仮釈放
「倫也と彩乃、2人の今後についてだが...」
ケイナさんがこういって、俺たちの今後について話し始めようとしている。
この瞬間、ただでさえ少しひんやりとしていた地下空間の温度がさらに低くなったように感じた。
これからケイナさんが何を言うかによって、俺たちの人生が大きく左右されることとなる。
当然、とてつもない緊張感に俺と彩乃はとらわれている。
ケイナさんが俺と彩乃にそれぞれ目を合わせたあとに、一度目を瞑り深く呼吸をした。
そして...
「...ひとまず。ひとまず2人は、一時的に釈放ってことになった」
「「...え?」」
最初に出た言葉は、予想外なあまりこんなものだった。
ケイナさんから聞いた『釈放』というワードが、頭の中をかき乱し、混乱させる。
一旦考えることを放棄し、俺よりも頭がとっくに現状を理解していそうな彩乃の方を向く。
ゆっくりと首を90度曲げて彩乃の顔を見ると、そこには、目の焦点が合っていない彩乃の顔があった。
(...ああ、彩乃も俺とおんなじ感じか)
あせったところで何の答えも浮かばなそうだし、ゆっくり頭の中を整理していく。
まず、ケイナさんが言った釈放って言う言葉の意味から...
「「釈放!!!」」
俺が叫びながら彩乃のほうを向くと、彩乃も同タイミングこっちを振り向いていた。
「彩乃!『釈放』ってあの『釈放』だよな!」
「そうだよね、お兄ちゃん!開放とかの意味の言葉だよね!」
予想外の答えによってありえないほどテンションが上がっていたが、一瞬ケイナのほうを見ると呆れ顔をしていた。
「あなたたちねぇ、まだ話は終わってないのだけど」
「「す、すいません...」」
一旦心を落ち着かせ、ケイナさんの話の続きを聞く。
「釈放といっても、あくまで仮みたいなものだから」
「仮、ですか?」
「そう、仮。今日のところは帰ってもらっても構わないけれど、また後日来てもらうことになるから」
これは、まさに仮釈放だ。
正直言うと、少しだが奴隷にさせられる覚悟もあった。
まるで刑務所の囚人のよう感じだが、囚人の仮釈放と違い俺たちの仮釈放はそう簡単な話ではない。
「あの、少し聞きたいんですが...」
「どうぞ」
「私達を仮釈放にするってのは分かったのですが、この場合私たちが逃げる可能性もありませんか?私たちはこの世界に住んでいるわけではありませんし、なんならもう一度来れるかも分かりません...」
彩乃の言うとおりだ。
俺たちは逃げようとは思っていないが、もし逃げられたら、もしもう一度こっちに来ることが不可能だったらどうするつもりなのだろう。
「大丈夫よ、その辺のことも考えがないわけではないから」
「と、いいますと?」
「『魔法』をつかうのよ!」
さあでました!
あるとは思っていたが、まさか本当に『魔法』があるとは!
皆さん、マジでお久しぶりです!
1本投稿するのに1ヶ月かかるって、さすがにやばい気がする。
でも、徐々にやる気が出てきたので、今のうちにできる限りのことをしようと思います。
今回が妹クロ投稿だったので、次はマジアカ投稿になると思います。
投稿する日の前日とかにツイッターで色々言っているので、良ければチェックしてみてください(小説アカなのですが、めっちゃ低浮上ですが...)
TwitterID:@Monty54563532




