敵対関係
「と、とりあえず次の質問に移らせてもらう」
ケイナさんの俺たちに対する信頼度は、何とか維持することができている。
変に怪しい行動をとって敵対されても困るし、出来るだけ無難な回答で躱していかなければならない。
厄介な質問がされない事を祈りつつ、次の問いかけを待つ。
「次の質問だが、君たちは『ルース』の関係者か?」
2つ目の質問にして、この世界特有のワードが入ってきた。
もちろん日本から来た俺たちは『ルース』なんてものは知らないし、関係者な訳がない。
俺は『ルース』の関係者でない事を示しながら、その『ルース』について何か知らないか聞いてみる。
「すいません、ケイナさん。俺たちはその『ルース』とやらの関係者どころか、『ルース』という単語自体今初めて聞いたぐらいなもんで…」
「そうだったのか。まさかこの国にいて『ルース』を知らない者がいるとはな。まあ、そもそもこの世界の人間じゃないと言っているぐらいだからな。まあ、関係者でないならそれで構わない」
ケイナさんは納得してくれたようで、すぐに次の質問をしてこようとする。
俺はその前に、『ルース』について聞いてみた。
「あの、ケイナさん。差し支えなければ、教えていただける範囲で『ルース』について話していただけませんか?」
「別に構わないぞ。時間もないから簡単な説明になってしまうがな。まず、『ルース』の事を端的に説明すると私たちの敵対国だ」
「敵対国…ですか?」
「そうだ。ルースはここの隣の国なのだがな、昔からあまり仲が良くなかったのだ。それでも、互いに互いを牽制するだけで、特に何もなかった。しかし、近年とある理由で仲がさらに悪化し、国境線沿いで小さな戦争が多発してきているのだ。互いに譲らぬまま、それなりの時間が経とうとしてる。そのタイミングにやってきたのが君たちという訳なのだ」
「なるほど。つまり、俺たちがルースから派遣された人物で、この国の内側から削っていこうしていると思ったって事ですか?」
「そう、なるな」
なんとなく、こうして地下牢に捕らえられている理由がわかった。
しかし、ケイナさんの話の中で気になる点が1つあった。
それは、この国がルースとの仲がさらに悪くなった原因である『とある理由』とやらだ。
俺がその『とある理由』について聞くと、『本当に聞きたいのか?』と最初に忠告を入れてくる。
俺が頷いて返すと、ケイナさんはその『とある理由』についても話してくれたのであった。
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