未知の『日本』
日本、それは地球におけるユーラシア大陸の東側に位置する島国である。
外国ではjapanと呼ばれたりニホン、ニッポンなどと呼ばれたりする。
国土はそこまで大きくないが、自然豊かで素晴らしい国だと思う。
しかし、この世界の住人にとって『日本』というのは未知の存在だった。
『日本』というワードを聞いたケイナさんは、不思議そうな顔をしながら質問を続ける。
「智也くん、それは本気で言ってるのかい?私もそれなりにこの世界で過ごしているが、そんな国の名前聞いたことがないぞ」
それはそうだろう。
『日本』に関連する言葉が通じるのはあくまで俺たちが生活していた世界。
この世界でそんな地名があるはずがないのだから。
自分でこう言っておいてなんだが、本当にここが地球じゃない何かだと改めて知るとちょっと怖いな。
まあ、こんな訳のわからない単語を聞いたケイナさんは今、別の意味で怖いだろうけど。
俺がケイナに「嘘はついてないですよ」と言うと、これ以上の追求はしてこないで、後ろの机で質問内容と返答のメモをしていたギルド長秘書のチュアリさんの方を向き、俺の発言について色々と話していた。
牢屋の中から2人までの距離はほとんどないため会話の内容は筒抜けになっていたが、これに関しては何も言わないでおこう。
「・・・チュアリさん、日本って知ってますか?」
「いえ、私も聞いたことがありません。兄妹で何か合わせているかもしれませんが、一応妹さんの方にも聞いてみてはどうですか?」
「そうしてみよう」
小さな声(丸聞こえ)での相談も終わったようで、ケイナさんは椅子に戻り次に彩乃に質問する。
「彩乃さん、あなたにも一応聞いておきます。あなたはどこから来たんですか?」
「兄も言った通り『日本』です」
彩乃はまっすぐケイナさんの方を見て答える。
この世界の人からすれば、俺たちの発言が嘘か本当分からないだろうが、少なくとも俺たちからしたら事実なのであとは信じてもらうしかない。
俺もケイナさんに信じてもらうために、まっすぐ目を見る。
俺たちの目を交互に見ながら、ケイナさんは話す。
「『日本』というのはわかりませんが、とりあえず次の質問に移ります。あくまで保留するだけなので、嘘をついているのなら早めに言ってくださいね」
信じてもらうとこまではいかなかったが、なんとか扱いは変わらないままなのでよかった。
ただ、このままだと素性の知れない怪しい兄妹になってしまうので、出来るだけ早く敵じゃないことを証明したい。
そのために、ケイナさんの次の質問に俺たちは耳を傾けた。
どうも、Montyです!
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