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86 深淵侵入

年初めに投稿済みをチラッと見たら、読みにくかったので今一話から改稿しています。現在二話まで改稿しているのでよろしければご覧ください。




 深淵にどんどんと仲間たちが吸い込まれていく。

 状況は芳しくないことは一目でわかった。

 あの中は固有種とトラップがひしめく魔境だ。

 下手をすれば今いる人員が、半分以下になるかもしれいない。


 深淵を早く破壊する必要がある。

 なぜか他の奴らには触手が伸びていくが、こちらには一切近寄ってこないので正面から侵入するしかない。

 触手につかまれた奴は心底嫌そうな顔で深淵に吸い込まれていくのに、自分からそこに突っ込んでいくというのは複雑な気分になる。


 風魔法で深淵の正面に移動し、中に入ると街が広がっていた。

 街には建物が立ち並び、そこかしこに、のっぺらぼうの人形が立っている。

 人形たちはこちらを見つけたのか一斉にこちらに顔を向けた。

 タイミングまでばっちり同じだ。

 それを人間がやれば形式美だが、無機質な人形がやるのは不気味でしかない。


 奴らは顔を向けたまま体をこちらに向け、間を置くと飛び掛かって来た。

 人形は腕をこちらに向けて振り被っている。硬そうな棒状のそれが振り下ろされれば、人の頭など簡単に粉砕されることが容易に想像される。

 奴らに向けて特一級土魔法『ランドコンクエスト』を発動させる。

 土の槍は宙に踊り出ていた奴らを、すべて迎撃した。


 最奥まで行って、ダンジョンコア破壊しなければならないので風魔法で再度移動を開始する。

 宙に浮かんだところで下から硬いものが、擦れるような音がした。そちらを見ると先ほど破壊した人形がまた元の姿に戻ってこちらを見上げていた。

 ここの固有種は短時間の無力化はできても、殲滅は出来ないようだ.

 あれは出来るだけ無視した方がいいだろう。相手にしても時間の無駄だ。


 深淵の天井近くまで飛ぶと、一か所土ぼこりが舞っている場所が見えた。

 そこを見ると、ホットが剣で人形の大群を粉砕している。


 奴は魔王の説得のために近くにいたはずだというのになんで、入り口からほど近いこんなところにいるのだろうか。

 

 奴の元に飛んでいく。





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