表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/155

75 尖兵選び



 ホットが仲間になってから、二日ほどの移動でドラス共和国の一歩手前に来ていた。

 あと半日も馬を走らせれば、到着するだろう距離だ。


 木々がまばらに見えるサバンナで、俺たちは晩餐とともに作戦会議を開いていた。


「尖兵は誰が行く?」


 肉を咀嚼しながら、ドムズ―おれと接触の多い餓鬼族の男が車座に座っている一堂に話しかける。

 俺はてっきり、みんなで国に飛び込んでいくものとばかり思っていたので、その言葉を聞いて面食らった。

 尖兵てことは、危険な敵の領域に単身で突っ込むということだ。

 おれには自殺行為にしか思えない。


「俺が出よう」

「いえ、ここは自分が出ます」


 誰も進み出ないだろうと思っていると、ホットとバルザックが名乗りを上げた。


「あんたはよしておけ。行っても対応できずに死ぬだけだ。魔王の支配する領域に足を延ばすてのはいくら命があっても足りるもんじゃない」


 ホットはバルザックにそう忠告すると、腰にぶら下げている箱に指を這わせた。

 箱は指に触れた瞬間、光を放った。

 その光は青色でひどく怪しい。


「ですが……」


 光に目を奪われそうになるとバルザックの声が、耳を打ち、意識はそちらに向けられた。

 バルザックは何か言い返そうとしようとしているが、口が開けないといった感じでホットをじっと見つめている。


「異論はないな」


 とどめにホットがそう告げると、バルザックは諦めたようにそっぽを向いた。


「じゃあ、俺は早速行ってくる。おそらく朝には帰って来れると思うからその時報告させてもらうよ」


 ホットはそういうと、地面を蹴って飛んでいた。

 飛んだ後に土煙がたち、その後の奴の様子がわからない。


 この脚力なら魔王に襲われても、一瞬で離脱できそうだ。

 おそらくこの中で奴より尖兵に向いてる人間は、この中にはいないと俺は確信した。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ