102 国を亡ぼす動機
国を奪還してからすぐに国の方針を決める会議を開くことが決まった。
レッド曰く、早急に国の体制を整えなければならないということだ。
王城のきらびやかな調度品が並ぶ会議室。そこに不釣り合いにも、血や土で汚れた男たちが鎮座している。
服はボロボロだが、みな顔には生気がある。
それはここに集まっているもの全員がリーダー格であり、歴戦の猛者ばかりだからだろう。
今、集まったばかりだからか会議室は静寂に包まれている。
国の方針を決める会議といってもここにいるのは、内政に長けていない人間たち。ゆえに、どうすればいいのかわからないこともあるかもしれない。
「すまなかった……」
空気が重いと思っているとボルフレディが謝罪し、さらに言葉をつづけた。
「勝手に建国するなどと言ってしまって……」
「そのことは気にせずともいい。貴様がそういわなければドラス共和国を狙っている賊共は撤退しなかっただろう。ドラス共和国がなくなれば、ドラス共和国を亡ぼすという目的は達成できないからな」
ボルフレディの謝罪をレッドは流し、奴の言動に賛同の意を示した。
だがその時の顔は魔王を許容としたというには渋すぎ、まだ魔王に禍根を残していることがうかがえた。
レッドは渋い顔のまま、言葉を続ける。
「あの影の連中は、なぜこの国を亡ぼそうとしていたのだ?」
「ラルフの娘はラルフの命だと言っていて、やつが何のためにドラス共和国を亡ぼせと言ったかは知らないようだった。もう一人いた老人についてはわからない……。奴は俺が消えてから国を亡ぼすのに手を貸したから」
「わからないということか……」
ボルフレディの答えに、不安そうな顔になってレッドは呟いた.
俺にもラルフの真意がわからなかった。どうしてドラス共和国をシェーンと土精霊、ボルフレディまで使って亡ぼそうとしたのか?
「いや、ラルフの動機については推測がついている」
ラルフの動機の謎に一同が沈黙していると、ホットがそう言った。




