074 ダンジョン街道
屑の王様を見送って、配下と温泉を楽しむ。
全裸正座の金髪にイラッとしつつものんびり浸かる。
飯食って、鎖で縛って寝る。
うん、屑の王様はちゃんと広場で夜営してるようだ。
「ご主人様? もう逃げな…ませんよ。首輪だけの拘束になった…なりましたけど、もう落ち着いても良いでしょ…ないですか?」
目を閉じると不安。
猫ちゃんも金髪も僕のもの。
所有権主張。
「誰に主張するのやら…です。おやすみなさい」
「ご主人様、おやすみなさい。明日はまったりとしましょうね」
そうだね。
ゆっくり、まったり、良いね。
ダンジョンを作ったら、ゆったりと休もう。
おはよう。
今日の配下は張り切って壁作りに精を出す。
最近は何も言わなくても、エンペラーとノーライフが指示出してる。
さて、屑の王様に会いに行くか。
配置で移動っと。
「おはよう。この道はどうだった? ご飯、足りてる?」
「ああ、広い道に休憩所だな。馬に負担がなくて良い。定期的に水呑場があるのも良い。食料はまだ十分あるぞ。この道は本当に続いているのかが不安ではあるがな。あと夜がとても暗いな」
うーん、夜光る樹を植えたいけどゴブリン魔石が勿体ない。
他のダミーダンジョンで集められるけど、規模が大きいからね。
この道の分くらいは集めて欲しいな。
「屑の王様。ゴブリンの魔石が欲しい。数は…100,000個位? 夜の暗さを軽減できるよ」
「ゴブリンは定期的に狩っておるだろうが、数が多いな。直ぐは準備できんぞ」
徐々に増やせば良い。
焦らなくても良いだろう。
この道もどんだけ使われるか分からないしね。
「この道、活用されるかな? 活用されないなら魔石はそこまで要らないよ」
「綺麗で雨天でも影響がでない。馴染めば通行料を取れる代物だ。商人からすれば、貴様の村が中継点となり貿易が盛んになるぞ」
保留で。
そこまでの規模を想定していないよ。
この道が作り損にならないなら良いや、多少は使ってね。
「じゃ、今日の昼から道を最後まで繋げるね。あぁ、今日一日歩いても大丈夫な距離は出来てるよ。40km先に夜営地作ってる」
「分かった。早速出発しよう」
「じゃあね」
午前中は配下の仕事をまったり視察する。
見に行くと喜ぶから行ってしまう。
擬人化って精神に影響あるのかな?
『不明。仕草が可愛いので問題ありません』
金髪と同類だな…
ちゃんと切り替えは出来るようだから心配はしていない。
視察は続く…
「昼ですね。作業は終わりですか?」
『魔力消費は十分です。少し消費が多い傾向になりつつあります。何処かで消費を押さえた方が安定します』
ざっくざくと掘って、ガンガン作って、だがロードの土壁作りはこれ以上早くはならない。
ちょっとレンガが余る傾向かな。
メリーの作業袋に貯まりつつある、どっかで何かに使おう。
明日は1日ほど休みにするかな?
『1日休みにすると魔力が貯まりすぎる可能性があります。作業時間の調整で消費を抑えることを進言します』
じゃ、配下の半分を休ませよう。
作業量半分を2日、これでどう?
『元々、順番待ちが存在するゆとりのある作業です。ただ単純に待ち時間がなくなるだけだと思われます』
まぁ捻らず作業時間短縮で良いか。
『肯定。それが単純で効率が良いです』
他の魔力消費手段を考えよう。
配下に休みがなくなる。
仕事が楽しそうだから問題がないんだけどね。
温泉時間、全裸正座の鼻血金髪、いらっ!
「ご主人様、最近はストレス発散してませんよね? 大丈夫ですか?」
猫ちゃん、近々発散予定。
あの金髪にはちょっと教育が必要だ。
「ついでで…ついでで良いので、おこぼれを下さい」
んー、猫ちゃんって虐められるの好きになった?
「ご主人様のはご褒美ですよ。ストレス発散になりますので定期的にお願いいたします。ご主人様もストレス溜めちゃ駄目ですよ」
はい、分かりました。
『ダミーコアのランク2が完成しました』
よし、早速作ろう。
屑の王様が進んでる道の端に来た。
とりあえず仮組で場所を確定しよう。
50m幅の一直線を作りその端に移動、方向を確認しつつ5回繰り返す。
うん、ちょっと行き過ぎ。
休憩所やら作るから短くなるけどね。
方向はバッチリだ。
外を観察。
ここが終点で良いかな。
距離にして約440kmと計算しやすい数字になった。
中間地点に大きな空間を作るから、20km、60km、100km、140km、180km、の場所に400m四方の休憩所を作る。
我が家からと屑の王様の街、両方からこの間隔で休憩所を作る。今、屑の王様が通ってるのを含めて6つ消費。
中間地点に1つ消費で2km四方の大きな空間を作る。
屑の王様が流通がなんちゃら言っていたから中継場所だ。
好きに使うだろう。
最後に屑の王様の街の近くの街道の下に繋がったので1つ消費。
2km四方の空間、ここも集積場所として使うと良い。
入口は考え直したダンジョン機能を使う。
ダンジョン機能の昇降床、50m四方、中央の1人用魔方陣で念じれば上昇下降と動く、下敷きで潰さないように安全装置つき。
ど真ん中に設置、これで坂がなくなって馬車の馬も楽だろう。
我が家の方も設置しとこ。
合計8個のダミーコアを使って完成。
50m幅の真ん中10mが草原仕様の石畳の道。
5km毎に小さな泉、休憩所は草原と大きめの泉、2km四方の空間も外縁は広い草原と大きめの泉、馬には優しく設計したはず。
後は人間用に光る樹を植えれば良い。
けど、光量を考えると野良ゴブリンの魔石の数が莫大にいる。
屑の王様に期待。
魔石は、僕のは僕が消費したい。
多少は使ってあげるけどね。
とりあえず、屑の王様が夜営予定の場所に道に沿って樹を植えとく。
ここ以外は明日かな?
今日は十分働いた。
帰って休もう。