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071 うるさい訪問者が来た

開始して10日目でロードが追い付かれた。

屑鉱石レンガの作業の流れを見て調整していたら効率が上がってしまったからだ。

我が家を囲う壁はもうほぼ完成している。


大体、午前中には必要な魔力消費も出来ている。

数が多いと消費も多いね。

昼からは温泉に配下と一緒に入るのが日課だ。


皆で入るので、適度に広くしたよ。

皆、落ち着いて浸かって無いから、余裕が必要になって無駄に広い。

温泉の噴水も4つ適当に増設した。


最近は本当にモンスターではなく幼女に見えてきた。

温泉で遊ぶことを覚えて、無邪気に遊ぶ姿は微笑ましい。

浅いけど子供サイズの配下にはちょうど良い深さのようだ。


金髪の鼻血は止まることは無い。

温泉を汚さないように、温泉の縁で全裸正座で眺めるだけになっただけ成長かもしれない。

手を出さない淑女であってくれ。


ご飯の提供も考えた。

考えたが、数が多すぎる、無理だ。

いつかは叶えてあげたい。




鉱山の村を囲う外壁に着手した。

壁は6mの1m幅、壁の質量だけでも規模は3倍になる。

空堀は深さ2mの幅3mで、壁に必要量の土を動かすとこの規模になる。


空堀がダンジョンの外周になる。

純粋に距離は我が家を囲う3倍、計9倍の規模になるのだ、大変だよね。

目的は魔力消費だ、あせる必要が全くない。




さらに数日。

配下は、文句も言わず、同じ作業でも楽しそうに、真面目に、働いてる。

我が家の塀は完成し、本格的に外壁に取りかかった。


「あ、気配が」


「本当だ。魔力…生き物…質が人間です」


だな。

結構な人数だ。

何しに来たんだろう?


「ここは我が国の土地。不法に開発とは…代表者を出せ!」


「何を言っている! この土地は我らの土地だ! 適当な事を言うな!」


人間の集団は喧嘩してる…最初から分裂してるが、本当に何をしたいんだろう?

エンペラー、ノーライフ、配下の作業を止めて。

外壁作業班を作業場まで下げて、指示するまで待機で。


うん、喧嘩はここでしなくても良いんじゃないかな?

あ…れ…? 屑の王様が来てる。

本当にどんな集団なんだ?


「お、お前は…。何をしているんだ?」


喧嘩をしている2つの集団を避け、少数のお供を連れた屑の王様が歩いてきた。


「村作り? 荒野で誰もいないから作ってる。あ、黙っててね」


「敵対はせん。少なくとも、わしは懲りておる」


「ようこそ我が村へ? 用事は何?」


「ここは我が国の飛び地じゃ。利権を争っておる」


2つの喧嘩している集団は、戦争していた国に代表かな?

今さら来て、何を言っているのか?


「なんで飛び地?」


「過去に氾濫したライトニングカイザーの住み着いていた場所じゃ。そして、あそこで争っておる者達の国境じゃ。驚異が住み着いてしまった原因の我が国は、責任をとって両国に賠償を払いこの土地を買い取った。今は驚異が居らなくなったようでな権利争いが勃発したんじゃ。我が国は発言力を失うほど混乱しておる。援助の見返りにこの地を売る気じゃ」


長いよ。


僕の推理では転移はそこまで遠くない。

魔物の森だった場所にまた転移したのかな?

で、今は何故か荒野になっていると。


情報が少ないが、この地を明け渡す気はない。


「屑の王様本人が来る案件?」


「責任者が全て居なくなったのでな。最後の仕事に回っておる。どちらの国の属国になるか決めるためじゃ。ミスリルの存在は知られていたが、分かった頃にライトニングカイザーが住み着いた。賠償は高くついたからな。良い条件で売りたいわけだ」


「あっちで喧嘩してるのは、結構な責任者?」


「そうだ。ここで決まった話が通ると思って良い」


なぜに荒野で重大案件を決めるの?


「話はお城ですれば? ここ荒野」


「住み着いた者がいること、得体の知れない存在、わしの国の怪現象。参考人と人身御供も兼ねておる。あと、一応はわしの国の飛び地じゃ。退去命令も出せる」


あれ?

僕の村作りは情報が漏れてたか。

まぁ、ちらちらと何かが窺ってるのは知ってたけどね。


「追い出す? 敵対?」


「いや、もう懲りておると言ったであろう。わしは傍観する」


じゃ、あっちに話つけるか。




「喧嘩中だけど聞くよ。追い出す?」


「「当たり前だ!」」


「敵対? 暴力使う? 使うなら抵抗するよ」


「小娘と幼子で何が出来る! 浮浪者の分際で!」


「ミスリルは我が国のものだ! 出ていけ!」


んー、ミスリルって国を挙げてまで欲しいのか。

これだっけ?

純度100%にしたミスリル粉末、無駄にキラキラしてるね。


「「それは!? 我等の物だ! 取り上げろ!」」


この敵対同士の国の代表は案外と仲いいね。

同族嫌悪?

行動が全く一緒だ。


両国の護衛? が動く。

さて、蹴散らす…うん、必要ないね。

猫ちゃん、金髪、エンペラー、ノーライフ、行動早いね。


綺麗に首が飛ぶ。

金髪ですら、魔法で上手に首を両断してるよ。

おう、両国の代表だけになった。


「暴力反対? 殺っちゃうよ?」


「「…」」


「お前…全て殺しておいてその台詞か…。わしの数少ない護衛は狙わないでくれて助かるが、話し合わないのか?」


ミスリルを見て暴漢になった男なんていらん。

それに話し合うのに武器は要らないと思うんだ。


「話し合う環境は出来たね。代表が話せれば良い。たくさんの人がわいわいがやがやと話すと纏まらないよ」


「「「…」」」


「じゃ、話し合おう」

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