062 こっちの国の首都に行く旅
さて、旅の準備をしますか。
先ずは冒険者ギルドで受注分の武具を預けて、次を断る。
入金があったら渡して良いと、お代は帰ってから貰うと。
予約分の違約金を払い、こっちの国の首都に行くと告げる。
「…仕方ないですね。お気を付けてください」
痩せたおじさんの受付対応は、まぁ合格点。
戻ってこれたらまた住むよ。
一応買い出しして戻る。
配下は戦争でストレス発散できたし、擬人化の身体に慣れる訓練中だ。
当分不満は出ないだろう。
コアさんと金髪は病気を発症中。
幼女のドレスアップに精を出してる。
強化済みだけ弄って良いと言っている…不安だ。
「ファントムメリーちゃんは天使です! 背中に羽が良いと思いますよ!」
『肯定。天使は良い案です。模索。羽に効果を付随しないとマスターに叱責されるのではないでしょうか?』
「『んんー』」
どうしよう、猫ちゃん。
「以外に性能が向上していると、ゴブリンさんが言っていましたよ。ちゃんと効率も考えているようですので放置で良いのでは?」
そ、そうなんだ。
「はい。マスターも近々デザイン変更されるのでは? ファントムメリーちゃんにリッチさんも増えましたから、材料の候補が増えましたよ」
このままで。
困ってないよ。
ホントだよ。
準備は1日で整った?
ダミーダンジョンを作れば我が家に帰れるので気にしていない。
困ることがないのだ。
じゃ、行くか。
「「はい」」
街道に沿ってこっちの首都を目指す。
行程はこうだ。
風の移動補助魔法を3人ともかける。
金髪が上空一杯まで高くに分身メリーを透明にして浮かせる。
倍速移動。
金髪が上空から目視できる町を見付けたら休憩。
人目がないことを確認して2人にダミーダンジョン候補地を探してもらう。
ダミーダンジョンを作って一泊。
朝、町で朝食を取って、すぐ町を出る。
こんな感じだ。
金髪は泣きながら新装備を受け取った。
デザインは微妙に違うが、性能はほぼ一緒。
変更点は、召喚できるのがファントムメリーの姿になること、金髪と同等のランクで魔法が打てるようになった。
力作デザインのファントムメリー天使スタイルが分身体だ。
性能も獣人化で手枷と足枷で24匹、杖も足すと30匹、瞬間火力が自信も含めて31倍になる。
1人で遠距離砲撃部隊とちょっと馬鹿げている。
天使…じゃなかった、分身メリーを高速移動させる訓練も兼ねている。
リッチに指導して貰ってはいるが、移動砲台には遠い。
指揮が甘く、全力召喚だとほぼ固定砲台になる、要練習なのだ。
ダミーダンジョン探しは猫ちゃんと金髪の技能共有で探す。
あれから改良して鎖をなくした。
リッチに協力してもらい魔道具を強化した。
2個一対の小さなスライム魔道具で、リッチで作った配下ゴースト鉄Ver.2を混ぜ混んで圧縮した本気の逸品だ。
リッチは遠隔で召喚したゴーストを支配することに着目。
この技能共有の魔道具は鎖が無くても繋がっているのだ。
しかも、スライムなので吸着、獣人化に合わせて具現化した魔力に溶け込む仕様。
猫ちゃんには臀部、金髪は背中に付けてる。
装備を着ても邪魔にならないのが最大の利点だ。
実戦は…
「「ふわぁぁぁぁ!!」」
と、無理だ。
「何て言えば良いんでしょうか…強力になりました? 尻尾全体で感じてしまいます」
「ご主人様ぁ、最適化で綺麗にしてくださいよぅ。恥ずかしいぃ」
んー、力作だからな、強力になっても仕方がない。
索敵の効果範囲は金髪が1kmまで分身メリーを飛ばせて、猫ちゃんが1km半径で策敵能力がある。
半径2kmは大体網羅できる、凄いぞ2人とも。
候補地はランク2モンスターでゴブリン優先位かな。
あと、新種は教えてもらう。
金髪のダンジョンのモンスター候補だ。
この日は金髪のダンジョンに通う冒険者が多く、流通の拠点のひとつである街の近くにダミーダンジョンが作れた。
早速、設置。
設置と同時にダミーダンジョン・ランク1スタイルが構築される。
ダンジョンランク7になって、ダミーダンジョンの構造を簡易なら、設置前のダミーコアに設定できるようになった。
楽だ。
今日は初日、時間もあるが、我が家に戻り休む。
「あの共同策敵がなければ、とても負担の少ない楽な旅だと思います」
「天使メリーの練習に策敵、私は結構疲れるわ…疲れますね。でも、上空から共有して見る景色は取っても良いわ…良いですよ。とっても楽しいです」
お、久々の純心な金髪だ。
最近、幼女を見る目が怖くて、壊れたかなって思ってたよ。
「もう少しで落ち着くと思います。あと、8割ですから」
残りの方が多いな。
コアさんと仲良くな。
僕を怒らせるなよ。
「了解です。早速、天使を着飾りに行ってきます」
ふぅ、猫ちゃんはどうする?
「ご主人様の傍に居ますよ。何したいですか?」
夕御飯かな?
一緒に作ろ。
「はい!」