055 金髪とちょっと仲良くなった
本日3回目の投稿です。
次の投稿は明日です。
あれ? もう夜か。
どうしてたっけ? 風呂…うん、2人に洗われた。
浴槽前でしっかり…僕は意識がぼんやりして…。
…あぁ、湯船は振動スライム魔道具が浮いてた。
湯に浸かってから覚えてないな…。
うん。もう猫ちゃんの奴隷セットは外さない。
それにしても、金髪は関係ないんじゃないか?
…あれ? おかしいな?
金髪には倍返しを…
「おはようございます、ご主人様。今回の件で金髪ちゃんに何かするなら、倍返しですよ。考えを改めるまでご奉仕マッサージをご所望ですか?」
はい…水に流します。
で、金髪は?
「金髪ちゃんは、今日の敗戦を悔やんでリッチさんとゴーストさんに魔法を習ってます。私もゴブリンさんに剣術を教わったと教えたらお願いに行きました」
ほう、向上心が芽生えたか。
良い傾向だね。
ランク3になったら、リッチにゴーストの操り方も教えてもらえば良いな。
「そうですね。良いと思います」
今、夕飯時?
どのくらい寝てたか分からないんだけど。
「深夜ですよ。もう一度寝直しますか?」
思ったより寝てたね。
猫ちゃんのお怒りマッサージが効きすぎだね。
今度からはしないよ。
「ありがとうございます。ご主人様がどうしてもと言うなら聞きます。聞きますけど、拗ねます。当たります。お覚悟を」
うん。しない。
優しいので十分です。
「はい。優しいのはまたいつでもご所望ください」
寝よっか。
「金髪ちゃん呼んできますね」
3人で寝るようになったけど、ベッド狭い?
「狭いくらいがご主人様の好みじゃないですか? ご主人様は、金髪ちゃんも抱き枕にしてましたよ」
な…に…!? 僕が浮気していると…
「一緒にお仕置きされる仲ですから気にしませんよ。呼んできますね」
はい。
悶々として寝た。
猫ちゃんを抱き枕にして。
「ご主人様、朝よ…ですよ。離れ…してもらえますか?」
!?
猫ちゃーん、僕が浮気してる!
どうしよう?
「ご主人様、金髪ちゃんは体温低めでひんやりなんですよ。私は体温高めですから暑いんじゃないですか?」
えー。
今までずっと猫ちゃんに抱きついて寝てたのに、ひんやりでコロッと浮気するの?
僕は…
ねぇ、金髪。
一人部屋いる?
「えっとですね、嫌じゃないですよ。誰かと一緒って幸せですよね。知らなかった幸せです。でも、ご主人様とお姉さまの邪魔なら諦め…ます。ぐすっ」
うっ。
僕、猫ちゃん一筋。
金髪には…
「ご主人様、もう情が移ってるのではないですか? 嫌いなら無意識でも抱きつかないでしょ? 私のように育成まで始めてますよね。ここに置く気があるのですよね。仲良くしましょう」
うん、最初ほど嫌いじゃない。
猫ちゃんほどじゃないけど、居ても良いと思うよ。
ちょっと僕にも分からないんだ。
「これからですよ。ゆっくりで良いのですよ。金髪ちゃんとの向き合い方は焦る必要はないのですから」
うん。
金髪、よろしく。
僕、我が儘、覚悟、ある?
「えっと、これからもよろしくお願いいたします。…お姉さま。ご主人様がしおらしいです。普通に可愛いです」
「ご主人様は、基本的に打たれ弱くて、儚い、繊細なのです。自分が変わっていくのをとても怖がって、大切なものを全て捨てようとするほど真面目な方ですよ。普通に可愛いですよね」
2人とも、お仕置きで酷い事されたの覚えてないの?
僕、残虐的、分かる?
僕、可愛い、違う。
「「可愛いですよ。ご主人様」」
…ぷいっ!
2人ともギルドに行くよ!
金髪の冒険者登録するよ。
準備して。
「「はい!」」
「おはようございます」
「あぁ、おはよう。ちょっと聞いていいか?」
「何でしょうか?」
「あのダンジョンが復活した。玉座の間のリッチがとても強いが、それはいい。復活した理由に心当たりはあるか?」
ふむ、うちのリッチは強いか。
武器無しのうちのリッチで苦戦するとは情けないな。
まぁ身内自慢の話じゃないね。
「コアを破壊した時ってことなら分かりません。流石に疲弊して、僕の治療と奴隷の延命で周りなんて見てませんよ」
「そうか。あぁ、出掛けるのを止めて済まない。今日はどこへ?」
「ギルドで奴隷2号の冒険者登録をしようと思ってます。後は武具作成の逆依頼の再開ですかね。ダンジョン討伐は結果的にお金になってないので金策です」
氾濫防止の補助金には、ダンジョン討伐は考えられてなかった。
只今、計算中って感じらしい。
ダンジョン討伐が本当か調査もしているようだから余計に遅い。
「す、済まない。上の動きがまだ無いのだ。連絡が来たらすぐ伝える」
「お願いします。では、行ってきます」
「武具作成の逆依頼を再開ですか? それはありがたい。前と同じで良いですか?」
んー。
3日はしょっちゅうギルドに来なければいけない。
変更。
「7日で7人に変更でお願いします。後は時間を7時に。貰って直ぐに狩りに行く人も居るでしょうから。他は前回と一緒で良いですよ」
「了解しました。最初の依頼も7日後からですか?」
「7人集まったら始めて良いですよ。まだちょっと冒険の気分じゃないので、ゆっくりと魔道具の製作に打ち込みます」
のんびりしたい。
金髪のダンジョンがすぐ攻略されるなら、ダミーダンジョンを増やしに旅立つけどね。
「分かりました。ちょっと気になったのですが、例のお連れさんですか?」
「あぁ、猫ちゃんが材料を取りに出たら偶然にも合流出来ました。お手間と連絡が遅れてすみません」
「いえいえ」
「この娘も冒険者登録をお願いします」
ちゃんと忘れてないよ。
「お、お願いします」
「奴隷だったのですね。では…」
無事、登録完了。
武具作成の逆依頼も使いが教えに来てくれるそうだ。
それまでのんびりだ。
結局、国の圧力で下級冒険者のままだ。
中級はなんとなく目指していただけだし、別に良いけどね。
武具屋再開としますか。