054 猫ちゃんを怒らせた
本日2回目の投稿です。
3回目の投稿は18:00予定です。
よろしくお願いいたします。
「ご主人様。只今戻りました」
さて、出迎えるか。
「この娘が奴隷か? 奴隷の首輪らしきもがないのだが」
そう、奴隷には契約で縛っている。
契約で縛った魔道具は、契約を破れば激痛を与える。
契約を破って無理して魔道具を外せば、激痛の呪いとして刻まれる。
それが付いていないのだから、兵士は疑問に思うだろう。
にしても、金髪は人見知りか?
猫ちゃんの影に隠れて出てこない。
「僕の奴隷は契約で縛っていません。町で奴隷が自由に動くには支障がありますからね」
「…意味がわからないな」
「金髪ちゃん、もう着けても良いよ」
こくんと頷き、首輪、手枷、足枷と着けていく。
「えらいね。良く出来ました。お帰り、金髪ちゃん」
猫ちゃん、帰ってくるまでに金髪に何を吹き込んだのだろうか?
金髪が猫ちゃんに絆された?
頭撫でられて嬉しそうだ。
「僕の奴隷は、自主的に奴隷になっているのです。一応、着けなくても良いとは言ってるのですが…」
「兵士さん。私達はご主人様の奴隷でありたいのです。分かって頂けますか?」
「なら、猫? の嬢ちゃんもか?」
「そうですよ。猫ちゃん、一回外してみて」
ん!? 悪寒?
「ご主人様? 私の誇りを外せと?」
「えっとね…ちょっと…ちょっとだけでいいから」
悪寒が…治まらない?
「分かりました」
素直に首輪、手枷、足枷を外してマジックポーチに片付けた。
猫ちゃん、お怒り?
「兵士さん。これで分かりましたか? 私は自主的に奴隷になっているのです」
「あ、あぁ。信じられないがそうなんだな。奴隷の必要があるのか?」
「一応、本人の希望なので」
「兵士さん。私はご主人様に用事が出来ました。とても大切な話をたっぷりと理解してもらう必要があるので、これで失礼しますね。行きましょう、ご・主・人・様」
「「は、はい」」
猫ちゃんに押されて、兵士とハモった。
僕は、何をされるのだろう?
「金髪ちゃん、下克上を味わわせてあげるね」
僕はベッドで四肢を拘束されている、猫ちゃん愛用の手枷と足枷で。
「ご主人様。ご主人様は私の誇りを奪いました。私は理不尽に対する報復をしますね。一瞬であってもご主人様が私との絆を裂いたのです。たっぷりと味わってもらいます」
猫ちゃん、お怒り。
力ずくで逃げれると思うけど、それは出来ない。
猫ちゃんに嫌われたくない!
「金髪ちゃんには、ご奉仕マッサージをたっぷりと教えてあげるね。ご主人様って、とっても、とーっても、可愛くなるんですよ。一緒にしましょうね」
「はい、お姉さま。よろしくお願いします」
えっと、2人で?
金髪に声聞かれるのは…恥ずかしいな…なんて。
「先ずはマッサージに適した姿になってくださいね」
聞いてくれない。
そういえば、基本的なダンジョン機能は猫ちゃんも使えるんだ。
うぅ…装備が外され裸になってしまった。
「うふふ。ご主人様のお姿、可愛いですよ。金髪ちゃん、普段も稀にマッサージを所望されるから覚えておいてね」
「はい!」
…。
…あっ!
…うぅ、気持ちいいから、声が出ちゃう。
「ご主人様も解れてきたから、これを使います」
「油…ですか?」
「とってもスベスベになるんですよ。すこーしだけ刺激も強くなりますけど、今回は大丈夫ですよ。ね、ご主人様」
…もう満足…はい、お手柔らかにお願いいたします。
…ひゃ!?
…い、いやっ!
…あふっ! 体が敏感だから、もう…
「金髪ちゃん、ここまでがご奉仕マッサージの基本です」
「ご主人様がとっても色っぽく…幸せそうです」
…終わり?
足腰に…ちから…入らない。
…でも、解放され…
「コアさん、例のは用事が出来ました?」
『マスターの個人用の隔離空間に割り込みました。どうぞ』
そ、それは、スライム魔道具!?
ちゃんと管理していた筈、コアさんまでそっちの手に!?
「金髪ちゃん、ここからが下克上ですよ。マスターの可愛い姿をしっかり堪能しようね」
「は、はい!」
いや、ちょっと、まって。
それは僕が使うんじゃ…
「金髪ちゃんはスライム魔道具の操作をしてね。私はマッサージの続きをするから」
「わ、分かりました!」
ひゃ!? これ! いやっ! ごめんなさい!
「時間はたっぷりありますよご主人様。足腰が立たなくなるほど気持ち良くしてあげますね。私は200個を味わいましたが、ご主人様はたったの12個ですよ。大丈夫です」
もう…立てない…よ?
大丈夫…意味…わからない…。
…それ…自信作…一つでも…怖い…よ。
「朝には、まだ先があったと思えますよ。うふふ。夜はこれからです。ちゃんと寝ないように手加減しますからね」
い、いやっ、むしろ、楽にして…
「金髪ちゃん、さぁ、始めるよ。可愛い、かわいい、とーっても可愛いご主人様にしてあげようね」
「は、はい!」
…ひゃ! だめ。
…そこに!? ムリだよ?
…あぁー! やめて! 刺激…いらない…耐えれ…な…。
「ご主人様は、打たれ弱いけど体力はあるの。しっかりと見極めてね」
「はい! ちょっと今のご主人様が可愛くて、止められません」
…や…め…て。
…。
…ひゃぁ。
…。
…や!
…。
…もう…むり…って。
…。
…あぅぅ…らくに…して…おねがい。
…。
…猫…ちゃ…ん、も…う…しない…からぁ。
…。
…きが…狂…ちゃ…。
…朝だ。
拘束も夜の内に外されてた、逃げれなかったけど。
足腰が立たなくなるほど気持ち良くされた。
先は本当にあった…記憶が曖昧だけど。
落ちると思ったら止んで、気が少し収まったらまた始まる。
落ちそうで…起こされ…落ちそうで…落としてくれない。
気が狂うかと思った。
…猫ちゃんの絶妙な手綱捌きが怖い。
「おはようございます、ご主人様。昨晩は楽しまれましたか?」
ひゃん!
耳元で声が…指先が触れて…。
まだ、動けません、もうしないので、許してください。
「最後にお風呂でお体を綺麗にしましょう。油を綺麗に落としましょうね」
最適化で…はい…これで最後?
「これでお仕舞いです。今度は落として終わりですよ」
…ん? …油だよね? 失神じゃないよね?
「うふふ。金髪ちゃん、ふくしゅうだよ」
「はい! しっかりふくしゅうします!」
…あれ? 復習だよね? 復讐は…うん、身に覚えがある。
猫ちゃんに横抱きで運ばれる。
どなどな…
あー!!! あふん!
「おやすみなさい、ご主人様」