050 金髪の処遇を考えてたら、
本日2回目の投稿です。
次の投稿は明日です。
「痛かった。死ぬほど痛かった。死んでた。本当に生き返るのね。急に酷いじゃない!」
うるさい金髪が蘇生したようだ。
せっかく猫ちゃんとだらだらした時間を過ごしているのに。
殺すか?
「ひぃ! 何で殺気? 私をどうしたいのよ…ですか?」
知らん。
猫ちゃんへの供物?
「ま、また、殺されるの? あれは嫌よ! 生き返っても死ぬのは嫌…です。どうしたら良いの…ですか?」
よくしゃべる。
途中から睨んでたら少し落ち着いたが文句多いな。
「ご主人様、この金髪ちゃんと話してもいいですか? ちょっと不憫です。ご主人様はここの絶対者なのですから、不要と言われたら存在できませんよ。少し時間をください」
聞いてて良いかな?
「良いですよ。金髪ちゃんの今までを聞いたり、品性を確認したりするだけですから」
「あ、ありがとう! こいつ…失礼しました。ご主人様は話を聞いてくださらないので、どうしていいか…途方に暮れてました」
それからの金髪は、決壊したように今までの身の上と自分がどうしたいか猫ちゃんに言いまくる。
猫ちゃん、優しいなぁ。
しっかりと、時々相づちをうって、親身に聞いてあげてる、好きだなぁ。
金髪の言った事。
金髪のダンジョンでは、全く自由がなく閉じ込められ都合のいい時だけ使われてた。
本当は自由に生きたいし、外に憧れがある。
簡単にすれば、そんな所だ。
「分かりました。私はご主人様の所有物ですので、進言はしますが絶対ではありません。少し時間をくださいね」
「お願い…します」
猫ちゃんは僕の所有物? …最近は否定出来ない。
好き勝手にしてる、受け入れてくれるから。
駄目と思っても…うん…ちょっと止まらないかな、大切なのにな。
「ご主人様。金髪ちゃんを私に任せてください。もちろん、所有権や決定権はご主人様にあり、今まで通り好きにして良いと思います。金髪ちゃんの行動の決定権を少しいただければ嬉しいです」
えっと、金髪は猫ちゃんへの贈り物かな?
金髪は猫ちゃんが好きにしていいんだよ? …もちろん、僕もね?
ってこと?
「その認識で良いと思います。世間の立場的には二番奴隷です。一番奴隷は私です。許可いただけますか?」
猫ちゃん、仲間が欲しかったの?
ゴメンね! 気付いてあげられなくて。
ひしっ!
「よしよし、甘えん坊ですね。気にしなくて良いですよ。金髪ちゃんには同情…ですね、私を重ねてます。狭い世界しか知らない、私より長く生きて、私より狭い世界。ちょっとだけご主人様と一緒に連れてってあげたいんですよ」
猫ちゃんのなでなで、しあわせー。
いいよ、好きにしても。
一応、言っとく…僕、寂しい、嫌い、放置されると、怖いよ?
「はい。ご主人様と一緒ですよ。そこは間違えません。我が儘を言うなら、私と一緒に金髪ちゃんを育ててもらえませんか?」
金髪、育てる?
「私同様に盾ににゃ…いひゃいいひゃい」
猫ちゃん、身代わり、許せてない。
思い出した、行こう、猫ちゃん。
「あれれ? 話は途中ですよ。金髪ちゃんはどうするのですか?」
猫ちゃんと、一緒、立場。
なら、一緒、罰。
猫ちゃんより、下位、なら、もっと重い、罰。
「えっ!? なんで!? 私は関係ないことじゃない?」
問答、無用。
僕の、好きに、する。
自分は自分を見ることが出来ない。
自分の置かれている状況を理解できない時がある。
例えば、周囲が見えないほど混乱している時とか。
「ひぃ! 嫌だ! 痛い! やめて! もう、無理!」
「金髪ちゃん! 金髪ちゃん! 大丈夫!? 返事して! 嫌、こんなの見たくない!」
あれから1時間。
猫ちゃんはベッドに四肢を縛ってある。
金髪は、うつ伏せの宙吊り、スライム魔道具を100取り付けてる。
2人ともお仕置き用の質の悪いワンピース姿。
今回のは、色々やってみた合作だ。
火の高温、水の低温、風の放電、土の振動、4属性はそのままで25個ずつ。
共通は、這うこと、指令を出せること。
追加したのは弱めの光と闇属性。
火に光の触覚強化、水に闇の恐怖、風に闇の痛覚刺激、土に光の高揚。
熱さをより感じ、冷たさに恐怖し、一定感覚で来る刺激を強くし、振動と共に味わう感覚を高めている。
我ながら、魔道具開発が進歩してる。
良い反応と表情に満足だ。
前の目と耳に着けた闇属性スライム魔道具は、表情が見えなくて失敗だと今は反省してる。
で、猫ちゃんだが、追体験してもらってる。
金髪は前の猫ちゃんの姿だ、ちょっと発展してるけどね。
猫ちゃんには、全く害のない光の五感強化と高揚のスライム魔道具で、より金髪を近く感じてもらってる。
ボチボチかな?
猫ちゃんにも金髪と同じの用意したよ。
一緒に味わって。
「ご主人様。ご主人様を守ったことに後悔はありませんし、正す気もありません。素直に受け入れます。でも、お願いがあります。金髪ちゃんにはもう止めてあげてください。壊れます」
ふむ。
猫ちゃんの首輪と金髪の首輪に追加で鎖を繋げる。
指令を出して、鎖を伝ってスライム魔道具が猫ちゃんに移動。
「ありがとうございます。お願いを受け入れてくれて嬉し…えっ? ご主人様が持っているのは?」
ちゃんと2人分、200個用意したよ。
一身に受け止めて。
「私、も、持つかな?」
猫ちゃん、始め!
金髪! 先輩が身代わりになったぞ、起きろ!
ほれ、回復。
「あっ! これは…前より…嫌っ! あぁ…」
「お、お姉さま? 私の為に…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい。あれは、怖いの。狂ってしまうの。もう…えっ? 嫌、来ないで! もう無理だから!」
休憩終わりだよ。
首輪の鎖を伝って戻ってね、一緒に味わってちょうだい。
1人の受け持ちは100個だよ。
…。
2人の絶叫が心地よい。
いつまでも聞いていられる。
が、2時間は持たなかったか。
金髪が早々に限界になった、だから、猫ちゃんに200個が群がった。
猫ちゃん、強くなってきたけど、僕も日々進歩。
スライム魔道具を撤収。
鎖を外して、2人がベッドに並んで倒れてる。
汗まみれだね、僕も最後くらい付き合うか。
2人の間に入り、2人を抱き寄せる。
びくびくしてるけど、これが良い。
僕も汚れたけど気にせず、おやすみ。