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035 進んでるけど毎日我が家(ダンジョン)に帰ってイチャつく旅

本日2回目の投稿です。

「マスター、あちらの方に手頃なモンスターの反応があります」


猫耳だけを獣人化した猫ちゃんが獲物を見つけてくれる。

猫耳は五感が強くなるので使っているうちに気配察知スキルを覚えてくれた。

僕の危機察知より範囲は狭いが、僕のは、僕と強さが離れてると敵意を向けられてない限り分かり辛いのだ。


僕の危機察知は強さが僕との比較で大体分かるし範囲は広いが、弱い敵はとっても集中しないと拾えない。

猫ちゃんの気配察知は全ての気配を感じるが、少し狭いし強さが分からない。

足したら良い感じかなと思って僕の危機察知をダメ元で猫ちゃんに付与してみたら出来た。


この道中は猫ちゃんが索敵をしてくれてる。

倍速移動で10分に1回くらい、猫耳を生やして確認してる。

常時発動は気配を感じすぎて酔うそうだ。

僕の危機察知は酔わないので警戒のために常時発動。


選定基準は、モンスター、ランク2以上、小規模でも群れ。

この辺を押さえてたらモンスターの湧く場所だと考えられる。

ダミーダンジョンの立地選定だよ。


モンスターはランク2以下は自然発生する。

言い替えればランク3以上は条件が多岐にわたるがポッと生まれるものではない。

ランク3以上で多い条件は、モンスターを食って育つこと。

ランク5以上になると自然発生からの成長でも見られないと思う。


「今日のコアはこれで最後だから、ダンジョン作ったら帰ろう」


「はい。分かりました」




旅立って5日目、日に2ヵ所作ったら、進んでなくても休む。

今日で10ヵ所の追加、計13ヵ所のダミーダンジョンが出来た。

今は首都から普通の速度で歩いて4日くらいの場所かな?

進んでないなぁ。


「今日も昼には終わっちゃいましたね。急いでないとは言えのんびりですね」


生き急いでないからね。

空いた時間で猫ちゃんと戯れていたい。

気持ちいいマッサージの時間は、猫ちゃんが夜にゆっくり優しくご奉仕してくれる。




夜までの空いてる時間は配下の装備を作ってる。

ナイトメアゴーストを素材にした武具が面白い。

ナイトメアゴーストは、本来なら死体が残らないので苦労はしたんだ。


切っ掛けはゾンビを思い出したこと。

魔石を抜いた野良ゴブリンの死体(ゴブリン鉄の武具付き)に憑依してもらったら出来た。

魔力の込め具合で、透過や透明になる闇属性の素材になった。

命名、ゴーストゴブリン鉄。


ナイトメアゴーストは手が短い。

元々魔法職だから武器である必要は無いけど、せっかく透明になれるのだから活かしたい。

結果はパイク、飾りもなにもない一本の棒みたいな槍だ。


武器だけ透明にしたり、全身を透明にした突進。

見えないから間合いが分からないと思うよ。

短い両手でパイクを握って突進する姿は可愛い。


レイスを司令官にした31匹のゴースト部隊。

魔法主体だが、透明になって槍で突進してくる奇抜さもある。

相手にしたら面倒な敵だと思うんだ。


これでまた一歩我がダンジョンを強化できた。

武具を作ると配下の蘇生で、その分魔力を消費する。

けど、必要以上の貯蔵魔力を削ってまで作成はしない、作りたいけど残念。

僕とダンジョンの転生分だけは確保しとかないとね。


ちなみに猫ちゃんはいつもは配下と模擬戦してる。

最近は最適化の権限を与えたので、コアさんと色々作ってる。

猫ちゃんは風魔法しか使えないけど、コアさんは何かと万能だ。

何を作ってるのだろう?




食事は日に1~2回、夕食はちゃんと取って、昼は我がダンジョンに戻っていたら食べている。

材料はまだ残ってたけど、首都かを出て最初の町で追加の食材を買い漁った。

隔離空間なら腐らないから大丈夫。


「この猫ちゃんと一緒に料理する時間も好きだな」


「奴隷としてはご主人様に料理させるのはおかしいのですけどね。今からでも一人で作りましょうか?」


それはメイドの仕事とも言えると思うよ。

小間使いのメイド扱いから召使い以下の道具扱いまである奴隷。

猫ちゃんの中で奴隷ってどんな身分なんだろう?

世間的にも奴隷の幅は使う人によって差があるから否定し辛い。


「料理にワインを使っても良いですか? お肉が美味しくなるそうです」


そうですって、使ったことないのかな?

僕もよく知らないけど。


「以前の生活で一回だけ使ったのですが、私の料理には合わないと言われて…美味しく出来たんですけど…また試して良いですか?」


試すのは良いと思うよ。

猫ちゃんの料理は美味しいからね。


「ありがとうございます。早速使いますね」


どぼどぼ…。

ちょっと多くないかな?

ま、まぁ、猫ちゃんに任せよう。




料理は美味しかった。

猫ちゃんには、食後のデザートがあった。

僕というデザートが…。


「うふ。うふふ。もどかしかったんですよねぇ。ごしゅじんしゃまはぁ、かわいくてぇ、こわれそうだからぁ、やさしくぅ、やさしくぅ、やさしくぅ、してたんだけどぉ。もぉっとぉ、たくさぁん、してあげたいんですよぉ」


僕、もう、腰に、力、入らない。

それでも、優しいだと!?


「これぇ。いいんですよぉ」


スライム?

そういえば、倒したね。

魔道具に、使うって、言って…ひゃぁ。


「いぃ。ちゃんとぉ、くっつきますぅよぉ。つめたくてぇ、きもちいぃ?」


火照った、体に、ひんやり。

これは、気持ちいい、けど、嫌な、予感…


「しってますかぁ? つちのまほうはぁ、ふるえるんですぅよぉ」


えっ!? あっ…



昨日の記憶が曖昧だ。

ものすっごいマッサージだった。

意識が、落ちそうで、起こされて、落ちそうで、また起こされる。


延々と繰り返されるマッサージは、猫ちゃんが寝て終了になった。

僕もやっと寝る事が許された。

起きたら朝はとっくに明けていたけど、今日はもう旅を進める気が起きない。


今、玉座の前に用意した椅子に座ってる。


「マスター! 本当に、あっ、これ、はっ、訓練です、かっ!?」


猫ちゃんには不安定な状況下でも獣人化が解けないように耐久訓練をしてもらってる。


「いつっ、まで、ですっ、か!?」


せっかくだから、猫ちゃんの作ったスライムのマッサージ魔道具も耐久試験してる。


「と、解けちゃう」


獣人化を解いたら、落ちたマッサージ魔道具に魔力を補充する。

椅子の尻を叩いて、獣人化を促す。


「直ぐには、痛ぁ! はい! 直ぐにします!」


椅子の尻から伸びた尻尾にマッサージ魔道具を付けて、耐久訓練と耐久試験を続ける。


「ゆ、ゆるっ、して」


うるさい椅子だ!

体力や魔力は魔力供給で回復するのに根性が足りない。

無駄に叩く。


「きゃ! ごめっ! っ!?」


黙るまで椅子の尻を叩いた。


黙ったから、僕の作業、魔道具作成の研究を続ける。




ふぅ。


夜まで作業に没頭してしまった。

猫ちゃんも良い修行に、猫ちゃん製の魔道具も耐久力に問題無し。

今日はゆっくり寝よ。


「…鬼畜、過ぎる、マスター、も、いい、かも…」


猫ちゃん、奴隷だからって床に寝なくても良いのに。

今日は玉座の前にそのまま放置。

おやすみなさい。

次の投稿は明日の06:00です。

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