表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/94

003 女の子の体

追記 9:00 予定より執筆が早く出来ているため、本日3話投稿予定の1話目です。本日投稿2話目は12:00予定です。

ダンジョンの現状を気にして、僕の事に注意が行ってなかった。

声を出したときに違和感を感じたけど、目先の事が気になって放置してた。


「これ…何だ?」


『前ダンジョンマスターの肉体です』


聞いたよ!

聞いた上で否定したかったんだよ。

取り敢えずダンジョン視点で俯瞰的に見てみよう。


年は13~15か?

髪色は、青?紺?ちょっと深めの青だけど品が良い色合い。

髪長いな。


『生前のままです』


肉が無い、とってもスリムボディ。

細いよ、ちょっと不健康じゃね?


『病気を患ってました』


えっ?

大丈夫なの?

後、少し肉が欲しいな。

健康体に見えるくらいにはしたい。


『病気は死後にダンジョン機能で完治させて保存していました。魔力が有れば適切な肉体になります』


完治か、良かった。

ん?この少女の死因は?

転生するなら、死ねなくない?

魔力枯渇?


『いえ、魂をダンジョンに還元しました。死因は自殺です』


…おう。

色々あったのかな?


『病気で家族に負担をかけたと仰ってました。自殺の場所を探し、このダンジョンに辿り着いた様です』


もしかして、この娘ってダンジョンマスターとして働いてない?


『肯定。唯一は自分の魂を還元した事です』


この娘には悪いが、この肉体は活用させて貰おう。

僕の体…ミンチだからね。


で、裸だから何か着させて。


『マスター、最適化をして下さい。現状に適した装備になります』


ほう。

装備と言うことは、武器もあるのかな?


『肯定。ダンジョンマスターも戦うことがあるためです』


「最適化っと」


髪を後ろで縛ったリボンに、シンプルなワンピース。

僕が装備していた革の胸当てと靴も最適化でぴったりフィット。


で…グリップがしっかりフィットする鉄の棒が2本。

ショートソード位の長さだけど、中空なのか軽い。

武器かな?


『現状のステータスでは、刃のある武器は不適切と判断しました』


玉座から立って、軽く振る。

あぁ、この筋力じゃ刃が立たず切れないな。

もうちょっとこの身体を動かそう。


「マスターコアが邪魔だな。動く?」


現状、このダンジョンはちっさい迷路と玉座の間のみ。

玉座の間もそこまで広くない。

なのに中央にマスターコアがあるから動き辛い。


『…邪魔。了解。玉座と一体化します』


あ、悲しそう。

おぉ、玉座の背もたれが延びてマスターコアがくっ付いた。

これで広々とは言わないが、十分なスペース確保。


「はっ! やっ! とぅ! …うぅ」


僕の体、カムバッーク!

全然動けない。

ライトニングカイザー以前にゴブリン以下だ。


「どうにかならないかなぁ」


『現状では、マスターの生命維持に日に最低でも3~8の魔力を消費します。供給を増やせば、ダンジョンのランクにもよりますが、ステータスが上昇します。収支のバランスが安定していない現状では推奨出来ません』


先は長いな。

って、生命維持の説明をちょうだいな。


『マスターのステータスに合わせた生命を維持する魔力です。例えるなら食事です。強くなれば消費は増えます。』


んー。

魔力がご飯か。

人間辞めた?


『ダンジョンマスターに生まれ変わりました』


そうね。

で、コアさんの維持は?


『コアさん? 了承。維持は変動します。スリープモードで数日で1。現状は日に2~3。ダンジョンを拡張すると消費が増大します』


何もしなければ、二人?合わせて約4。

動けば消費が増大。

ライトニングカイザーから得られる魔力は最大7程度。

でも、かなりアバウトな数字だから、平均3~4だろうな。

残り魔力は50ちょっと。


「生きてるけど詰んでない?」


『現状では打開策がありません』


打開策を求めて、地上部を覗いてみる。

ライトニングカイザーは食事中だね。

みるからに肉食と思ったけど、やっぱり肉食。

未成体が3匹、乳離れしたばかりなのか親が狩ってきた獣?モンスター?を食らってる。


「あれって奪えない?」


『所有権を放棄すれば手に入ります』


所有権の放棄か。

要は食べ残しを貰うんだね!

あ、魂は?


『ダンジョン内であれば可能でした』


うん、無理。

ライトニングカイザーをダンジョンで飼うのは死ぬ。

それでなくても警戒してるんだよね。


お、巣の外に骨やらの残飯?がある。

あれは貰えないかな?


『大丈夫と予想します。隔離空間に収納後、還元しますか?』


やっちゃえ。

塵も積もればなんとやらだ。


『一部は不可能でしたが、収納可能です。地上部なので所有権確保に数時間要します』


良いよ良いよ。

副収入になってくれたら良いな。


「任せて良い? ちょっと寝るよ。消費削減?」


『睡眠も必要ないのですが、了解。呼称「残飯」の収納終了後、待機してます』


ありがとう。

寝台が無いから床に寝そべって…装備外して良い?


『イメージして最適化を実行してください。隔離空間に収納します』


了解!


「最適化」


ワンピース姿になって、おやすみー。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ