017 上級冒険者かと思ったら、超級の尖兵だった。 超級冒険者が本気で襲ってくる
本日2回目の投稿です。
あー、憂鬱。
露店しながら4日経過。
首都の冒険者から受けた傷も癒えつつある、要は配下ゴブリンの蘇生が徐々に完了してること。
エリア1の冒険者はいつもの通りだ。
ゴブリンソードマンが短時間だが倍速で動くようになったから、結構混乱してこの4日間被害無し。
悠長に対策を考えてるようだ。
平和で良いなぁ。
僕も平和で居たいよ。
1日目
『告。例の冒険者を含む16人がダンジョンに侵入しました』
時間は昼前、足早いから広場1で休憩かな?
あぁ、先日のリーダー格とお姉さん冒険者がいる。
後は解らんが、装備からしてやばそう。
今日のダイスロールは1。
あの人たちがエリア1を抜けたらエリア1は戦力温存で休業かな?
4日後には前回の傷が癒える。
総戦力300を有効に使っていこう。
夜、ビックリした。
広場2で休む首都の冒険者達。
移動速度がおかしいって、誰か突っ込めよ。
戦力、蘇生完了4、蘇生中26、残274。
2日目
朝からかっ飛ばす。
露店は開けなかった、会うと危険な気がしたから。
広場3~5で試し切りのようにゴブリンソードマンが殺された。
広場5で野営。
戦力、蘇生完了5、蘇生中24、残276
3日目
早朝ボス戦2回。
ゴブリンソードマンが2匹殺られた。
広場8で野営。
エリア1、守護者配置せず、ボス部屋には王道6匹を固定で配置。
戦力、蘇生完了6、蘇生中20、残280
4日目
エリア2~3、守護者、ボス部屋、共に配置無し。
広場11で野営。
戦力、蘇生完了5、蘇生中15、残285
5日目
ひたすら走る。
広場14で野営。
戦力、蘇生完了10、蘇生中5、残295
6日目
エリア3のボス部屋も素通りさせる。
少し話し合っていたが、エリア4に進軍するようだ。
広場17で野営。
戦力、蘇生完了0、蘇生中5、残295
7日目
エリア4も配置せず。
爆走中。
広場20、ボス部屋前で野営。
戦力、蘇生完了0、蘇生中5、残295
8日目
エリア4ボス部屋には、ソードマン6、メイジ2、ヒーラー2、ジェネラル2を配置。
最終戦力ではないノーマルな方。
8人対12匹の戦い。
倒せるとは思っていない、鞘当て程度。
冒険者16人、2組に分かれても強かった。
多少の負傷者が出たが、死者無し。
回復と話し合いで少し進軍が遅れた。
広場22で野営。
戦力、蘇生完了0、蘇生中29、残271
9日目
道中での戦闘はさせない。
何しても意味が無い気がするから。
広場25で野営。
明日が本番だ。
戦力、蘇生完了0、蘇生中29、残271
10日目
早朝、ボス部屋が開かれる。
最終決戦用の強化装備をした配下ゴブリン12匹。
モンスターツリー25本も参加する。
半分でも減れば勝ち目はある。
頑張ってくれよ!
…!!!
…!?
…!!!!
…!?
…!!
…!
…。
モンスターツリーが全く意味が無いほど、範囲魔法での素早い対応。
しかも目眩ましも兼ねているように、魔法に注意が行った隙に急襲でソードマンが削られ。
後は、力押しで負けた。
完敗だ。
出口、転移魔方陣、そして入り口、全てが開く。
戦力、残259
冒険者16人が階段を降り、大聖堂に侵入する。
ここにも何もない。
決戦は、玉座の間。
警戒をしつつも自然体。
油断が全く無い。
これが本物なのだろう。
祭壇に設置された、玉座の間に続く階段を降りてくる。
「ようこそ」
玉座から声をかける。
返事は期待していない。
冒険者は部屋の中間、玉座まで20mちょっと。
「嬢ちゃん? 確か、入り口の方で売り子してなかったか?」
尖兵のリーダー格だった男が声を出したのを合図に冒険者達が止まる。
まぁ、玉座から延びる階段の下、僕の前に次々と準々に配下ゴブリンが配置で並んでいってる。
警戒するよ…
バンッ!
…ね!?
「あら、効かない。結構強く撃ったはずなんだけどね」
「話すくらいの余裕は無いの?」
あっぶねー。
水、土、光、三重の防御魔法を予めかけといて良かったー。
元々油断してない敵なんだけど、不意打ち怖いよ。
「何を話す必要がある?」
冒険者達の中央にいる男、大将で司令塔だろう。
全体を把握し、目配せを交わしてる。
「外に危害を出していない、か弱い存在の僕を虐めないでって言ってるの」
「か弱いか。確かに今から討伐されるお前は弱いな。で、時間稼ぎはもういいだろう? 狼煙はもう仲間が撃ってくれたから必要ないな。始めよう」
まぁ、配下ゴブリン100は並んでるしね。
もう良いかな。
「僕の平穏な日々を潰してくれてありがとう。一人でも多く道連れにするよ。行け!」
僕の前に並んだ配下ゴブリンが合図と共に一斉に襲いかかる。
冒険者達も、慌てず、素早く、間合いをとった。
凄いな、本当に隙がない。
まぁ、全兵力で戦うんだよ。
温存はしない!
行け!
「なっ! 後方、敵、100、来ます!」
配置で一気に敵後方に一定距離を開けて置く。
一瞬だ、一瞬でいい。
風の移動補助魔法は準備済み。
玉座から短距離だが助走をつけて、
ドンッ!
壇上から飛び上がると同時に靴の底が爆発する。
ゴブリンメイジ素材の靴も魔道具だ。
触れた対象を任意で爆破する、今回は床だ。
ダンジョンランク4で得たステータスと爆発の推進力で、前方に進みながらでも天井にまで届く。
敵まであと半分の距離。
ドンッ!
今度は天井を蹴って敵に飛び込む。
「覚悟!」
「甘いわぁ!!」
布石1…配置は一気に出来ないと思わせる。
布石2…配置は一定距離の間がないと出来ないと思わせる。
布石3…僕が一斉配置の隙に奇襲を狙ったと思わせる。
残り、やれっ!
「「「「!?」」」」
残りの配下ゴブリンを全ての敵の側に配置。
一斉に中央に押し込むように体当たり。
配置での移動は、移動前に近くに非対称がいると不発。
だが、移動先の制限は五体満足で移動できるなら可能。
緊急離脱は無理だが、奇襲は出来る!
大将首が欲しかったんじゃない。
中央にいたから狙っただけだ。
敵を一ヶ所に集める隙を狙っていたんだよ。
敵と接触する瞬間にコアさんを突き出し、
「引き分け狙いです…
『自爆連鎖』」
ちゅどどどどどど…ちゅどーん!
おぉ、天井が吹っ飛ぶほどの爆発か。
敵の魂は…16あるね。
配下259匹プラス僕とコアさんの自爆で逃れる術はないだろうなぁ。
薄れた意識にコアさんの声がする。
『生体を排出…完了。転移後転生します』
今度ものんびり出来る…と…良い…なぁ。
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