試験面接
「受験番号三十二番、推薦者のルシャ・シャルベルンテですね」
「はい。幻のユキヒョウ一族のルシャ及び、はるか昔に国を治めた王の血を継ぐシャルベルンテ家の末裔です」
少し窮屈な部屋の中。
オルシャンテ学園の教師達に囲まれた椅子に座り、試験面接を受ける。
目の前で本人確認をとったエルフ種らしき若い女性に返答して軽く自己紹介をした。
「では質問をします。貴方はこの学園に、何を求めますか?」
次に話した、髭を生やした背の高い中年男性。
種族は人間に見える。
求めるもの…ここで、そこらと変わらない普通の答えを出せば、受験に受かることは出来ないんだろうな。
「…私がこの学園に求めるのは、楽しさや戦闘能力の強化はもちろん、未だ見ぬ新鮮味を求めます」
「はあ…新鮮味といいますと?」
気の強そうなおばさんが、急かすように聞いてくる。
「はい、正直私は、色々な遊びや学び、数多くのことに飽き飽きしています。人生で色々なことを体験したので、何をやっても出来てしまうし、つまらないんです。なので、この学園で新しいことを見つけ、一生懸命に取り組める姿勢を学べればいいなと思っています」
「…分かりました。では次です。資料に、召喚術と完全錬金術を使えると書いてありますが、どこで学びましたか?」
先程の質問と引き続き、中年男性が聞いてきた。
因みな言えば、完全錬金術とはありとあらゆる金属以外のものも魔力で補って作れるものだ。魔力を送り続けなければ、永久に残り続けるわけではないが。
「召喚術は、呪文を唱えてみたら出来ました。それから使っていくにつれ、上級魔族なども召喚できるようになりました。
錬金術は、祖父が少しだけ使えたので、習っていました。そこから魔力の量や送り方を工夫し、完全にしていきました」
「ほう…ありがとうございます。退室してください」
真面目ぶってますがネタ路線突っ走る作品にしたいのです。