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異世界で新生活を  作者: 二次元中毒
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05 新たな目的地

旅立ちの支度をする話です。


話の進み具合が遅いかもと思い始めました。

 

 「はぁ~。つ、疲れた。」


 とてつもない疲労感に、早く眠りにつきたい衝動に襲われる。


 

 (眠る前に傷の手当てをしないと。)



 しかし薬や包帯はもちろん持っていない。

 そのため、来ていた服を周囲の小屋から探し出したナイフなどを使って裂いて包帯の代わりにした。



 (傷の手当の方法はそんなに詳しくないが、何もしないよりはましだよな。)



 一応は傷が外気に触れないようにぐるぐる巻きにする。

 左肩が難しく若干適当になってしまったが、良しとするしかない。

 


 (できないものは、できないのだから諦めが肝心だ。)


  

 悪戦苦闘しながらの手当を終えた。

 肉体的にも精神的にも疲労困憊だったため、横になるとすぐに眠りに落ちていった。







~~翌朝~~


 いつもより少し遅めの時間に目が覚める。


 喉が渇いていたため井戸に向かう。


 外に出ると昨晩の戦闘の跡が目に入る。



 (改めて考えると、よく生きてたな俺。)



 脇腹を触りながら昨晩のことを思い出す。

 


 (ん?脇腹が痛くないぞ。)



 ナイフで刺された割には痛みがない。

 そういえば寝ているときも傷の痛みで目が覚めることもなかった。

 不思議に思い脇腹に巻いた服で作った包帯もどきをほどく。



 「傷口が塞がってる?」



 傷跡は残っているが、その傷跡もずいぶん前に受けた傷のように感じた。

 右手の噛まれた後も同様だった。



 「おいおい、どうなってるんだ。血だってかなり出てたし、一晩で治る傷じゃねぇだろ。」



 ナイフで刺された傷跡もそうだが、棍棒の打撃を防いだ両腕も青痣一つない。



 「傷が早く治るに越したことはないが、いくらなんでも異常すぎないか?」



 しばらく考えているが答えは出ない。

 分からないものはしょうがないので、まずは喉の渇きを癒すべく井戸に向かう。

 水を飲み一息ついたところで今後どうするか考える。


 

 「傷が治るまではおとなしくしていようかと思ったが、よく分からないが治ったものは良しとしよう。ここにあまり長居はしたくないし、荷物をまとめてさっさと出発しよう。」



 「でも、何を持っていくか吟味しないとな。あんな生き物がいるならやっぱり武器も持って行った方がいいよな。でも荷物が増えすぎても持って歩き続けるのは体力的にきつそうだ。」





~~数分後~~


 「よし!こんなものか。」



 小屋に戻り荷物を整理し終え、汲んできた井戸水を飲んで一息入れる。


 整理し持っていくものを改めて確認する。




 まずは食料関係だ。


 小屋を捜索しているときに見つけた果物と干し肉を持っていくことにする。


 持っていたリュックの中身を整理しそこに入れることにした。


 リュックに入っていた物の中ですぐに使わなさそうなものをキャリーバックに入れ空きを作ったのでその空いたスペースに入れることにしたのだ。


 そのせいでキャリーバックがパンパンになるが上から押さえつけて何とか蓋をする。


 どうせなら背負うリュックよりは引いて運べるキャリバックが重い方が疲れないだろうと考えたからだ。


 あまり量は持っていけないが他にも持っていきたいものがあるし、そこまで少ないわけでもないので良しとしよう。


 大事に食べれば1週間は持つだろう。

 



 次に調理用具関係だ。


 包丁を持っていこうかとも考えたが、持っていく食料から見れば使いそうもない。


 なのでナイフを1本持っていくことにした。


 ナイフは刃にカバーもついていたので持ち歩いても怪我をしなさそうだ。


 他にも鍋とかがあったが包丁同様に使いそうもないので置いていくことにする。



 その次は武器だ。


 昨日お世話になった大きな盾。


 ゲームとかだと大楯と呼ぶのだろうか。


 剣などは扱える自信がないので、防御重視で大楯を持っていくことにした。


 だが、ここで少し悩んだ。


 防御重視といっても襲われた時に攻撃できるものが何もなくて本当に大丈夫だろうかと。


 素手で対処できない生き物と遭遇する可能性もある。


 何かしらの攻撃できるような武器はやっぱり持っていくべきだろうと考え直した。


 弓矢や両手持ちの剣は扱いずらく荷物としてもかさばるので置いていくことにした。


 そうなると、片手で持てる剣が良さそうだ。


 4本あった中で一番切れ味が良さそうで頑丈そうなものを選んだ。


 小屋の中を物色しているうちに、腰に帯刀できるような物も見つけたので1本だけなら移動の邪魔にはならないだろう。




 最後に小物関係だ。


 鉄や銅製の100円玉くらいの大きさの物が入った袋、周囲の地図らしいもの、見たこともない文字が書かれた本はキャリーバックに押し込んだ。


 ここが外国であったらどこかで使えるかもしれないかと思ったからだ。


 ランタンのような照明器具も持っていくことにした。火種はライターがあるので、火を灯しておくがあれば明かりになるからだ。


 真っ暗よりは明かりがあった方が気持ちが落ちつきそうだしな。


 吊るすのに使うためか短めの紐もついていたため、キャリーバックの持ち手部分に括り付けて持っていくことにした。





 「荷物の確認も終わったし、出発するか。問題はどっちに行くかだよな。」



 俺は最初ここが旅行先からそう遠くない場所だと思っていたので南に向かっていた。

 

 しかし、そうでない可能性が出てきたためどの方向に進むのか改めて考える必要がある。



 「あ、そういえば地図っぽいのあったじゃん。」



 パンパンになっているキャリーバックに目を向けて思い出す。

 

 なぜ荷物整理しているときに気づかなかったのかと後悔しながら、キャリーバックを開けて地図を探し出し、再びパンパンになっているキャリーバックを上から押さえつけて何とか蓋をする。



 「うーん。近くに広い草原があって、南に森があって、村みたいな場所だから。多分ここか?西の方に行くと道路みたいな線があるな。その北の方に街見たいのが書いてある。でも道があるなら、ここが村ならなんで道沿いにないんだ?不便じゃねえか?」

 


 「もしかして、これは道じゃなくて河なのか?うーん。わかんねえな。ここに書いてある文字?だよな?読めればもっと分かるかもしれないのに...。」



 「こんな白黒の絵みたいな地図じゃさっぱりわかんねえ。どうせ分かんないんだし、悩んでいてもしょうがない。とりあえず、この森と草原の境目を目印に西に進もう。道路か河が見えたら北に進むか。」



 「縮尺がわかんないのが不安だが、そう遠くないことを祈ろう。」








 俺は気合を入れなおし、この場所を旅だったのであった。

 



 今度こそ人がいる場所にたどり着けるのを願い、新たな目的を目指して。

 









最初の予定では誰かと出会う会にしようと思ったのですが


書いてるうちに次回にすることにしました。


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