01 異世界転移
物語の始まり
異世界転移します。
新連載してます。良ければ読んでください。
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「はぁ~、つかれた…」
ふと腕時計を見ると0時を過ぎている。
「ったく、『公務員は定時で帰れるからいいよね』とかいう奴は現実をわかっていってんのかよ」
一人で愚痴を言いながら仕事をしている俺は立派な社畜なのではないだろうか。
公務員は会社に勤めていないのだから、社畜とはいわないのかどうかのは置いといてだが。
「はぁ~。今日は深夜アニメの放送日なのに、残業なんてするつもりなかったから録画してねーよ。配信サイトで見るまで感想とかの書き込みに参加できないのやなんだよなー。」
深夜まで一人で残業していると、ため息と独り言が多くなる気がする。
「はぁ~。今月の残業もう90時間超えてるじゃんかよ。残業しても金が出ないとか、マジ地方公務員ってブラックだ。」
休憩がてらコーヒーを飲みながら頭の中で今月の残業時間を計算する。
やりたいこともなく、安定してるとか定時で帰れるとかという情報を鵜吞みにして、高校卒業後に田舎の市役所に勤めたがとんだ失敗だった。
朝7時に出勤して仕事が終わるのは遅いときは午前3時まで早くても午前0時までだ。
現在24歳の俺は6年間もこの生活を送っている。
給料は基本給で20万円だが、残業代がつかないので時給で換算してみると500円程度にしかなっていない。
「はぁ~。毎日15時間以上も働いてるなら都心でバイトした方が稼げるじゃんかよ。」
手元にあった電卓で計算してあらためて落ち込む。
この6年間何度同じことをやっただろうか。
コーヒーを飲みつつ無駄なことを考えながらの休憩を終わらせて仕事に戻る。
チッ…、チッ…、チッ…
カタカタ、カタカタカタカタ…
チッ…、チッ…、チッ…
カタカタカタ、カタカタカタ…
腕時計の秒針が刻む規則的な音とキーボードをたたく不規則な音が聞こえる。
「 あー、ねみぃー。今日はもうやめて明日にするか。」
時計を見ると深夜2時を回ってる。
どうせ数時間後にはまた使う事になる机を適当に片付け、パソコンをシャットダウンする。
すっかり顔なじみになった夜警のおっちゃんと軽く挨拶をし、職場を後にする。
徒歩で十数分の帰り道をスマートフォンをみながら歩く。
最近はふと気が付くと転職サイトで求人情報を見ることが多くなっていた。
「はぁ~。やっぱ仕事やめようかな~。」
そのとき、登録していた転職サイトから1通のメールが届いた。
開いてみるとかなりいい条件の求人情報である。
しかも、登録情報を読んで書類選考は通過済み。
面接1回のみで採用するという内容であった。
「今も深夜まで仕事してるんだし、現状より悪くなることもないかなー。」
「はぁ~。どーすっかなー。」
「よし、仕事辞めよう!もうこんな仕事だけの人生なんてやってらんねぇ!」
深夜にスマーフォンを片手にブツブツ独り言を言ってるという、一歩間違えれば不審者認定されそうな状況で決意することでもないと思うが、決めたら即行動だ。
~~次の日~~
「すいません、仕事やめます!これ退職願いです。」
「え!?は!?な、なに朝から言ってんだお前、いったいどうしたんだ!」
勤務時間が始まる前に部長の前で退職願を突き出した俺に驚きの表情を見せる。
その後1時間くらい部長などの上司達から考え直せという説得があったが俺はそれを一向に受け付けなかった。
その説得も『お前がいなくなったら仕事が回らない』とか『お前が主動で仕事してるんだから、いなくなったら俺たちの負担になるだろ』とか自分たち本位の内容が多く、俺の退職の決意をより固めるものとなった。
終いには退職届は退職日の2か月前しか受け付けられないと言い退職届を受理しないというので、その翌日に使っていなかった振替休暇・有給休暇・特別休暇の申請併せて2か月分と一緒に退職届を再度提出した。
さすがに2日連続で退職届を持ってくるとは思わなかったのか部長は絶句していた。
多少もめたが無事退職することができたのと同時に2か月の有給休暇も手に入れた。
~~2か月後~~
「入社日までの数日はゆっくりしてるか。」
仕事をしてから6年間で初めての旅行をした帰り道、気分もリフレッシュし新しい仕事が始まるまで新しい住居でのんびりしようと思いながら1両編成の列車に乗っていた。
時期外れの旅行の帰り道という事もあり、乗っているのは俺を含めて数人だ。
(のんびりしすぎて、眠くなった来た。)
乗り換えの駅に着くまで暇なのでひと眠りでもしようと目をつぶった。
(あー、椅子が硬いなー。)
目はつぶっているが寝付けなくてボーとしていると、突然轟音と共に衝撃が体に走った。
何が起こったのかと思い目を開け周囲を見渡そうとする。
(あれ?なんだか目がかすむな。目をつぶりすぎてたか?)
目をこすろうと右手を動かそうとするが、右手が動かない。
(な、なんだよこれいったいどうした!右手が、というか体が動ない!っていうか、すげー息苦しいんだが!)
息苦しさを実感したところで、周囲の様子がぼやけながらも見えてきた。
そこには、ぐしゃぐしゃになった車内の様子が見えた。
どうやら何らかの事故が起こったのであろうと思われる状況だ。
自分の状況を確認してみると、座席の間に挟まれて身動きが取れない状態だ。
(よくわからないが、これってすげーまずい状況だよな。)
徐々に増してくる痛みと息苦しさにだんだんと目が閉じていく。
(そういえばひと眠りしてたんだったよな。これって夢か?夢だよな?)
(目をつむって起きたらそこは列車の中なんだよ。体が痛いのも椅子が硬かったせいだよきっと。)
(意識が朦朧としてきた。いや、夢だったら朦朧としてても不自然ではないのか?)
(あーもー、頭も回らないしいいや。眠い。とにかく今は眠い。)
強烈な睡魔に抗えず俺は眠りに落ちていった。
「どこだよここ。」
目が覚めた俺の目には見たこともない景色がひろがっていた。
これからどういう展開にしようか全く考えなしに書いていますが
他の投稿者様はどのように話をがえているんでしょうか
※ 行の先頭に1文字空けていなかったのを修正(9/25)
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