早朝
ピーンポーンピーンポーンピーンピピピピーンポーン
ピピピピピーンポーン
うっっっっさ!!!
謎のピンポン連打で目を覚まし時計を確認すると明け方の5時半過ぎ。
あまりにも早すぎる来客には少し驚きを隠せないでいる。
インターホンを見てみると、そこには不知火の変顔が写っていた。
「クッ……」
不覚にも笑いそうになった事を隠すかのように慌てて玄関へ向かい、戸を開け不知火を叱る。
「不知火、いま何時だ。」
「へ?5時36分ですよ?大丈夫ですか?」
何を言ってるんですか?とでも言いたげな顔でこちらを見る顔を見てとてつもなく呆れた。
「5時36分ですよ?じゃないだろ。人んちのピンポンを連打してリズムを刻むな。インターホンのカメラに向かって変顔をすっ…クッ……るな。」
「え、私の変顔見たんですか?!嘘ですよね?!え、なんでちょっと笑いそうになってるんですか?!」
やましいものが見付かった中学生男児かのような表情で慌てる不知火を見て、また笑いそうになったがそれを堪え、本題に入る。
「その辺は置いといて。この時間に何のようだ。それに……なんだその荷物……」
さっきからチラチラと気になっていた大荷物、まるで引っ越しするかのように……
ってまさか?!!!
「そのまさかですよ!!弟子入りですからここに住み込むのも当然です!!!」
「人の心を読むな!!『当然です!』じゃないだろ?!お前は馬鹿なのか??!」
「私と律斗さんの仲なので~!なんでも分かりますよ!!!」
何言ってんだこいつ……。
「お前とは顔を会わせたのは2回目だ。大人しく帰れ。」
「帰れないです。」
「は?」
「退去手続き済ませてきたので!帰れないんです!!」
おい。こいつなに言ってんだ??馬鹿なのか???馬鹿なんだな???
「住ませて貰える確証も無いのに退去するってどこにそんなバカが居るんだ??」
「ここです。ここにいます!!ここ!ここ!」
両手を大きく上げピョコピョコ跳ねているが、バカ面でしかない。
「呆れた……。俺は寝直すからな。」
「え?良いんですか?!」
嬉々とした表情で尻尾を振る犬のように喜んでいる不知火を見てすこし微笑ましく…………思わない。娘がいたらなんて思わない。
「部屋は余ってるから好きに使え。」
「やったー!!!お邪魔しまーす!!あ、ただいまー!か!!」
時間を考えて声をあららげてほしい。
6時前にうちから女のバカでかい声とかご近所に何を噂されるか堪ったもんじゃない。
「もう一時間寝る。起きたらすこし話そう、おやすみ。」
「了解でーす!おやすみなさーい!」
注意するのも億劫になり自室へ戻りベッドに入る。すぐに眠りに落ちた。
遅くなってしまいすみませんでした。
モチベーションが上がらず、他に書きたい物を優先させてしまい遅くなりました。
今後もかなりゆっくりですが更新していきたいと思います。