影
初投稿です。雑な部分もあるけど許してください。
光輝はまたイジメられた。
といっても、殴ったり蹴られたりした訳でもないし言葉の暴力もなかった。
オレは、教室から「消されて」いたんだ。
なんとなく分かるだろう、こういうイジメが一番酷い。
誰も話し掛けてこない。
オレが何か言っても反応はない。「やめてくれよ」の言葉も例外ではない。
これで何度目の孤独だろう。
「ふざけるなよ…」
「あああああぁぁぁぁ」
孤独はこんなにもつらい。もはや恐怖ですらある。
だからオレは何度でも復讐する。
「嘘…だろ…」
「なんてこった…」
オレをクラスから消した奴等に思い知らせてやる。
「ひぃぃ!や、やめてくれ!なんでもする!だ、だから、命だけはぁ!」
孤独に匹敵する恐怖を。
「やめてくれ?はぁ?何言ってんだ、よぉ!」
スパッ……ゴトン
「あ、ああ、く、首がぁ!」
「やめてくれなんて言葉、お前みたいなクズから出てくるとは思わなかったぜ。」
『死』への、圧倒的な恐怖を。
「一緒に逝かせてやったんだ。孤独は感じなかっただろ?ありがたく思え。」
「はぁ、また『影』が殺っちゃったかあ。これで何度目だろうな…」
手には血まみれになった包丁。校舎は燃え盛っている。
「まあ、みんなが『影』を怒らせるから悪いんだよね。自業自得だよ。」
「自制がきかないんだよなあ、影は。これで気が楽になるからいいんだけど、ね。ああ、スッキリしたぁ。」
二重人格の少年はその場を立ち去った。
「また…独りになっちゃったね。」