84話
さあ戦いだ
「魔法コマンドエクイップ!」
魔法戦士ポポが腕の魔法機械に命令を打ち込むと頭上の空間に穴が空き、そこか細身の魔王アーマーが現れ全身を覆い尽くした
「かっこいいぜほしいぜ……さてこのアイテムはどう役に立つんだろう」
ダルスが手に持つ宝石のような何かに意識を集中するとそこからものすごい力が流れ込んできた
「うおおものすごいパワーだぜ……」
ダルスの全身に虹色の輝きを発した驚く魔王アーマーはまじまじと見た
「ははぁこれは……これは」
虹色の光はダルスをおぞましいシルエットで覆った!
「おお!? こりゃなんだぜ……ウワーッ!」
光が実体化しダルスを飲み込んだ! 魔王アーマーの目の前には現れたものは角が生え虹色の光輪を浮かせ
16本の腕と足と目玉を持ち背中から64本の触手を伸ばすモンスター!
「これがこの少年の魔王の力なのか……?」
ピポピポピポ……ガピー! 魔王アーマー内部のディスプレイに敵の計測データが表示される!
「馬鹿な……魔力量が27倍の増加! 生物グループ測定不可! なんだというんだ!」
「ガァァァァァァァァ! 」
怪人が咆哮を上げる!
「タタカウ……オマエテキ……ソノブキホシイ……」
無数の目が一斉に魔王アーマーを見た! ポポは魔法機械で魔王ウィザードにこの化け物の解析結果データを送信した
「まぁ戦ってみようかね!」
魔王アーマーの背面ジェット機構が作動! 化け物の目の前に一瞬で移動し腕パーツに内蔵された刃で斬りかかる!
「アアアアアー!」
化け物は真っ二つになった! しかし一瞬で身体はくっついた!
「ウオーッ!」
化け物の触手が魔王アーマーを絡めとる! 触手は悲鳴のような異音を発する毒液に濡れており危険!
「そんな手は効かないよ!透明化!」
魔王アーマーはセーレの物質透過能力を使用! 触手は魔王アーマーをすり抜けた!
「魔法コマンドギガチャージ!そしてゴッドサンダー!」
「ゴバーッ!」
超高電圧の雷撃が化け物に放たれる!
「効かないか」
化け物は平然と立っていたそして目と角がひかった
虹色の光が拡散する!
「マズイ! これは魔王結界か! アンチ魔王結界発動!」
魔王アーマーから漆黒の波動が放たれ、怪物の虹色の光と衝突!
「アオオオオーッ!」
化け物が吠えると、虹色のエネルギー光の力が増し魔王アーマーの波動を突き破る! そして魔王アーマーを飲み込んだ!
気が付くと魔王アーマーは体内じみた不気味な空間に居た
「この床や壁に無数の眼や口や触手がうごめく悪趣味な空間が魔王結界だというのか!」
「ガギガガガ……ハカイスルゾー!」
怪人の触手が電気や炎や冷気や闇を纏い、魔王アーマーに襲いかかる!
「透過ッ!」
しかし触手は無慈悲に魔王アーマーを叩きつける!
「ぐっ!うう」
魔王結界の法則は製作者の意のままなのだ!
魔王アーマーの魔法機能は無効にされたのだ
「ッキシャーッ!」
魔王アーマーを触手が締め上げ魔法攻撃を発動する!
「ごばっ……まいったねこりゃぁ」
いかな魔王アーマーとはいえこれほどの威力の魔法攻撃を直接食らってはひとたまりもない! ポポは己の敗北を悟った……その時だ
「キッシャアアアアァァァァァババババ!?」
魔王アーマーは触手から開放され、うごめく床に落ちた触手は切断されていた
「おっお前は!」
魔王アーマーのカメラアイに映しだされた光景には、不敵に立つ男が居た……白いスーツ、赤いマント、そして機械の仮面を被っている
「マジックカンパニー社長兼十二神魔王の一人、魔王ウィザードただ今到着!」
「ガルルルル……」
魔王ウィザードの実力は……