55話
トンネルを抜けるとブリザード
「やって来ましたサニータウン!超寒いぜ帰りたい」
ガタガタと震えるダルス
「まったく情けないわねぇさっさと魔王を倒しましょう」
「うん……でもどこにいるかな魔王」
「ここサニータウンは国宝のプロミネンス紅玉が山の上の神殿に安置されていて、その影響で温かいんだって観光客も多いそう」
物知りなミリアンがみんなに教えた
「じゃー魔王がそのナントカって宝に悪さしてるってことだね! いこー」
「知識のコンビネーションだぜ……」
ミリアンとルーノンの名推理に舌を巻くダルス
そして山を登ろうとしたすると防寒具を着た人に止められた
「君たち危ないぞ! 山はもう雪山と化して、もう何人も帰ってきてないんだ」
「それは危ないぜ……」
そして雪山を登るダルス達
「ひぃひぃ神殿はまだ遠いぜ……もう疲れたぜ……」
「まだ30分も経ってないでしょ! 頑張りなさい!」
ネクロに檄を飛ばされ頑張って登っていったが
「うわっ凄い吹雪だ!前が見えない!」
気合で突き進んでいくがふと気づくと周りに誰もいない
「あれみんなどこ!おーい!」
無情にも風の音だけが響いた
「くっ遭難してしまうとは……俺は大丈夫なのだろうか……」
恐怖におののくダルス……
それじゃあ他の仲間はどうしているだろう?おや、明かりの灯った小屋がありますよ
「小屋があって助かったわね……」
「本来は登山道の休憩のための施設のようですね」
「ダルスさんとルーノンさんが心配です……ドラゴンさんはドラゴンだから大丈夫だと思いますが……」
小屋で暖を取るのはネクロ、セーレ、ミリアンの3人だどうやらみんなとはぐれてしまったようだね
「ダルスが心配です……探しに行きませんか」
「この吹雪の中下手に動くのは危険よ、まあダルスなら強いから大丈夫よ! ルーノンも防御魔法が一流だしね」
うーん仲間同士の信頼って素晴らしいね! ところでルーノンはどうしてるかな?
あっあれは雪が裂けて崖になっているところがあるぞ!もしや……崖底を見てみよう
「いたた……穴があるなんて聞いてないよ!」
視界不良の中歩いたところ、落ちてしまったのだ
「もーどうしよう迷子だよ……あれっこれは」
傍らに目を向けると断崖に横穴があるのを見つけた
「入ってみよう……あっこれはただの洞窟じゃない!」
なんとその中の空間は人工的に削られた洞窟で、壁に規則的に開いたくぼみなどに人間の痕跡を感じさせた
「もしかしたら神殿につながってる?雪も入ってこないし、ラッキーかも!」
ルーノンは暗い洞窟を進んでいった……その先に待ち受ける困難も知らずに……