236話(第2部3話『フリークス・レイジ』4)
ドラゴンスレイヤーと怪獣の戦闘!
「ARRRRRRRRRRGH!!」「……」
激しい戦い! しかし、ドラゴンスレイヤーが圧倒的に強い!
攻撃をかわし、反動を利用し空中で巨獣に蹴りを打ち込む! 何度も!
「アア……アアア!」
次第に怪獣が弱っていく!
「そろそろ俺も参戦しようか」
魔王ブッチャーも怪獣に接近し、包丁で切り刻んだ!
「アアアーッ!」
「……」
魔王ドラゴンスレイヤーの装甲から、紫電!
激しい駆動音が鳴ると同時に、雷撃が放たれた!
「ARRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRGH!!」
巨獣が爆散した!
「う……」
中から元の少女が現れ、床に叩きつけられた!
「はぁー……よくやった、ドラゴンスレイヤーさん! ボーナスは弾むぞ!」
ルイ食料カーディナルがドラゴンスレイヤーに叫ぶ!
「しかし……ルイ様、捕虜共が死んでしまいました……」
「ふん、仕方あるまい……おい、ブッチャー! ドラゴンスレイヤーさん! この物を殺さないでおけ!」
ルイが倒れた少女を顎で指した
「これだけの戦力は貴重だ! 当初の予定とは違うが、リョウ暴力カーディナルかヒデトシ軍事カーディナルに送れば評価になる!」
「了解了解、んじゃ適当に持っていくぞ」
ブッチャーは傷だらけの少女を掴み、雑に持ち上げた!
「よし、こういった手合はリョウの範疇だな……コンテナに詰め……何だと!」
ルイ食料カーディナルは驚愕した!
シュッポッポー!
電車が突如として突進してきたのだ!
ガギャギャギャギャ! 金属音!
ドラゴンスレイヤーが電車を蹴りで受け止めた!
「こ、こいつ! ……俺の切り札すらも!?」
電車マンは……電車に変形した電車マンは恐怖した!
「化物が!」
「……」
ドラゴンスレイヤーは造作もなく電車マンに槍を投擲!
「ガガガガガガガ!?」
槍は全車両を貫通した!
電車マンが爆発!
「ギャーッ!」
爆発に巻き込まれ看守が死んだ!」
「うおー!」
爆炎の影からドラゴンが現れ、ドラゴンスレイヤーにドロップキックを繰り出す!
「……無駄だ」
「グオーッ!」
徹甲弾めいたパンチがドラゴンを粉砕!
「強すぎる……十二神魔王、アクセラレイター、ギャラクシー……いやそれ以上! こいつは、ダルス達が居なければだめだ……!」
ドラゴンは宙で身を翻し、ドラゴンスレイヤーから距離を取る!
「ならば、せめて!」
直後、ドラゴンスレイヤーが急速に接近! ドラゴンは側転回避!
「おおーーッ! その子供を離せ!」
ドラゴンはブッチャーにタックル攻撃をしかけた!
「うおっ」
ブッチャーは弾かれ、ドラゴンは少女を担いだ!
「う……」
「獣人だか亜人だか知らぬが、子供を放っておけるか!」
「おのれ! 渡すな! 貴重な物だぞ! 盗人めが!」
ルイ食料カーディナルが怒り狂う!
「泥棒はどっちだ、屑が!」
「グワーッ!」
電車マンがルイ食料カーディナルを殴った!
「無事だったか、電車マン!」
「どうやら頑丈に造られてるようだ! 嬉しくもないがな!……変身!」
電車マンは光ると、再び電車に変身した!
「死ね!」
「アバーッ!」
ルイ食料カーディナルが電車に跳ね飛ばされ、血まみれになり、そして動かなくなった!!
「おいドラゴンスレイヤー、クライアントが……!」
ブッチャーは額に汗を流す……
「給料が!」
「……」
「相変わらず無口な奴……!」
ブッチャーはドラゴン達とドラゴンスレイヤー、ルイ食料カーディナルの成れの果てを交互に見た
「……まずいぞ」
ピピピピピ!
その時、ルイの懐から電子音がした!
「……」
ブッチャーがルイの懐からタブレット端末を取り出し、ルイの腕を取り指紋認証をクリアした
「こちらアレクサンド情報カーディナル、アレクサンド! ルイカーディナル、何があった!?」
「……」
「おい、答えろ、ルイ! 死ぬなら先にバックアップを送」
ブッチャーはタブレット端末をミートハンマーで破壊した!
「よし、証拠隠滅するぞ!」
ブッチャーは天啓を得た!
「……」
魔王ドラゴンスレイヤーは無言で頷いた
「おい貴様ら! 今日ここでは何もなかった! 突如として爆発事故が起きたのだ! わかったな!」
「いや、貴様……! なにを……!」
「チッ! いいから逃げようぜ! ドラゴン!」
電車マンはロボ・アームでドラゴンと少女を乗車させ、走り出した!
「ドラゴンスレイヤー! 頼む!」
「……」
赤熱! ドラゴンスレイヤーの装甲が開き、熱気が放たれる……
「んじゃ、俺は先に逃げるぜ! 後でな!」
ブッチャーは天井の穴から脱出した!
「……」
一人残された魔王ドラゴンスレイヤーは無言で立ちすくみ……その頭上に太陽じみた熱球が形成される!
「……奴ら、……ダルス!」
次の瞬間、巨大精肉精肉工場は爆炎に包まれた!」