225話(第2部2話『バーニング・ダウン・ザ・テンプル』2)
やばい街……
「格差社会カードをご提示ください」
「なっ」
魔法人形が催促した
「格差社会カードとは!?」
「格差社会カードはこのワクワクポリスでの身分を証明するためのカードです」
魔法人形が見本カードを提示した
「都市外来訪者の方はゲストカードを発行を役所で行ってください」
「めんどくさいぜ!」
「格差社会カードには10段階のランクがあり、ランクに応じて特権が与えられます」
「どんな特権だぜ」
「ゲストカードはランク1となり、特に特権はありません」
「つまらないぜ!」
「ランクが上昇すると各種サービスを受けられたり、専用の施設を利用できたりします」
「どうすれば上がるぜ?」
「基本的には納税額の割合ですね……ゲストカードはランク1固定で上下動はありません……ちなみにランク0になると生活に制限がかかりマイナスになると奴隷同然の身分で扱われます」
「恐ろしいぜ!」
そして役所に行った
「ゲストカードくれ」
「10万円です」
「足元だぜ……!」
「そりゃ街も富めるわけね」
そしてなんとかモノレールに乗った
「お金がほとんどなくなってしまったわね」
「またなんか売ればいいぜ」
「確かにウィザード軍の機械部品とかはまだ売ってないんだけど……今ドラゴンが持ってるのよね」
「それはまいったぜ……まあいいや適当に敵でも狩ろう」
そうこうしているうちに目的地に到着した
「でかい門に閉ざされて、中には広いお屋敷があるぜ」
「この高級料亭でひみつかいごうがあるのね」
「許せないぜ……さて場所も確認したし観光でも行こうぜ!」
「だから金が無いんだって」
「そうだったぜ……」
すると1人の僧侶が話しかけてきた
「ホッホッホ金が欲しいのか?」
「欲しいぜ!」
「そうかね、では仕事をあげよう……モンスター退治じゃ」
「得意分野だぜ!」
そして僧侶に着いていった
「頼もしいのお……わしの名前はバード和尚と言って、エンシェントシティの寺に務める者じゃ……格差社会ランクは6じゃ」
「けっこう上位だぜ……で仕事って」
「うむ……この近くにあるウチの分社に怪物が憑くようになっての……儂らの得意な神聖属性魔法が通用しない厄介な敵なのじゃ」
バード和尚は困った顔をした
「儂らの寺はセイント・ヴァーチャー・テンプルといって最大級の寺なのじゃが、どうやらライバルであるナインテールズ・フォックス・シュラインという神社の嫌がらせのようなのじゃ」
「その神社を倒せばいいんだぜ?」
「いや、そこまでは頼めんよ……この対立は数千年の昔から続くものじゃからな……とりあえず、その分社の魔獣だけを頼むゾイ」
「わかったぜ!」
そして神社に着いた
「古い木造建築、お墓、自動仏像などがあるぜ」
「なんだか落ち着くわね……で、敵は……あ、あれね」
「そうじゃ! あのもくもくしたやつじゃ!」
そこに居たのは黒い煙で出来た四つ足の獣で、大きさは人間の倍くらい、そして恐ろしい目と口がたくさんあるモンスターだった!
「見たこと無いモンスターだぜ!」
「黒煙獣ケムリンと名付けましょう」
「グルルルグルギッシャーッ!」
黒煙獣ケムリンが襲い掛かってきた!