218話(第2部1話『セットアウト・オナ・ストレンジ・トリップ』2)
電車を待つこと……
ダルス達は町中をうろうろしていた
「この街は結構発展してて楽しいぜ」
「今までで一番の大都会はマジックカンパニー本社ビルがあった都市だけど、あそこはゾンビで壊滅したのよね」
「今から行くワクワクポリスってどんなところなんだぜ?」
「元々は自然が豊かな土地で人が集まっていたけど、どうやら金を採掘できるようになって大都市になったらしいわよ? 私も行ったこと無いけど」
ネクロは物知りなのだ
「金か! いっぱい取っておおもうけだぜ!」
「そううまくいくかしらねぇ……あっ良さ気な店があるわよ」
アンティークな雰囲気の魔法道具屋に入っていった4人
「いらっしゃい……失礼を承知で言うがうちの品はけっこう高いよ……」
老人の店主が訝しげに言った
「俺のお目も高いぜ……」
「そうね……ところで私達けっこう珍しい物持ってるから買い取ってもらえるか、頼みたいのよ……ドラゴン、カバン貸して」
「なるほどな、ほれ」
ドラゴンの背負う大荷物を渡した……ちなみにパーティの財布は基本的にネクロが握っているぞ
「ふむ……一応見てみるが……おおっこれは……」
ネクロはいろいろな宝石、植物、動物や魔王の角などを取り出した
「魔王世界からのお土産品よ」
「魔王世界! 噂には聞いていたが実在していたのか……? いやしかしこれはスゴい品じゃぞ……」
老人は瞳を輝かせた
「わ、ワシは幸運じゃな……どれちょっと待ってろ! 全部、全部買わせてもらうぞ!」
そして売ることができた……
「かなり儲かったぜ! 貿易ってやつかハハハ」
「うむ……魔王世界でダルスやミリアンが集めてきたよくわからん代物も意外と売れたな」
ドラゴンも関心した
「ダルス達、私はてっきり意味のないがらくたばかり集めていたと思っておったが後でこうすることを考えていたのだな!」
「奪ったり拾ったりは冒険の基本だぜ!」
「今までは無法地帯の魔王世界だったからいらなかったけど、次からは久しぶりに現金通貨が必要だからここでしときたかったのよ」
ネクロが説明した
「ネクロー、おかねが手に入ったならさっそく使おうよー」
「賛成だぜ! 遊ぼう」
ミリアン達が騒いだ
「フフフ、いいわよ久しぶりに羽根を伸ばしましょう!」
そして楽しい買い物……
「おお武器屋だぜいろいろ売ってるぜ伝説の剣とか」
「ダルスは魔法主体だしいらないでしょ……アッこの防具は良さそうよ」
「状態異常にかかりにくくなる魔除けのブローチとか食べると魔力を補充できる飴とか売ってるーおいしそー」
するとドラゴン
「私は身一つで戦うので武器は必要は無い……別の所に行くよ」
「わかったぜ! それじゃああとで落ち合おうぜ!」
「うむ」
そしてドラゴンは単独行動となった……
「しかし武器は使わないとはいえ私は実力がダルスに劣るのは否めないな……やはり魔法が使えないのが……」
ドラゴンは歩きながら考え事をした
「私も数千年前はもっと強かったのだが……ぬ」
彼は何かの店を見つけた
「人間お断り? モンスター専用の酒場? ふむ、暇つぶしに入ってみるか」
その店の中にはスライム状モンスターや半人系モンスター、巨大なカバじみたモンスターや火の玉のようなのや挙げ句の果てにロボットまでいた
「いらっしゃいませ……おや竜とは珍しいですね」
エルブリン(ゴブリンとエルフが合体したもの)の店主が言った
「ああ、三千年ほど封印されていたものでな……久しぶりに現れたら同族はすっかり消えていたよ」
「そうでしょうな……竜族は全身が道具の材料として使えて乱獲されたり戦争で兵器として使われたり……そして美味しいということですからね」
エルブリンは悲しそうな顔をした……
そしてにっこり笑った!
「つまりお前を捕まえれば俺は大金持ちだ! アヒャヒャヒャヒャーッ!」
エルブリンが襲いかかった!
「なっ」
ドラゴンハント……