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198話

「ううう」

地面に倒れていたセーレが弱々しく立ち上がった……

「魔法戦士ポポは……? ダルスさんが倒した……? ……あれは!!ネクロさん、みなさん!」セーレは気絶していたネクロを起こし、ナントカ意識を取り戻したネクロが魔法で仲間たちを回復させた

「いつのまにか、すごいことになっちゃってるねー」

復活したミリアンが空を見上げ、呟いた



魔王アーマー・無限大から放たれる原子崩壊ミサイルダルスを襲う!

「ぎゃう!」

しかしきらめく宝石の大翼が爆炎を防いだ!

(おい! 俺が翼の操作をする! お前は魔法を使え!)

「おうだぜ!」

内より聞こえる偽ダルスの声に応じダルスは魔法コマンドを発動させる!

「魔法コマンドビッグバン!」

ミニ宇宙創造パワーが魔王アーマー・無限大に放たれる!

「魔法コマンド:リフレクト!」

魔王アーマーを覆うよう半透明な力場が形成され攻撃を跳ね返す!

「グシャーッ!?」

近くにいた魔王ビザールが食らってしまった!

「気ヲつけロ!」

「だってしょうがないぜ! それにしても反射使うし魔力無尽蔵だしどうしよう」

瞬間、ガガガガガガガガ! 魔王アーマーがアダマンタイト製弾丸をマシンガン連射!

しかしダルスの背に生える宝石製の羽がガードした!

「羽バリアと名付けよう……魔法コマンドメルト!」

ダルスからオレンジ色の光線が発射される!

(バカ! 跳ね返さるぞ!)

精神内の偽ダルスが注意する!

「わかってるぜ!」

光線は魔王アーマーの……足元に放たれる!

地面が真っ赤なマグマとなり溶ける!

「オオ、ロボが沈んでいク! トケチマエー!」

「自分の重さだし反射できないぜたぶん!」

しかし魔王アーマーの脚部&背部ジェットパック機能が作動!

その巨体に見合わぬかろやかな動作で飛んだ!

「だめか! ……うぉっと!」

重力を強化し凄まじい圧力による攻撃をかろうじて回避!

「こんどハ私にやらせロ!」

ビザールがなんらかの原理で空中を浮遊!

「グシャァァァァァハハハハハハ!」

魔王ビザールの全身が虹色に輝き……背中から無数の触手が蜘蛛の巣のように広がる!

そして触手全体に目が開き怪光「ギギシャーッ!?」

瞬間、魔王アーマー無限大からビーム砲が発射されビザールが吹き飛ばされた!

「私は完全なシンギュラリティを取り込んでいるのだ……試作品の人工物を食ったところで100%の力は発揮できないだろう」

「グ……マダマダァ!」

魔王ビザールは触手を一点に集中させ、繭じみたものを作る!

繭は弾け、中から大量の魔王が飛散した!

「魔王シュートダウンです」「魔王アトラクトです」「魔王スケルチです」

無数の魔王が生まれ、襲いかかる!

「すごいぜ!」

(魔王生産能力……神の果実が存在していた俺達よりもシンギュラリティの力を使えているようだな)

「キキィィィィィィ!」魔王シュートダウンは一瞬で魔王アーマーより高く飛び、位置エネルギーを利用した垂直落下キック攻撃を叩き込む!

「ヨォォォォォォォ!」魔王アトラクトは全身から引力を発し魔王アーマーを引きずり下ろす!

「ぐじゅっぐじゅっ……」魔王スケルチは肉体を蛆虫じみたモノに変化させ魔王アーマーに飛ばす!

付着した腐肉蛆虫は強力な顎で鉄の巨体を壊していく!

「俺も行くぜ! 魔法コマンドテンペスト!」

瞬間的に暗黒の雲が発生し突風と豪雨を引き起こす!

「こんなもの科学力の前には塵同然! 魔法コマンドファイア!」

それは魔法の基本的な術だ……しかし魔王臓器数十万体分を用いて性能を爆発的に上げた魔王アーマー・無限大が使えば、こうなる!

ボォォォォォォォォォ!

高熱が全てを焼き払う!

「ンギョッツァバババーッ!」

ビザールの生成した魔王が全てまとめて即死!

「ウワー!?」

ダルスの作った暴風雨も一瞬で蒸発してしまった!

「既に特異点は迎えている……科学に抗うなら全力で来るがいい」

「くっわりともういっぱいいっぱいだぜ……」

魔王ウィザードは魔王アーマーの巨大な腕を高速で振り下ろす!

「魔法コマンドリフレクト!」

ダルスは咄嗟に反射壁を展開!

「魔法無効システム!」

リフレクトは飴細工じみて用意に砕け散る!

「ギャーッ!」

偽ダルスが虹翼でガードするもそのまま地面に叩きつけられた!

「グシャーッ!」ビザールは赤黒い血と骨と肉が混ざったどろどろとして粘体を噴射し攻撃!

「ゾンビ……」「ゾンビ……」「ゾンビ……」

赤黒の中には無数の顔が混じり、蠢いている! 恐怖!

「魔法コマンドホーリー」

神聖属性! 魔王アーマーから放たれた厳かな金色の輝きがビザールの攻撃を消滅せしめた!

「グシャワーッ! どうしロってんだヨ!」

「強すぎるぜ……」

地面に膝をつくダルス……その間にも空は虹色の渦が巻いており、地面の揺れは強くなり、空間全体にかかる圧のようなもの、空気に交じる異物の臭いは強くなっている

「うーむとりあえずミリアン達と合流を……あ!」

「アッアレハ!」

遠くの空から青い何かが高速接近!

「ウィザード様! 緊急報告を!」

それは魔王ギャラクシー! その手には大いなるハルバードが握られている!

「加速装置内にて三名の侵入者がアクセラレイターを……ア?」

ギャラクシーが飛行していた目の前に空間の裂け目が生じた!

「強力ナゾンビエネルギーヲ感知fa怨l81eafll暈81命令δ∬系統ニ不503eeer2具合捕食捕食捕食」

ギャラクシーは真っ赤な巨人を見た

それは彼がナノマシン操作を行うより早く動き、ギャラクシーを捕食した

「なっ馬鹿なゴッゴッバババババババギギャーッ!」

ギャラクシーは赤い巨人の中に消えた……

「アア565糲ア私私ハハ魔王タナトスデス……」

深まる混沌……

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