192話
虹色の血と肉と骨が濁流となって魔王を飲み込む!
「番号AN1966790034!計画MLHG43219を引き継ぎ……ゴギャッバァーーーー!」
「フェイズ899521B進行中問題発生! 対応プログラムX0015に基づき対応するも解決に失敗! ゴボボボッブペェーッッ!」
研究員魔王が虹色のミンチに飲まれ血肉の質量となった!
「投降しなさい投降しなさい投稿すれば死なすだけで許してやります!」
金属立方体から足が生えたロボット兵がビーム・マシンガンを連射した!
「アグ……ッグ……ギュジャァァァァァーッ!」
虹色ミンチ肉塊から食われた魔王の顔が浮き出て口から怪光線を発射した!
「ビビビビビビーーーッ!!」
ロボ兵が融解爆発!
「科学……科学……アアアア! 研究が……ワタシは何のために……死にたく」
研究員魔王が虹色の肉に飲まれた!
科学都市では食われた魔王が血肉化しどんどん死ぬ!
「グシャーッ!」「グシャーッ!」「グシャーッ!」「グシャーッ!」
食われた魔王がビザール化しねずみ算式!
「グシャーッ! ……ワタシガヒロガッテイクカンカク! チカラガ……ア、アレハ!」
虹色血肉の中から洪水のように弾けた肉が少女の形を形成し魔王ビザールが顕現した!
「シンギュラリティプラント、カ……コノニオイ、オイシソウダ」
ビザールが見上げる所は虹色の巨大な植物のような魔王……触手が生え、角が生え目が沢山あり煙と液を出している……
「ヤツノチカラ……ワタシノチカラ……オナジシュルイ……」
その時!
「資料によると魔王ネクロマンサーという男の検体か……コレ以上の狼藉はゆるさぬ! この模造シンギュラリティは偉大なる特異点突破計画の全体重要度は7%を誇り重要なのだ!」
全身から虹色の長い棘に覆われた魔王が現れた
「俺は魔王アーチン……この150年間戦闘用改造をし続けた一族よ! シンギュラリティの細胞を移植し最強! まぁ外のやつからすれば1時間も無い時間だろうがな……」
「ショクジノジャマヲスルナーッ!」
虹色怪光線!
「シンギュラリティを経口摂取した程度で俺に勝てるものかーッ!」
魔王アーチンは棘を発射! 光線が爆発し棘がビザールに突き刺さった!
「ギァーッ!」
「コレが科学だ! ウニィー!」
トゲトゲを連射!
「モウクッタゾ! コッチノバンダ!」
ビザールから虹色の棘が生え連射した!
「ば、馬鹿な! 俺の能力を!」
これがゾンビだ!
「ホギャァーーッ!」
魔王アーチンが吹き飛び割れて中身が飛び出た!
「グシャーッ!」
捕食!
「シンセン!」
そしてビザールは再び人造シンギュラリティに向き合う
「イタダキマス!」
ビザールの背中から虹色の触手が伸び模造シンギュラリティに食らいついた!
「オオオオオ! コレハタマラン! チカラが……みナぎッテきタ」
ビザールが輝いていく……
一方その頃ネイチャー達は
「アンチ魔王矢! グワーッ!」
魔法狩人リッカーに数粒に青い粒が付着し紫電! 矢を引けない!
「私のすべての細胞である科学の結晶ナノマシンに敵うと思うか!」
「グググググワ……魔法……コマンドエスケープ!」
リッカーが魔法で脱出しネイチャーに寄った
「なんなのですかあの魔王は! ダメージをまるで与えられず! あの小さな粒子一つ一つがかなりの威力の攻撃を!」
「ハハハ恐れよ! 科学の真髄ナノマシンを!」
数個の青い光球がネイチャーらの周囲をぐるぐると回転しながらビーム射撃!
「ヒヒィ!」
ネイチャーは情けない声を上げて回避!
「いつまで避けられるかナァ!」
青色球体が分裂し増殖しながら隙間なく射撃!
「ヒィー!ヒィー! 俺直接戦闘は苦手なんでヨロシク!」
ネイチャーは逃げながら叫ぶ!
「言われるまでもないよ!」
ライブラリの背後から魔法陣が現れなかから数百冊の本が出る!
「自動魔道書!」
大量の魔道書がナノマシンに接近し魔道書から影じみたものが広がり覆い尽くした!
「グゥハッ! ガ・ガ・ガ……!」
魔王ギャラクシーの苦しみ!
「魔道書が独立して戦闘する技ですか!」
リッカーが言う
「ええ、奴は小さく分かれるほど貯められる魔力量が減るから、魔力を絶縁させればいいの」
「だけどよ復活する前にさっさと行くぜ! ゲートキーパー!」
ネイチャーが叫ぶ!
「了解だよネイチャー君!」
虚空からゲートキーパーが現れ白い門を発生させた!
彼が死ぬともうどうしようもなくなるため逃げていたのだ!
「入れ! 上に繋がっているぜ!」
ネイチャーが叫ぶ!
リッカーとライブラリが走る!
「科学を甘く見るな野蛮人がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
突如周囲の空間全体に魔王ギャラクシーの声が響いた!
「やべ、逃げろゲートキー……」
何もない空間から金色のハルバードが現れゲートキーパーに突き刺さった!
「ア、ア、アバババババババババババババババババーッ!」
ゲートキーパーの体が金の光と熱を発し苦しむ!
「神器を覆ったナノマシンで光を歪ませ隠したのだ……古代のガラクタで死ぬのもまたお似合いだ……む?」叫ぶゲートキーパーは爆破せず苦しみ続け……展開済みのワープ門が黄金の光を発し異様な音が鳴り響いた!「やべぇやべぇやべぇ! ゲートキーパーを助けねぇと!」
「エネルギーが異常充填? 吸魔の書!」
ライブラリが魔道書を放つ!
「ローテクだ!」
瞬間ナノマシンを覆う黒い煙が弾け一点に集まり銀河じみた渦となり魔王ギャラクシーの姿となった!
「質量に見合わない情報量しか持てない媒体ごときが最先端技術に歯向かうんじゃない!」
ギャラクシーの腕から青い爆撃を放つ! 全ての魔道書を吹き飛ばしライブラリに迫る!
「くっ! 止まれ!」
リッカーがアンチ魔王矢をビームに放った!
しかしまるで消しきれない!
「こんなところで……!」
しかしその時不可解な出来事が起こった!
「アアアアアアアアアアア!」
ゲートキーパーが絶叫する!
空間に無数の裂け目が開き! 接触した物体が消える! ギャラクシーの破壊光線もすんでのところで消えた!
「言わんこっちゃない! もうどうなるかわかんねぇぜ!」
ネイチャーが悪態をつく
「ア、アアアアア、アアアババババババババーッ!」
ゲートキーパー自体が裂け目に飲まれ消え去った!
しかし裂け目はどんどん増え続け周囲のものを飲み込み続ける! 同時に木、動物、建造物のようなものなどどこか別の場所の物体が吐き出されていく
「チッ……ここは半分撤退!」
ギャラクシーの体が半分に分かれ青いナノマシンとハルバードが流星じみて飛んでいった!
「残り半分の私が貴様らを処分する!」
再びナノマシンが分裂し夜空じみて空に広がった!
「ああ畜生……最悪の自体だがとにかく生き残んぞ!」
「仲間を救うためにね!」
一蓮托生……