18話
ガタンゴトンと電車に揺られるダルスとルーノン
「神竜の渓谷には電車で3時間、車で2時間、そして残りは徒歩だぜ」
「遠いね」
そのとき電車がぐんぐん加速した!
「こっこの速さ!?」
車内スピーカーから声が聞こえた…
「次は終点の……地獄です!ひゃはははは」
驚くダルス達
「騙された!このままじゃカーブで曲がりきれず激突して大破炎上!」
「操縦室に行きましょう!」
そして車両先頭の操縦室、制服姿の男が居た…しかし半透明で足がない
「うわぁ幽霊!」
「フッフフフフ……私は幽霊だから電車が衝突しても死なない、貴様らは死ぬ」
あざ笑う幽霊ダルスは魔法を使った
「ファイヤー!サンダー!ギロチン斬首拳!ポイズン!くっ効かない……どうしよう」
「フハハッハあと1分で終わり……激突だ」
そのときルーノンがひらめき
「そうだこの電車自体を切るのよ!」
「よし!真剣居合い斬り!」
出現した日本刀がズバッと操縦室とその後ろの車両が切り離した
「操縦を失った車両は停止して引き離されていくぜ!あっでも俺操縦室に残っちゃだめじゃんどうしようルーノン」
しかしルーノンはすでに後部車両に逃げていた
「ダルス―!」
「飛ぶしか無い怖いが」
そしてジャンプして後部車両に飛び乗った
しかし幽霊は不敵に笑っていた
そしてカーブに差し掛かり、そして操縦室が衝突した!
後部車両はぎりぎりで止まった
「ふぅ危なかった…ウグッ」
突然ダルスが倒れた
「だっダルス?」
うろたえるルーノン、そしてダルスがぎくしゃくと立ち上がった
「ヒ ヒ ヒ・・・こいつの体はこのゴストコ様が乗っ取った……さあ殺されよ!」
「仲間と闘う事になるなんて」
ダルスは御存知の通り滅茶苦茶強い!
「メガサンダー!アイスクラッシュ!バーニング!」
「シールド!バリア!リフレクト!」
全力で闘うルーノンだが、跳ね返した攻撃さえもダルス(ゴストコ)が放った魔法で打ち消されてしまう!しかもネクロの魔力は底知れぬ!
「ハハハハいい体だ!ほれほれムーンショット!ウインドバースト!岩落とし!」
光線や嵐が襲い掛かる!
ルーノンはダルス(ゴストコ)の猛攻に防戦一方だ
「くっもう魔力が切れる……」
「ふははは仲間に殺されるのだ……ダーク!エクストリーム!プラズマキャ……うぐぐぐ」
その時ダルス(ゴストコ)が苦しみだした
「くっ苦しい……うぐぐぐぐ!」
ふと気づくとゴストコは闇に一人立っていた、炎が宙に浮かび辛うじて視界を生んでいる
「なんだここは!……この男の精神世界か?」
ひたり…ひたり…足音が聞こえてきた
ゴストコは振り返ったするとそこには
触手に覆われ羽を生やし紫色の異音を発する液体に濡れている、腕や目や口が大量で角を生やし頭上には光輪が輝く巨大な化け物が存在
「あああああああああああああ!」
ゴストコは逃げた!しかしヌルヌルとした触手が伸びて彼を捉えた
「ああああああああああああああああああああああああああああ!助けて!12神魔王様!助けてー!」
しかしゴストコはバラバラに引きちぎられた……
そしてここは現実世界でダルス
「うっ俺は一体……」
「えーい!」
ルーノンがでかい石でダルスの頭を殴った
「ギャ!ルーノン何をする」
「だっダルス戻ったの?いまさっきの幽霊に操られてたんだよ」
「乗っ取りとは……それで幽霊はどこに?」
「うーん…なんかイキナリ苦しみたんだよ」
「それは俺の正義心が邪悪な幽霊を追い出したに違いない」
「なるほど!さすがダルスだね!」
二人は笑ったしかし
「それにしても神竜の渓谷までどうやって行こうか……まだまだ遠いぞ」
一難去ってまた一難……