175話
「……というわけなのです」
ライブラリが話し終えた……ここはビルに突き刺さった次元戦艦の中である
「そういうことだったのね……なら一緒にウィザードを倒しましょう!」
ネクロが力強く言った
「ね、みんな?」
一緒に聞いていた者たちもそれに応じる
「うむ、たとえ敵であろうと仲間を裏切るとは許しがたい!」
「どのみち戦うんだ、敵の内情を知っている奴が来るなら心強いよ」
「ムニャムニャ……うとうと……」
「もう食べられないぜ……うつらうつら」
ダルスろルーノンは船をこいでいた……
「ダルス! ルーノン!」
「うぇっあっおう! えーと戦うぜ! ムニャムニャ」
「うーん……もう深夜だもん……」
「もう! 自体は一刻を争うのよ! 今だけは頑張りましょう!」
「うぐう……がんばるぜ」
「おー」
そして戦艦から使えそうなものは回収しながら脱出した
「あの……みなさん、ありがとうございます、本当に……私は敵だったのに」
ライブラリがおずおずという
「気にすること無いぜ! 敵の敵は味方だぜ!」
「聞いてないのに適当なこと言わないの! まぁその通りではあるけど……うん? セーレ?」
セーレが一人真剣な表情で考え込んでいるようだった
「いえ、私のハルバードと神話魔王とやらの関係を考えていただけです、行きましょうネクロさん」
ビル屋上には白い石が積み上げられた門が設置されている
「これは魔王ゲートキーパーのワープトンネル……あの魔王ネイチャー達も何企んでるのか不穏ね」
「まあ敵なら倒すだけだぜ……ムッこれは!」
ゲートにはコイン投入スロットが付けられており「片道100円」と書かれていた
「ケチだぜ!」
「商魂たくましいわね……」
仕方なく料金を払って次元ゲートに入り、彼らの姿は消えた……
しかしダルス達はビルの下の街の異変には気づかなかった
「グシャァァァァァ……」「グシャシャァ……」「イタダキマス……」
虹色のゾンビが街中で跋扈していたが……?