170話
そして戦艦が巨大遺跡に衝突した!
「さあついたよ……ここはエンシェント古墳遺跡……神の墓」
しかし中を探索すると、魔王が二人居ないと開けられない扉があり、入ると広い部屋だがもぬけの殻
「おい大将! だれもいないぞ」
「ああ、ここに魔王も神器も無いのは実はわかってたんだよ、でもほらアレ」
そこには原始的ロボットのような古ぼけた機械人形がいた
「オカエリナサイマセ……クリエイター様……オリジネイター様……ハルバードヲ……」壊れたように音を発し続ける人形
「なんだこれは?」
「ここの魔王はどこか別の場所に居るらしいから、情報を探しにここに来たというわけだよ」
そしてポポは自動人形を捉えると、魔法機械から放たれるワイヤーフレーム光線で照らした
「フムフムなるほど……二人の魔王の場所は……」
一瞬ポポの顔に影が差した
「これは後回しにしたほうが良さそうだね」
「なんなんだ?」
「まだ知る時ではないね……ヒントは東、おっとこれ以上は言えないね」
「もったいぶりやがって」
仕方ないので再び戦艦に戻った……
そしてライブラリは図書館に行った
「やはり……これは……」
広い図書館ではライブラリを中心に立方体状のフィールドが展開され、現実空間と重なっていた……魔王結界だ!
「あの魔王郡は人間世界の神話のもの……」
ライブラリは本人の知らない言語であろうと読むことが可能であり、書籍データは彼女の精神世界内に格納され、それを現実世界に投影させるのだ!
あの魔王は実際に古代より人間と関わっていたおり、それが神話として人間世界に残っているのだろう、しかし……
ライブラリの手元に何冊かの本が出現する……これは彼女がかつてに読んだ本である
「本の中には魔王が現れる以前にも神話があったような記述があるものもある……」
そう、神が現れた、奇跡だ、というふうに魔王神話以前にも神話があると書かれた文献もあったのだ
「つまり魔王は本来の神話伝承をなぞり神になり変わったということなの……?」
それが指し示すことは、かつて人間が栄えていた前時代の存在であり、そしてその崩壊と再生である
「信じがたいけど……待て、じゃあ魔王ウィザードは、ポポはそのことを知っていた? でも私にこの図書館を使わせているということはこのことを隠すつもりはないということ……」
いや、冷静になれ……この図書館の本には前時代を示唆する文献はなかったはず……わたしがこの予想を立てるのは想定外かも? ならば本来のすると思われたことは?
「私がアクセラレイターに神話から魔王攻略のヒントを与えること? もともと私一人の力では神話魔王には勝ち目がないから……そうだ、それにアブソーバーが不自然に戦闘をしなかった理由は?」
ポポが、魔王ウィザードはアクセラレイターを戦わせたがっている?
「アクセラレイターはこの戦いで実質的な時間停止を得ていた……魔王でも類を見ない強力な能力……じゃあその先は?」
ライブラリはしばし思案したのち、結界を解き図書館を出てアクセラレイターの部屋に向かった
「アクセラレイター、ちょっといい?」
ライブラリの声を聞いてアクセラレイターは飛び起きた
「ハイハイハイハイ! もちろんですとも!」
飛び出る!
「この任務についてちょっと話したいことがあるの」
一方そのころ……
「うん、いい具合にライブラリが動いてくれているようだね」
モニタを確認してポポが言った
「次で最後の魔王であるが、大丈夫なのであろうか?」
魔王アブソーバーが言う
「アクセラレイターの効果範囲が複数に及ぶことが出来るか……そう都合よく行くであろうか」
ポポはクククと笑った
「それを上手く行かせるのが私達の役目さ、最も次の魔王は強大だからこっちも気を抜いたら死ぬかもだからね」
最後のターゲット……