169話
そしてポポ達が戦艦に乗り込み出発し……新たな土地が近づいてきた
「さあ次の敵は魔王カオスだよ」
「おう! 俺の新技で瞬殺してやろう」
アクセラレイターが意気込んだ
「怪我は大丈夫なの?」
ライブラリが心配そうに聞いた
「もちろん! この魔王アクセラレイター、あなたに心配などかけさせませんよ!」
「戦艦内の医療設備は世界最高峰の科学力だからね」
「いや、これは愛の力だ! そう……愛が魔王の傷を癒やす!」
たわごと!
「いや、科学さ」「愛だ!」「科学さ」「愛!」「愛さ」「科学だ! ……しまった!」
それはともかく戦艦はを着陸した!
「ここが魔王の居城、おそろしいあんこくのまち!」
そこは海岸に面する緑豊か丘陵地である、白く美しい大理石製の建物がそびえている
「人間が多いぜ!」
街では人々が行きかい、商店には鮮やかな果物などが売り買いされている
「見たまえよ、建物の柱には彫刻が刻まれているだろ? これがこの地で神と伝えられる魔王だ」
石柱や屋根部分の彫刻は精巧で美しい……まるで街全体が芸術作品のようです
「さああの丘の上の神殿……パルテノン邪神業魔殿! 魔王カオスを殺しに行こうか」
そして山を超え行くとガイアボーイ、タルタロスビッグアント、エロースクロスボウ達人の世界三大神話モンスターを倒した
「しかし毎回現場まで歩くのは大変だな」
「じゃあ次は現場に直接行こうか」
入ると魔王結界で、とても美しい世界ですごかった!
「クックックこのエレボスを目にした者はアレッ俺死んでる!」
倒し進んでいった……そして光満ちる混沌の世界!
「なにもないぜ」
しかし空間が音を立てて歪み、巨大な裂け目が開くと、溢れでた光の粒子が巨人の姿を形成していった……
「我は魔王カオス……すべての始まりであり無限なのだ……我が神域に足を
ギャアアアーッ!」
先手必勝時間停止攻撃! 魔王カオスは無数に裂かれる!
「ハァ……ハァ……どうですライブラリさん! この俺のガハッ」
吐血! 能力による負荷!
「アクセラレイター!」
「ほらまだ来るよ」
光が再び合体! アクセラレイターを踏み潰した!
「あぶねぇ!」
アクセラレイターは走って回避!大地が砕け巨大なクレーターが!
「ウオラーッ! 死ねぇ!」
アクセラレイターは高速で連撃を繰り出す!
「弱いものよーっ!」
「グワァーッ!」
カオスの不定形ボディは物理ダメージが通らず、その一方でカオスの攻撃はアクセラレイターに致命的ダメージを与えるのだ!
「おや、アクセラレイターが負けそうだね」
「くっ……」
ライブラリは援護をしようとするが、亜音速での戦闘に入り込む余地が見えない!
しだいに戦況はアクセラレイターの不利に傾いていき、彼は避けることに集中してた!
「ならアブソーバーさんは!?」
「……」
ポポはアブソーバーに目を向けた
「やむを得ないな」
アブソーバーの黒いローブの中で2つの赤い点が光った……
そして消えた! 否、魔王カオスの顔の前に瞬間移動していたのだ!
「この技は!?」
ライブラリは驚いた……まさにアクセラレイターの能力であるからだ!
「…………魔王パペット」
天から糸が垂れ、魔王カオスを拘束した!
「なんだ!?」
アクセラレイターの手前で魔王カオスの動きが停止!
「魔王プレシオサウルス」
大量の水が現れカオスを飲み込んだ!
「ヌウウウーッ」
カオスが唸り、水を貫き光弾を発射した!
「魔王エミネンス」
アブソーバーを覆うほどの宝石の盾が現れ、光弾を防御!
「魔王イグナイター」
地獄のような炎が瞬時に魔王カオスを燃やした!
「アアアアアアア!」
魔王カオスが悲鳴!
「そんな強かったのかよてめぇ……ならなぜ今まで」
「お前が戦うべきだからだ」
「なぜだ」
「その問には答えん、さああとは貴様が戦え」
アブソーバーはローブの下から感情なく言った
「チッ、言うだけ時間の無駄みてぇだな……」
アクセラレイターはカオス目掛け跳躍!
そして自身も業火の熱に飲まれながらも、魔王カオスに攻撃を加えつづけた……
「むっ、これは」
ダメージを与えた傷口で何かが光った……盾だ!
彼はそれをつかみとった!
「ヤメロ! それは……アアアア!! ギャバッバァーッ!」
光の巨人が苦しみ、その体が霧消していった!
「なるほど、神器ってやつか……盾は防御力増加!」
「おのれ! ならば行け、者共よ!」
「ウオーッ!」「死ねー!」「神を恐れよ!」
3体の神のしもべが出現!
「ギャーッ!」「バババババーッ!」「ボアアアア!」
アクセラレイターが瞬殺!
「馬鹿な……我が……俺の……永遠の支配が……」
魔王カオスは本来の姿である、頭部のみが宇宙のような不定形である人の姿となっていた
「お前に恨みはないが、倒させてもらう……上司が満足しないんでな」
アクセラレイターは亜音速で魔王カオスにとどめをさした!
「俺が……神だったのに……」
死んだ
「今回も苦戦しちまったか……」
アクセラレイターは膝をついた
「アクセラレイター……ごめんね、私は何も……」
ライブラリが近寄って言った
「そんなことはありませんよ! ああ、あなたがそんな顔をしないでください! 俺はあなたが居るだけで力が湧くのですよ!」
そのようなやり取りを傍目でポポとアブソーバーは見ていた……
「単に戦うだけでは真の覚醒は起きないのかもね」
「奴の言う愛とやらを使うつもりか」
「まぁ最後の最後にね……まだこっちの世界の魔王は二人いるし」
そして魔王結界が崩壊していき、彼らは戦艦に帰還した……