141話
ドラゴンが操られた仲間に攻撃されてる……
「ギャバーッ!」「影分身アンド集団殴る蹴る!」「ゴウアーッ!」「銛で刺す!」「ハルバード!」「ヌワアアアッ!」「ソードスラッシャー!」「ギャオーッ!」「火炎魔法術!」「ゴウババーッ!」
もはやドラゴンは瀕死!
「強すぎる武器を持っていると奪われた時に危ない……聖書の言葉だ」
魔王ジェスターは冷淡に言った
「戦力は分散すべきだったな」
言い捨てるとジェスターは踵を返しデンジャー室と書かれた扉に戻っていった……
「ギャアアーッゴボボボーッヌオオオオオーッギギギギイイイイ」
ドラゴンは死んでしまうのか!
ドラゴン達から離れた魔王ジェスターは携帯端末を取り出し連絡を取る
「なんだ」
端末からは恐怖している医療班魔王の声
「大変です! この施術室に何者かが侵入しています! 現在機械兵が食い止めていますが時間の問題かと! ……とにかく映像データを送ります!」
「その必要はない」
「エッ!?」
医療班魔王はふと気が付くとそばに魔王ジェスターが立っていた! 彼は気配がないのだ「これが敵の姿か」
モニタ映像には警備員魔王やロボを破壊し尽くす血に塗れた少女の魔王の姿だ
「ゾンビか、魔王ネクロマンサーさんの玩具か?」
「はい、識別反応によると名前は魔王ビザール、戦闘タイプゾンビとしてダルス捕縛隊に参加した後行方不明となっていました!」
「ゾンビは脳が腐るため定期的な投薬をせねば自我と肉体が崩壊するとのことだったか」ジェスターは叫びを上げて肉を食い荒らすゾンビを冷たい目で見た
「ゾンビは肉を食らい体力を回復させる、魔王兵ではなくロボットのみで応戦せよ」
ジェスターは下部組織に命令を下した
「ラプチャーが無事に任務を完了させればこのアジトは無用となる、出し惜しみは不要だ」
「ワカリマシターッ!」
通信を切り、ジェスターは施術台のダルスを見た
「ウウウ……グググ……グワー……オオオ」
ダルスは呻っている……医療班魔王が更に麻酔を打つと大人しくなった
「これで3回目です! ここまで麻酔が効かない患者は初めてですよ!」
「社長の言うところには神の果実は文字通り神の力、すべての魔王を上回る程の力を秘めているという……油断せず投薬を断つな」
「了解しました」
残り3人にまで減った医療班魔王はマジックカンパニーの医学精鋭だ! 彼らは魔王の域を超えた存在の治療に関わることが誇りなのだ!
一方その頃彼らより上のフロアでは……
「グシャーッ!」「ピガーッ!?」「グシャーッ!」「ビギギギーッ!?」「ギシャーッ!」「ビビビビビーッ!?」
魔王ビザールが重装歩兵ロボ、コブラシャークライオンコンドルロボ、車に足が生えたロボ、量産型魔王グレムリン・メカなど暴力で粉砕していた!
「アアアーッ! ニオイガチカヅイテイルゾ! ゴチソウノニオイダ! オオット!」
飛来するファルコン兵器に虹色の糸を飛ばし、天井に貼り付けた!
「ウウウアアア! ハラガヘッタゾ! シンセンナマオウヲタベタイ!」
なぜ魔王ビザールがここにいるのだろうか……