120話
そして破滅した町を出発……
道には魔王やロボの亡骸が散らばる
「そういえば自動運転する車ってどうしたぜ?」
「レーザーに打たれて壊れてしまったのだ」
「歩くしか無いのか……」
仕方なく歩くのだ……機械の残骸が道に散らばり歩きにくいことこの上ない
「激しい戦闘があったのかしら」
ネクロは疑問に思った……するとおかしな音が近づいてきた
「ファオンファオンファオン……ピーピーピー」
「あっあれはプロペラで飛行する円盤上のマシン! カメラを回転させ何かを探しているようね、隠れましょう」
一同は木の影に隠れたが6人もいるので隠れきれず見つかった
「パピポピーッ! 魔王発見!」
「みっ見つかったぜ! 喰らえサンダラーク(サンダーの上位魔法であり、異形の力をある程度コントロールできた事により扱えるようになったダルスの新しい力)!」
目も眩むほどの激しい雷撃が浮遊ロボを破壊!「ピーピビーグシャ」
しかし次の瞬間、空からバラバラバラバラと回転音!
「あっあれは……巨大ヘリコプター!」
「今のロボが呼んだのね!」
すると運送ヘリコプターが開き、4人の影が飛び降りてきた!
「うわあ敵だ!」
そして降り立った魔王たち……科学的テクノロジーを感じさせるスーツに身を包んでいる
「ホホウ、怪物騒ぎで来てみたらブラックリスト共に出会うとは! ついてるぜ」
そ男は黒い肌で体格の良い筋肉質な魔王!
「俺様は魔王スカルプター様よ……」
さらに残りの3人も続ける
「ぐしゃぁぁぁ……ニク、タベタイ! 私、魔王ビザールゥゥゥゥゥ……」
「腐りかけている少女の魔王で理性を感じさせないおろそしさだぜ」
さらにまた一人が名乗った
「フォッフォッフォッ……冥土の土産に教えてやろう、ワシは魔王マジックバレットじゃ」
「白く長い髪とひげを蓄えた老人で、目は光りドクロの杖を構えているぜ……」
そして最後の一人が名乗りを上げる
「私は魔王フィアフル、よろしくね……数秒間だけだけど」
「こちらは女魔王で、美人だがおぞましいオーラを感じるぜ……
そして全員が揃って襲いかかってきた!
「オラオラオラーッ!見よ、魔法コマンドユニオン!」
魔王スカルプターが魔法機械を操作すると、周辺の機械の残骸が一つに集まり鉄屑の巨人が現れた
「喰らえ! メタルクラッシャー!」
鉄屑の巨人が押しつぶすようにダルス達を殴ろうとする!
「ヒィ! 魔法コマンド・ファイアーク(強化炎魔法)!」
爆発が起き、炎が巨人を飲み込んでしまった!
「グワアアアア、俺の巨人が溶ける! この魔法は本体にダメージが反映される仕様で、その分操作性が良くなるがこうなるとヤバイ! グワアアアー!」
「グシャアアアァァァ!」
「ギャーッ!」
すると魔王ビザールが魔王スカルプターを捕食した!
「ゲンキ、ヒャクバイ! ニクヲクワセローッ!」
魔王ビザールは銃弾のような速度で襲いかかる!
「魔法コ…ングゲーッ!」
「ダルス!」
一瞬でダルスが血をまき散らしながら吹き飛ばされた!
「少し食われたぜ……バタリ」
ダルス気絶!
「グッシャァァァァ! フシュゥゥゥー!」
目にも留まらぬ速度で今度は……ドラゴンの背後に!
「ガァブ!」
「ぬぅぅ!」
ドラゴンが食われた!
「ドラゴンが食われた! ……いやっあれは!」
「グギギギギギシャ、カタイ、ウゴケナイィィィィ」
見よ! ドラゴンは筋肉に力を入れることで魔王ビザールの歯を食い止めているのだ!
「ヌオーッ!」
ドラゴンは跳躍し、背中を地面に叩きつける!
「グゥゥゥバァッー!」
魔王ビザールは潰され、動きが止まった……ドラゴンも出血多量で動かなくなった
「ほほ、なかなかやるの、じゃが今までのなんて前座よ」
「あれで前座なんて!」
そして老人……魔王マジックバレットは杖を突き出す
「古代魔法ユウレイ!」
すると魔王マジックバレットの杖に白い炎のような光が集まった
「そして古代魔法テッポウ!」
白い幽体は超高速でネクロ達に打ち出された!
「バリア!」
ルーノンがバリアを張るが
「無駄じゃ!幽霊じゃからの!」
幽体はバリアをすり抜けルーノンを吹き飛ばした!
「うわーっ!」
「ルーノン! ハッそうかこの辺には魔王の死体がたくさん……」
「そうじゃ、ワシの幽霊弾丸は適材適所よ! ほれほれほれ!」
杖を振り回し、無数の幽体の雨あられが襲う!
「ホホホ死んだか……何!」
魔王マジックバレットは驚いた! なんと幽体の群れは一人の少女の周りに漂っていて全くダメージを与えられていなかったのだ
「なぜじゃー!」
「これが女神パワーですよ……」
そう、ミリアンは女神の力を引き継いでいるのだ!
「ああ、ミリアンから後光が指しているわ!」
女神の慈悲エネルギーがさまよえる魂を浄化させたのだ!
「おのれ! ちょこざいなグバババババババ!」
突然魔王マジックバレットが悲鳴!
「フフ、もうあなたに勝ち目は無い、私が行くわ」
魔王フィアフルは魔王マジックバレットの背後からその手を突き刺したのだ
「グエ、ゲェェェ! ヤメロ!」
「やめない」
そして魔王マジックバレットは膨らみ、弾け、中から巨大な昆虫が生まれたのだ!
「なんて恐ろしい!」
「私は生き物一体をコストに奴隷昆虫を作れるのよ、さぁ行きなさい」
「ブゥゥゥゥゥゥゥン!」
その昆虫は人間くらいの大きさの赤い蜂に近く、蝶の口のような管がたくさん生えていて、針も多い!
そしてネクロに突っ込んだ!
「キャア!」
「ネクロさん!」
ネクロが針に刺され、足で固定され管から毒を注入され弾けと……ばない!
「何!」
魔王フィアフルは驚いた!
「フフッ……分身の術よ!」
ネクロの忍法だ!
本物は魔王フィアフルの頭上に跳んでいた!
「ならば直接昆虫にゴバァ!」
魔王フィアフルは腕を突き出そうとしたが、突如飛んできたハルバードに腕を貫かれ身体に固定されてしまった!
「喰らえ、魔法チョップ!」
「ヌオオオオオ!」
ハルバードはエネルギーを過剰供給し魔王フィアフルの身体は金色に輝き爆発!
ネクロは爆破を華麗に逃れ着地した
「ふぅ、強敵だったわ……アッ巨大ヘリコプターが逃げていく!」
「あの方向に奴らの本拠地があるのかもしれません、追いましょう!」
追え……