117話
「ウオーッ!」
「ダルスが化け物に走った!」
しかし怪物の触手がダルスを捕獲!
「ウワーッ!」
「アアッ! 捕まった!」
触手から虹色の光がダルスを侵食する
「うおーやめろ! セーレを助け……グ……アハハハハハハハハハ還るのだ!」
ダルス狂乱!
「たいへんだ! ダルスまで!」
恐ろしさを感じるルーノン……
「あのモンスターは魔王を支配する力を持っているようですね」
魔法狩人リッカーは冷静に分析
「なるほどセーレは魔王だしダルスも半分魔王だった!」
「フゥム……どうやらあのモンスターに融合しかけているようです、早急に排除しましょう」
「私は人間だし倒せるはず! あれ、あなたは人間?魔王?」
「私は人間ですよ……まずあなたが奴を刺激して攻撃させて反射魔法を使ってください、そして反射魔法がヒットする直前に私が魔王弱体化薬物を打ち込みます」
「そんな便利なのあったなら先に使ってよ」
少し前、彼らは強敵魔王ホワイトアウトらとの苦戦があったのだ
「そこで使っていたらここで打つ手なしですよ、切り札は最後に切るから切り札なのです」
「へー」
そしてルーノンが怪物に襲いかかった!
「りゃー! ダルスとセーレを返せ! 魔法コマンドプロミネンス!」
弧を描く火炎放射を複数同時に行う魔法だ!
怪物の無数の目が炎を捉え、ルーノンに無数の虹色のエネルギー弾を放つ! 当たれば死ぬ!
「よてーどーり! リフレクション!」
ルーノンの前に盾が発生! その位置はエネルギー弾の軌道の先である!
「今です!」
魔法狩人リッカーは対魔王毒薬2リットル(散布すれば魔王都市1つを壊滅できる量だ)をセットした特殊巨大対魔王麻酔魔法ボウガンを発射! 魔法と電子技術の応用によりその矢は確実に命中するのだ!
「ギギーッ!」
矢が怪物の中心の大きな目のど真ん中を射抜いた!
「大当たり!」
毒が怪物の細胞を死滅させる! 怪物は苦しむように悶え、奇声をあげ、目や口から毒々しい液体や煙を吹き出す!
「間に合え!」
リッカーは怪物に駆け寄り、超振動赤熱サバイバルナイフでダルスたちを絡め取る触手を切り裂いた!
怪物はバラバラに崩壊し、溶けて気化した
「アハハハ帰還、ハハハ一つに、魔王、ハハハハッあれ? えっと……なにが……」
「ハハハ……ハ……うーんなんなのだ」
ダルスとセーレは正気を取り戻した
「良かった身体も元にもどったよ!」
「危ないところでしたね……」
「おお、二人が助けてくれたのかありがとう!」
お礼をしたが
「礼は不要です……私達は敵同士なのですから……おお、光が……」
暗闇の世界に光が溢れだした……
「現実に戻って行くのがわかるぜ……」
「やっと戻れるんだね!」
喜ぶダルス達だが、その背後では虹色の怪物の残骸があの白い奇怪果実と結合していたが……?
そしてダルス達の意識は一瞬閉じ、気が付くと荒れ果てた町に立っていた
「ひどいぜ! いったいなにがあったってんだぜ!」
驚くダルス……すると近くから声
「セーレ! ダルス! 無事だったのね!」
「ネクロさん!」「ネクロ! 久しぶりだぜ」
再会……