ハッピーバースデー
今日は僕の誕生日。
まあ、人生30年目を迎えましたよ。
そんなに嬉しいことでもないですけどね。
でもまあ、そりゃあちょっとは期待しますよ。
12時ピッタリにおめでとうメールなんてもう来ません。
いいんです。
妻はもう寝てます。
遅くなるって言ったからね。
いいんです。
フェイスブックにいっぱいの誕生日おめでとうメッセージあるしね。
あっ。
会社関係ばっかり。
…いいんです。
次の日、仕事で知り合った吉田さんから宅配が来た。
そういえば、海外出張だって言ってたからお土産かな?
開けてみると、Tシャツが一枚。
僕はおしゃれに疎いけど、中々いいヤツっぽい。
バックプリントに30のロゴ。
添えられたメッセージには
「としろう君の生誕30年を記念して」
なんて、茶目っ気たっぷりのプレゼント‼︎
吉田さ〜ん!
でも30歳に30のロゴを着るのか。
そう思うと、嬉し恥ずかし30ロゴだな。
いや、まあ見ている人は誰もそんなこと思わないだろうけど。
もっと恥ずかしいロゴとかみんな平気で着てるし。
「I am a tramp(私は尻軽です」とか
「I am loose in the bowels(私は下痢です)」
知らぬが仏とはまさにこの事!
しかし、作る側は意味を考えて作っているんかね?ワザと?日本人に対する嫌がらせか!?
仕入れる店側の人は完全に「フィーリングです」って答えてたな。カッコよければいいと。…でもよう、女性の客に尻軽Tシャツ勧めるなんて小悪魔通り越して悪魔だよ、店員さん!
日本国内で、日本人しかいないところで着るのは問題ないと思うんだけどさ。
あれを外国人はどんな気持ちで見ているんだろう…。
昔、漢字Tシャツを着た外国人を見たけど、すごくいたたまれない気持ちになったのを思い出した。
確か、
「病は気から」
って書いてあった。
…うん、そうだよね。僕頑張る。
いや、まあそんな話は今はどうでもいい事だった。
吉田さん、ありがとう。
妻がTシャツを見て、
「そのブランド、最近人気あるみたいだね。イギリス発で、まだ新しくて今年で30周年だってこの前テレビで言ってたよ。」
えっ⁇何⁇って事は僕が30だから30周年のブランドのTシャツ探してくれたの⁇
わざわざ?!
イギリスブランドならどんな英語ロゴが入ってても多分OK!お天道様の下を歩ける意味であるに違いないし‼︎
…吉田さん‼︎一生着いて行くっす‼︎(どこへ?!)
誕生日を覚えていて、プレゼントをくれたという事実より、僕がどうしたら喜ぶかを吉田さんなりに考えて探して、プレゼントしてくれた気持ちが嬉しかった。
人は予想を超えた時に、初めて感動が生まれる。
なんて言葉が思い出されます。
僕、ちょっぴり感動しちゃいましたよ。
30歳、イイ歳にしよう‼︎
で、妻よ、僕へのプレゼントはまだなのかい?