(´Д` )井沢氏2!!
「それでは、二年三組の宮本君どうぞ。」
堂々といけっ......!やばい時ほど堂々と......
「二年三組の宮本隼人です。
僕が公約とするのは以下の五つです。
1、校歌をレゲエにする。
2、学校をモチーフとしたギャルゲをつくり、学校のHPからダウンロードできるようにする。
3、文化祭を武道館でする。
4、マグロを養殖し、近くのスーパーで売る。
5、女子の体操服をブルマにする。
です。
浪曼を形にすることが本当の浪曼だと思うので是非投票してください。
以上で終わります。」
さあ、民衆はどうでる......?
惹かれたか引かれたかは二つに一つ。
パチパチパチパチ!!
予想以上な拍手が体育館に響いた。
「なんだよこの演説!」
「他と違う独立した意見!」
「なにより相手を虜にさせるプレゼン力!」
今日初めて生徒たちの声が体育館中に充満した。
「では質疑応答に入ります。
意見がある生徒は挙手を。」
この空気の中で自分の意見を言える猛者はいないはず、そう井沢お前も例外ではなくな。
もろたで......駆動。
「ハイっ。」
魂を震わした声で井沢が言葉を放った。
何......だと。
この中で声を放つことができるのか。
民衆も完全に俺よりなんだぞ......
「井沢氏、お前は今50ポイントも持っているんだぞ!!
なのに完全アウェーなこんな環境で論破をしようとしているのか!!
考え直せよ!!!」
思いの丈を井沢にぶつけた。
「ご忠告を感謝する。
だが、俺はお前に挑む。」
意気揚々と返事が返ってきた。
「やめておけ!!
死ぬんだぞ!!
負けたら死ぬんだぞ!!」
このやり取りを聞いた生徒は思わず俺らの会話に割り込んできた。
「黙れ、民衆ども!
勝ちもせず生きようとすることがそもそも論外なのだ!!!」
痺れたぜ......!!
お前の論破を全力で返してやろうではないか。
会場もちょうどフェアな環境に戻ったことだし。
「君のマニフェストが5つあることだしそれぞれ別個に議論をしていき、過半数をとったが勝ちということにしようか。」
「ああっ。」
意気高々に返事をした。
本筋の論破の仕方とズレがあるようなやり方だけど、口出しをするような奴はこの会場にはいなかった。
「まず、校歌をレゲエにするということからだ。
うちの校歌はこの学校が創立してから一度も変わっていないんだぞ。
この伝統のある校歌を変えるなど話にならない。」
全くの正論だが、譲る気はない。
「伝統がそんなにえらいのか。
伝統を変える意欲の方が俺はえらいと思う。
そもそもうちの校歌には、歴史をつくり未知に挑むというフレーズがある。
先代が重視していたのは伝統を引き継ぐことではなく、新しく創作することなのではないだろうか。
伝統にこだわるやつは、伝統という迷路に一生迷ってろ......!
そして失い続けるんだ......貴重な機会をっ......!
」
会場の反応からしてこれは俺よりの流れだ。
「では、校歌を変えることは認めよう。
ではなぜ、レゲエなのだ?
歌いづらいというか歌えないだろう。」
さらに正論が飛んできた。
「そっ、それはだな、普通のテンポや歌詞では心に響かないからだ。
この学校に入学しようか迷っている中学生がオープンスクールでこの学校にくるとしよう。
そのとき校歌がレゲエだと、この学校にしようとなるだろう。」
苦しまぎれにつなげたが
「ならねーよ。」
一蹴。
ですよねー
「では、このお題は僕の論破でいいですよね?」
「......はい。」
次だ次。