('∀`)室長!!
とりあえず、席について考えた。
なんとかしてでも、今の状況を打破しなければならない、今を変えるのは、戦う覚悟だ!!
屍を踏み越えるほどの勇気を持つ必要はないが、頑張らなければこの先真っ暗なのは確定だろう。
もしこのままぼっちならば、席替えをすれば席が後ろになった男子から
「宮本君か・・・・・・よろしくね。」
と中途半端なリアクションをとられるだろう。
そして、俺がトイレに行っている間に
「前、宮本君じゃんww、よかったなwww」
とかその後ろの男子の友達が言い、
「おっおう・・・・・・
席が一番後ろで横が両方仲が良くない女子だから話せねえww
喋る相手がいないから、授業にめっちゃ集中できるわww」
と苦笑いをしながら言うと、
「よかったじゃんww」
「よくねーよ。」
とか、最後に本音をだすことになるだろう。
本音をいったとこらへんで俺がトイレから帰ってきているのに気づいて、
「あっ・・・・・・宮本君、今の話聞いてた?」
とか、緊張気味で聞かれて、
「別に・・・・・・、なんの話してたの?]
とか、本当は聞いていたけど気まずい関係のまま、次の席替えまでの一ヶ月を乗り越えるのはきついから、あたかも聞いていなかった振りをするだろう。
そしたら、
「いっいや、ちょっと下ネタをいってたから・・・・・・
聞かれたらまずいなぁって、なあ友よ。」
嘘をいったのはいいけど、これ以上の重い空気は耐え難いため友に振ると、
「うっうん・・・・・・
宮本君って、下ネタ嫌いそうだし。」
これまた苦しそうに話を続けてくるだろう。
そして、その話に乗ろうとして俺が、
「俺、下ネタ超好きだよww」
といったところ、いままで和気あいあいとしていた教室が無言になり、後ろの男子どもも、
「そう・・・・・・なんだ。
おっ俺ら売店行ってくるわ。」
とか、逃げられそうになるので、
「俺もついていくわ。」
と、この教室に一人取り残されるのはキツいと思い言うも、しばらく後ろの男子が考えたあとに、
「そっそうだ、部活のやつも誘う予定だし、宮本君は気まずいかなw。」
とか、苦虫を50匹ぐらい潰した顔をしながらいってくるだろう。
俺は諦め、SHRが終わるとダッシュでかえるはめになり、俺以外のクラス全員がいるラインのグループで
「宮本君ってむっつりスケベなんだね。
略して、むっつり宮本。」
「略せてねーしww
でも、いいあだ名だなwww」
とか、書き込まれてむっつり宮本というあだ名になってしまう。
それだけは、いやだ。
そうこう考えていると、隣の席の女子が、
「宮本君だよね・・・・・・?」
「そうだけど、むっつりじゃないぞ。」
「むっつり・・・・・・、なんのこと?」
しまった、つい考えていたことをそのまま言ってしまった。
「いっいや、なんでもない。」
少しの沈黙があったあと、
「まあいいや、それより私のこと覚えている?
去年一緒のクラスだったよね。」
と、彼女が言ってきた。
「いや、覚えているというよりも、覚えていないわけがないよ。
月見里美里だろ。
去年室長+出席番号的に席が近い+色々お世話になったから覚えているよ。」
「いやー、覚えられているとうれしいねぇ。
けど、そんなにお世話したっけ?」
しっしまった、舞い上がって思ったまんまのことを言ってしまった。
「うっうん、お世話になったわー。」
棒読みちゃんもびっくりの棒読みでそう言った。
「もー、宮本君ってむっつりなんだね。
略してむっつり宮本だね。」
いやいやいやいや、なんで俺の脳内あだ名を知っているんだ。
考えていることを口に出すくせもないし・・・・・・
「あれ、宮本君ってこのあだ名のこと知らなかった?
ごめんね。」
えっ、俺ってそう言われていたんだ・・・・・・
へえ、そうなんだ・・・・・・
野球部よりもはやく学校に行って、月見里さんの椅子をクンカクンカしていたのもバレていたんだ。
絶対バレていないと思っていたのになあ。
「そうなんだ・・・・・・
影でそう言われていたんだ。」
「嘘だよ。
ただ単に今思いついたからそういっただけ。」
ふぅーーーー
ちょっとした単車ぐらいなら吹き飛ばせるぐらい息をはいた。
「でも、椅子のことは知っているからね。」
あざとい笑顔で彼女はそういってきた。
「まじっすか・・・・・・」
「まじっすよ。
だって、私も宮本君がくる三分前まで同じことしていたんだもん。」
バレたことの恐怖より相手が誰なのかの好奇心のほうが湧いてきた。
「だっ、誰の嗅いでいたの?」
興奮しすぎて萌え豚みたいに聞いてしまった。
「それは秘密、そんなことより宮本君、萌え豚みたいだよ。
噂通りだね。」
「同じ手では驚かないからな。
本当に誰なんだよ!?」
興奮して問い詰めていると、
「おい、宮本が月見里さんにせりよっているぞ!」
「美里たんこまっているぞ!」
「であえであえ!!」
男子がこちらに向かって走ってきた。
それを回避すべく扉付近まで逃げると女子たちが、
「気持ち悪っ、本当に萌え豚だね。」
「萌え豚ひくわぁ。」
「萌え豚きっしょ。」
と言ってきた。
萌え豚・・・・・・だとっ。
呆然としている間に、男子に囲まれ、完全に籠の中の鳥状態となった。
すると、猪木ぐらい顎がでている生徒が一歩前に出てきた。
その顎は、猪木より猪木だった。
すると、その猪木が
「闘魂注入!!」
とか、言いながらビンタをしてきた。
痛いというよりさきに
「声たっか!!」
と言ってしまった。
多分それがコンプレックスだったのか、もういっかい闘魂注入してきて、闘魂注入されたのを見届けた男子どもはぞろぞろと各自いた場所に戻っていた。
戻っていく最中にリア充グループもヲタクグループの姿も発見した。
お前ら・・・・・・どんだけ、お世話になってんだよ、全然関わりなかっただろ・・・・・・
「あら、宮本君大丈夫?」
自分の席に戻ると不敵な笑みを浮かべて声をかけてきた。
「大丈夫なわけないだろ。
てかなんで、女子に俺は萌え豚って呼ばれたんだ?」
「あら、知らなかったの?
宮本君一年の頃、クラス全員から影で萌え豚って呼ばれていたわよ。」
「なんでなんだよ!」
「だって、読書の時間に同人誌読んでたでしょ。
しかも、マニアックな。」
なんでバレてるんだよという感情と共にそらバレるよなという感情が出てきた。
「心配しないで、担任の先生も公認だから。」
「そこは、形だけでも反論しろや。」
「そりゃ、最初は反論してきたけど、表紙を見せたら認めてくれたの。」
「見た目だけで公認したんじゃないから、許してやろう。」
「そこは、反論しなさいよ。」
「それとなんで今のクラスの女子までそのあだ名知ってんだ?
それと、男子どもはなんであんなにも月見里さんにぞっこんなんだ?」
一番引っかかる質問をした。
「それは、クラスメイト全員と会話したからです!!
えっへん。」
自慢してきよった。
「お前すごいな、だからといって俺が萌え豚って呼ばれないといけないんだよ。」
「いやだからね、男子全員には
「「私の名前は月見里美里。一年間よろしくね。もし私があのアホそうな天パのやつに言い寄られたら守ってね。」」
といい、女子全員には、
「「私の名前は月見里美里。あの地味なやつのあだ名萌え豚って言うんだ。気を付けないとおかずにされるよ。」」
って、いったわけ。」
「お前ひどいな、特に女子に言った台詞。
おかずになんてしないしな・・・・・・」
衝撃的すぎて頭がボーっとしてきた。
「ごめんね、悪気はないんだ。」
「悪気しかねえよ。
てか、お前がっつりスケベなんだな。」
「そうだよ、何をいまさら。」
「え?」
「え?」
俺のイメージの月見里美里は純100%だったのに・・・・・・
だめだ、さっきのビンタと衝撃的なことが続いて・・・・・・意識が・・・・・・
「ヌンっ!!」
と言って俺は倒れた。