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***

これは全てのはじまりの物語…





「つまんない。」


声に出してみる。が、このクソつまんない状況は変わらない。


ならもっと声に出してみようかww


「つまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんなーいっ!!!」


息継ぎ無しだったから、酸欠になるかと思ったwww


同じことを何度も何度も何度も繰り返し言葉にしてしまうのが私の悪い癖かなwww


「まーたレノンは何か叫んでるの?」


「あ、おはようセレナ!!今日の下着の色はーーぐへぇっ!!」


「毎日毎日おんなじこと聞くんじゃないわよっー!!」


いてぇww朝一番ボディブローとかwwwまぁもう慣れたけどwww


「全く…、この変態!!」


「変態だと?フハハハハ!!最高の褒め言葉だなwww」


「何それ酷い。」


「…私の繊細なガラスハートが…!!」


私の名前は『レノン・ウォーカー」健全な思考をもったいち男子であるwww


そして私の目の前にいるのが『セレナ・ヴァングレン』隣に住む幼馴染ってやつ?www


「さぁ!!今日こそはおとなしく学校に行くわよ?」


「やーなこったwwあんなとこ行ったって貴重な時間と体力の無駄無駄ァ。」


「もう!!あんた何年学校に行ってないかわかってる!?もう3年も経つのよ!?」


ほ~、あれから3年かぁwww早いもんですなwww


私は学校に通っていない。何故ならあそこで勉強するのは好きじゃないからだ。


あんな決まりだらけのところで一日の半分を使うくらいなら、家や町の図書館で本を読んで一日を全て使ったほうが楽しいからだ。


「ちょっとレノン!?聞いてるの!?レノン!?」


「こんな近くにいるんだから聞こえてるに決まってんだろ…ったくセレナもいい加減諦めろよ…。」


「私が諦めちゃったら、誰があんたを学校に連れていくのよ!!」


私が学校に行かなくなって、最初は行こうと誘ってくれる友人もいた。だが半年もすると学校の先生や親も諦めるようになった。


なのにセレナはまだ根気強く、学校がある日は毎朝くる。


「それにもう出席日数は足りてるし、テストもちゃんと受けてる。いいだろ別に家で有意義に時間を使ったってwww」


「もう…レノンはそればっかり…。私はただレノンと学校に行きたいだけなのに…。」


「え?なになに?セレナたんは私がいないとさみしくて学校に行けないって?www成る程そうなんですねわかりますwwwww」


「//////…!!そんなんじゃないわよっ!!このバカレノンッ!!」


「ぐふおっ!!?」


セレナの右ストレートをもろに、しかも腹にくらいましたwww痛いですぞぉwww


「フンッ!!じゃあねバカレノン!!もっとバカになっても知らないんだから!!」


バタン。


腹を抱えて床に転がる私を置いて、セレナはやっと登校していきましたwww


「もっとバカになっても知らないんだから…かwwwこの満点しか取ったことがない私が今更バカに成り下がるわけないだろwww」


これがもう一つの親も先生も諦めた理由である。


私は勉強は嫌いじゃない。むしろ勉強は三度の飯よりも好きだ。


私の父は学者で、家には山ほど本が置いてある。


そのため小さいころからよく父の仕事場で飽きるほど本を読んできた私は、小学校に入る頃には既に、中学生と同じ問題を解くことができた。


今私は年齢的には高校生だが、きっとそこらへんの大学教授という名前だけの称号にすがっているような奴よりも知識はあるだろう。


なんたってこの国一番といわれた父の知識の源である本は熟読したつもりだ。


だが、きっと父は私が知らないようなことをもっとたくさん知っているんだろう。


私はいつか偉大で、そしてなにより一生懸命な父よりもりっぱな人間になりたいと思っている。




町の図書館は、学校のある午前中は一応学生である私が利用することはできない。


だから今日も昼まで本でも読んでいよう。


私は部屋に戻ろうと立ち上がり、ふとドアの向こうに広がる空を見た。


「今日も青いな~」














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