翠と橙(みどりとゆず) vol.055 「しっかりと雅楽の看板娘だもんね~~。」
その料理を一口、尋音。そして、もぐもぐと。そして目をキョロキョロと…。
すると万美も…。そして、ふたり、顔を見合わせて…。
そして今度は、にっこりと、両手を上下に、両足も上下に、
「旨い旨い。。。凄~~い、美味しい~~。」
そんなふたりを見て絃。息をふ~~っと吐いて。
そして両手を2,3度天井に向けて、
「やった。やった。ありがとう~~。」
雅樂、
「けけけけ。良かったな、絃。」
万美、
「うんうんうん。美味しい、美味しい。」
「さっそく客にも出したが、もう~~。べた褒めだ。かかかか。」
尋音、
「うんうんうん。いいよ、いいよ。さすが、雅樂じぃ仕込み。」
雅樂、
「あったりめぇ~だ~な。かかかか。」
「ねぇ~~。絃~~。しっかりと雅楽の看板娘だもんね~~。」
絃、
「はは。うん。サンキュ~~。」
「ねぇ~~。料理も旨い。そして、可愛いし、綺麗だし。」
薫郎、生を飲みながら、そして腕組んで。
「なんで彼氏…できない…。」
そんな薫郎の頭を後ろからペン。万美。
薫郎、
「痛った~~。」
「おぃ。」
「かかかか。」
尋音。
「失礼な事、言うもんじゃない。ユッキ。」
少し睨んだように万美。
「あんた、あれで、彼氏できてみなさい。雅樂じぃ、悲しむよ。」
その声を聞いて尋音、
「ぶっ。」
翠も、
「かかかか。」
雅樂、
「あ~~???なんか言ったか~~???」
万美、慌てて、左手を振って、
「んんん…、んんん…。なんでも。ただ、絃は雅楽の看板娘でもあるし、雅楽のアイドルだって。」
雅樂、それを聞いて、
「あったりめぇだぁな。なぁ~~。絃~~。」
カウンターの中で洗い物をしながら絃、
「はは。うん。ありがと。」
そして、店のドアがガラリと。
絃、雅樂、
「いらっしゃいませ~~。」
「えぃらっしゃ~~い。」
客、連れの女性に、
「ここ、ここ。大将、この前の、あの新しいメニュー、お願いできる…???2人分。」
雅樂、
「あいよ~~。けけけ。」
絃を見ながら。
絃、笑顔で、
「うん。」
少し、目を潤ませながら。
カウンターの翠、尋音、万美、真ん丸の目をして、
口をすぼめて、3人共に、音の出ない拍手。
カウンターの中の絃を見て、3人、親指を上に、クィクィと。
絃、笑顔で、
「うん。」
そして、新しい客の前に絃、
「いらっしゃいませ~~。」
連れの女性客、
「わぁ~~。店員さん、可愛いし、綺麗~~。」
絃、ほんのり赤く。
「ありがとうございます。」
カウンターの翠、尋音、万美、笑顔で、
「ふふ。」
雅樂、薫郎を見て笑顔。
そんな雅樂を見て薫郎、眉毛を上下に、右手親指を上にガシッと。
雅樂、
「かかかか。」
そして焼き鳥を一口、薫郎、
「あっ。」
万美、
「ふん…???どしたの~ユッキ…???」
「ふん。ゆずちゃんって、ルッポラに…良く…行くのかな…???」
「はい…???」
「何々…???それって…どういう事…???」
尋音、翠。




