翠と橙(みどりとゆず) vol.035 「ねね、尋、彼の名前って…。何て言うの…???」
「へっ…???ルッポラの店長とボスたち、知り合いなの…???」
咲茉。
「ふん。奥様の大学の同期の…妹さん…。…だよね、みど…???」
万美。
「うん。だから、管理職の人たち、奥様の口利きで、ここ、結構…利用しているみたい。」
翠。
「へぇ~~。そうなんだ~~。」
奈都。
丁寧に食べ終わったお皿を片付けている男性側、専門のような柴乃。
「かかかか。男子~~、食べるの早~~っや。礼人~~。そんなにがっつくなよ~~。」
笑いながら尋音。
そんな声を無視して食べて、飲んでいる礼人。
「ま~~ったく~。知ったこっちゃ、ないって感じ~~。かかかか。」
咲茉。
「食べ終わったお皿、お下げします。」
巽。
「あっ、ありがとうございます。」
翠。
「新しいメニューになります。」
そして、取り上げた皿の場所に新しい料理を。
「おいっしそう~~。」
尋音。
「ねね、巽君って、ウェイターもやるのね。」
そんな声に巽、
「え…え~~。はい。」
「な~んだか、身のこなし、上手よね~~。」
巽、
「はは。そうですか…???ありがとうございます。」
そして別の女子の方にも、新しいメニューを差し出す巽。
少し、頭を傾げながら翠。そして腕組みをして…。
そんな隣の翠を見て尋音、
「どうしたのよ~みど…???」
そんな声に翠の左隣の橙も…、
「ふん…???」
翠、
「あっ、うん…。いや…、別に…。」
とは、言いながら、妙に気になる翠。
「ねね、尋、彼の名前って…。何て言うの…???」
「ふん…???あすま…たつみって言うんだって。」
そんな尋音の声に翠、
「あすま…たつみ…???」
「あすま…たつみ…。」
向かいでは、同じ営業の永亮と楽しく話している薫朗。
「あすま…って…、どういう字…???明日の…間…???」
その翠の声にいきなり万美、
「ぶっ。や~~だ、みど、…んな訳ないじゃん。明日の…間って~~???」
「ふんふんふん。」
そう言いながら、尋音、自分のスマホで、
「もしか…して…。この漢字…???」
翠にその画面を見せて。
翠、
「あそぶ…馬…。」
「いやいやいや。分かんないよ、本人に聞いた訳じゃないから…。それに、表示された項目で、最初に出た苗字がこれだから…。」
翠も自分のスマホで、
「ふん。あ…す…ま…。…って…。ゲッ!!!こんなにある~~~。」
「ねね、巽く~~ん。」
いきなり尋音。
その声に注目する一同。
礼人、メニューを食べながら、
「……???」
ゲストに一礼をしてテラスを離れようとしている巽が、
「…???…はい。」
トレイを持って、こちらもテラスの出口に向かう柴乃、
「…ん…???」
「あすまたつみって…、どういう字…書くんですか~~。」
「ん~~???…ふん。何かしら…好青年。インプレッション、いいね。」
にこやかに惇哉。菫を見て。
にっこりと菫、
「ん~~~。」
柴乃、
「ふふ。」
そしてテラスの入り口でゲストに振り返り、一礼をして後ろに下がる。
巽、
「僕…ですか…。」
橙、
「……。」
巽、にっこりと笑顔で、
「少し…お待ちください。」
その声に尋音、翠、
「…???」
その場で一礼をして、柴乃と同様に、後ろに下がる巽。
そして、すぐに戻り、尋音の場所に名刺を差し出す。
「こちらになります。ご迷惑でなければ、みなさまにも…お配りして…。」




