翠と橙(みどりとゆず) vol.119 「東京駅、着いた。」巽。
そして、みそカツを食べて、他のメニューも食べながら、
何かしら流歌も巽も翠も意気投合。
そして大凡1時間後、流歌から再び名古屋駅に。
流歌、
「じゃ、おふたりとも、気を付けて。みど、ライン、ありがとうね。」
翠、
「うん。流歌さん、本当にありがとう。そして、ごちそうさまでした。」
巽、
「すみません。僕もすっかりとごちそうになっちゃって…。」
流歌、
「いえいえ。私の方こそ、いろんなお話聞けて、嬉しかった。みどさん、お願いします。」
巽、
「あっ。はは。いや~~。」
翠、
「流歌さん、だから…。」
困った笑顔をして…。
流歌、
「じゃ、私…、また仕事に戻るから…。」
翠、
「うん。」
そして流歌と別れて、翠と巽、
「さて…。」
「うん。」
巽、
「…ん…???」
また耳を押さえて…。
そして窓口で、隣同士の席の有無を確認。
係員、パソコンの画面を見て、「あり…ます、ね。」
翠、唇を尖らせ、巽を見て、右手親指を…。巽、笑顔で眉を上下に。
そして、手持ちのチケットを窓口に差し出し、
「ありがとうございます。」
新幹線が来るまでの20分。あれこれと…。そしてようやく新幹線に乗り込み、
最初の10分はお互いに、あれこれと話しをして…。
「みど、ちょっと休むね。かかかか。さすがに久しぶりに出張なんて…。」
巽。
翠、
「うん。お疲れ。私と違って、あんまり、出張なんてないでしょ。」
「はは。うん。」
そして目を閉じると、数秒後には軽い寝息。
翠、
「ユウマ。疲れてるね~~。多分、セミナーで、神経使ったか~~。」
そう言いながら駅の書店で購入した雑誌のページに目を通す翠。
丁度、30分くらい。とうとう翠もうとうとし始め、自然に頭がシートに凭れるように…。
その内、誰かが耳元で自分の名前を呼んでいる。
「ハッ」と気付いて目を開ける。
「東京駅、着いた。」
巽。
翠、思い切り両腕を伸ばし、
「ごめ~~ん。ユウマ寝ちゃったから起きてなきゃと思ったんだけど…。」
「はは。じゃ…行こか。」
翠が通路に出るのを手伝って巽。
翠、
「行こ。」
新幹線のドアからホームへ。翠、巽、お互いに顔を見合わせ笑顔で…。
その5秒後、「バサッ」という音。その瞬間に周囲が自分を見る視線。
翠、
「…ん…???」
瞬間、近くの女性であろう、いきなり、
「キャー―――――――ッ!!!」
翠、その声に驚き、自分の右側を…。
「へっ…???」
いるはずの巽が…。すぐ後ろに振り返ると、前のめりに巽が倒れている。
翠、
「ユウマッ!!!ユウマッ!!!」
巽に駆け寄る翠。
通り掛かりの男性たち、
「おぃ。どうした???おぃ。」
すぐに数人が駆け寄り、
「おぃ。誰か救急車。」
「どっかに、駅員…???」
そして、そんな騒ぎを遠くで見つけた駅員が駆け足で、
「すみません。どうしました。」
近くの女性、
「誰か、倒れてる。」
駅員、人垣を…、
「すみません。すみません。」
「いきなり倒れて。ユウマッ!!!!」
駅員に話す翠。
全く動く気配のない巽。
駅員、
「すみません。ちょっとお待ちください。」
その場を離れて…。
翠、
「ユウマ、ユウマ…。もぅ…、どうしちゃった…。さっきまで…。」
数人が倒れている男性を囲んでいる中、ふたりの女性、
「どうしました…???」




