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絶望。

作者:水鳥川倫理
最終エピソード掲載日:2025/12/10
小さな海沿いの町、汐凪町で育った中学二年生の佐倉悠真(さくら ゆうま)は、幼馴染の海野美咲(うみの みさき)、そして野球部のエースである小林健太(こばやし けんた)とともに、変わらない「永遠の日常」を信じていた。

しかし、その平穏な日々に、けたたましい緊急地震速報と、地を這うような轟音が終止符を打つ。突如として発生した大地震と、それに続く巨大津波が、町と、彼らの「永遠」の友情を一瞬にして瓦礫の山へと変えてしまう。

高台の避難所へ逃れた悠真と健太の眼前で、美咲の家を含めた町の半分が泥水に飲み込まれる。美咲は、病気の母を探すため、二人を制止して崩壊した町へと駆け下りていく。悠真は恐怖と無力感から一歩を踏み出せず、美咲の「ただ立ち尽くしてるわけにはいかない」という言葉が呪いとなって彼を縛り付ける。

美咲と、彼女の母、そして悠真の父も行方不明となる中、健太は美咲の「永遠」だった画家になる夢を背負い、「生き残る」ことを決意。一方、悠真は美咲を追えなかった自責の念に囚われる。美咲の喪失をめぐり、二人の友情は深く断絶しかけるが、美咲が残したスケッチブックの絵を通して、それぞれが彼女の「永遠」を引き継ぐ道を見出す。

悠真は、美咲が描けなくなった町の日常を、自分の絵で描き残すことで。健太は、美咲の夢と希望を背負い、野球で甲子園を目指すことで。

海がすべてを連れ去った後、残された二人の少年は、大切な友の「さよなら」を胸に、失われた日常の再生と、新しい「永遠」を築くための、重く長い一歩を踏み出す。
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