3 数学の魔法使い
数学の魔法使い
大きな木の根っこみたいな図書館で、ふくろうはさちことまた会う約束をして、会いました。
その日のさちこは魔法使いさんのような格好をしていたました。
でもやっぱり悪魔っぽい魔法使いさんの格好でした。(きっと、悪魔の魔法使いさんなのでしょう)
小さな角もちゃんととんがり帽子のところからちょこんと生えていました。
(ふんわりとしたスカートのうしろには悪魔のしっぽもありました)
さちこは大きな木の根っこの図書館にやってきたふくろうを見つけて、にっこりと笑うと、小さくこっちだよって、ふくろうのことを手招きをしました。
ふくろうはまるで使い魔のように、さちこのところまですぐに歩いて行きました。
ふくろうが算数の問題を解いたことをノートを返して証明すると、さちこはとっても喜んでくれました。(ふくろうもすごく嬉しそうでした)
さちこはふくろうにご褒美として、『たこ焼き』をごちそうしてくれました。
(図書館の近くにたこ焼きの屋台のお店がありました)
さちこはたこ焼きをおいしそうに食べます。(ほくほくとしたたこ焼きは本当に美味しそうです)
さちこはたこ焼きを「悪魔の大好きな食べものなのよ」とふくろうに言いました。(どうやら、たこが悪魔の生き物だから、という意味のようです。あと単純にさちこはたこ焼きが好物のようでした)
ふくろうが熱そうにたこ焼きを食べているところを見て、さちこは本当に楽しそうな顔で、にっこりと笑いました。
さちこが笑ってくれているだけで、ふくろうはとっても、とっても幸せでした。