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第75話。神の声に泣き、神の声を疑い、商才に恐怖する~二神様のしょうもない導き

俺とシュンツ君は、ターク神父との会見を終え、

お土産を貰って帰る事となった。


最後に、折角教会に居るのだから、

ライツ神の神像に、お祈りをして帰ろうと言う事となった。


ターク神父に連れられ、礼拝堂に入る。

礼拝堂には、誰も居なかった。


ターク神父は、ライツ像の前まで歩き、膝を着き礼拝を始める。

俺とシュンツ君も、ターク神父にならい、ライツ神像の前で膝を着き祈る。


ライツ神様へ、ライツ教徒がシガラキ教に友好的に接するよう、

導いてくれた事に感謝を伝える。


たぶん、これでライツ様に伝わってるだろう。


前にここで祈った時、中間管理神様が、

ここはライツ教の窓口だと言ってたと思う。


ついでに、二神様に、今日一日の出来事の報告だ。


ポーションを売り捌き、

収入面で軌道に乗ったっす。


鉄武器防具の入手も大体済みました。


これで10階ボスを倒し、

11階より深くに潜り、リリーのLv上げが出来るっす。


ライツ教との関係は、

ターク神父任せで、不安要素もあるけど、様子見ってトコっす。


ゼンツ教との今後の関係も、未知数だけど、

たぶん友好関係が築けると思います。


唐突に、頭の中で、シガラキ様の声が聞こえる。


「我が使いよ、どうでも良いポン。

そんな事は、どうでも良いポン」


俺は、いきなりシガラキ様に、

2度もどうでも良いと言われ混乱した。


・・・え?なんすか?


「我が使いよ、何をやってるポン。

神の使いとして、大事な使命を果たす時ポン!」


俺は、なぜに叱られているのか判らず、問い返す。


へ?

使命って、なんすか?

使命を果たす時が、来てるんすか?


シガラキ様の、呆れたような声が頭の中に響く。

「お前は、神の使いとして、

我の敬虔なる信徒と、約束を交わしたポン。

それを忘れるとは、我が使いとして情けないポン」


敬虔なる信徒との約束?

何の話っすか?


混乱する俺の頭の中に、

中間管理神様の笑い声が響く。


「ははは、そう怒るでないシガラキよ。

アルファ、あれじゃ。

そこに転生してすぐ、

誰かに何か買って帰る約束をしたじゃろう?」


中間管理神様・・・。

買って帰る?

敬虔なる信徒?


・・・えー・・・。

もしかして、あれっすか?


俺、おチビ達に、水飴と飴、

買って帰るって言ったっすかね?

あれの事っすかね?


二神様?

・・・二神様?・・・あれ?

また無視っすか。


もう伝える事は、無いって事でいいっすね?


・・・俺、おチビ達に、

水飴と飴を買って帰ればいいんすね?


つーか、なんだよ・・・。

シガラキ様の人気取り、おチビ達のご機嫌取りに、

水飴と飴買ってくのが、神の使いの使命?


ホントかい・・・マジでマジっすか?

シガラキ様、ホント大丈夫なんすよね?


シガラキ様の導き、二神様の導きで、

タヌキ族を盛り立てる事出来るんすよね?


って、無視っすよね・・・当然の如く無視っすよね?


なんかもう、怖いっす。

二神様の導きで、大丈夫なんすよね?


シガラキ様達に無視されてるの、

周りに見られるのイヤっすけど、

二神の導きが、おチビ達のご機嫌取りとか・・・

周りに言うのもイヤっす。


さすがに、神の使いに導きがあって、

その使命が、おチビ達に水飴を土産に買えとか・・・。


二神様まで、ダンザ達に舐められますよ?

この調子じゃ。


俺、また、無視された体で行きますから。


今回の件は、周りには内緒にしときますから・・・。

そこんとこ、マジでたのんますよ?二神様?


俺は、長い祈りから抜け、顔を上げて周りを見る。


右隣でターク神父が、膝を着いたまま、

体を小刻みに震わし、声を殺して泣いていた・・・。


左隣のシュンツ君は、静かに俺とターク神父を見守って居る。


俺は、何があったのか問う様に、シュンツ君を見詰めると、

シュンツ君は、静かに言った。

「ターク神父は、ライツ様のお声をお聞きになった様です」


右隣のターク神父は、涙も拭かず、

俺に振り向き、震える声で言った。

「ライツ様より導きを頂けるとは・・・。

ライツ様は・・・、

ライツ様は、シガラキ教に友好的に接するよう。

私を直接、導いて下さいました」


俺は、ボロボロと泣くターク神父に、

ちょっと引きながらも言った。

「そ、そうっすか・・・、

ライツ様に宜しくお伝え下さい」


そうだよな、神父さんが神の声を直接聞いたんだもんな。

そりゃ泣くし、震えるわな。


・・・ライツ神様、有難う御座います。

これで、ターク神父を全面的に信頼できます。


ライツの貴族化した神職とその取り巻きは、

信用できないっすけど。


兎に角、シガラキ様の事を世に隠し、

ターク神父が目を光らせている限り、

しばらくは、ドラカン集落は一安心か。


シュンツ君は、俺に向かって尋ねる。

「随分と長い礼拝でしたが、

アルファさんは、どの様に導かれたのですか?」


俺は、うなじを右手で撫でながら言った。

「あ、いや、何も・・・。

何も言ってなかったっす。

今は伝える事が無いって事だと思うっす」


膝を着いたまま、ライツ像の前で動かぬ、

ターク神父に別れを告げ、

俺とシュンツ君は、教会を出てハーネ商会に向かう。



中央公園でもある、教会の敷地を歩きながら、

シュンツ君が言う。

「ターク神父は、神の声を聞くのが始めてだったらしいです」


俺は、答える。

「そうだろうな・・・泣いてらっしゃったもんね」


シュンツ君は、少し笑いながら言う。

「これで、ターク神父の格が、ライツ教会内で上がる事でしょう。

そうすれば、一層、僕達にも運が回って来るかも知れませんよ?」


俺は、問う。

「格が上がる?

神と話したから?」


シュンツ君は、少し呆れたような表情で、笑いながら言う。

「当たり前じゃないですか、

神から直接お導きを受けるなんて、

ライツ教会中探しても、5人と居ないはずです」


俺は、判った様な、判らない様な気がしながら言った。

「神のお導きねぇ・・・」


シュンツ君は、呆れた表情のまま言う。

「アルファさんは、神の使いですから、

神様のお導きを、直々に受ける事の重大さが判ってないんですよ」


判ってないって言うか・・・。

おチビに、お土産買えって言って来るんだぞ?


俺は、忘れていた事を思い出した風を装って、

シュンツ君に言う。

「あ、お土産買うんだった。

水飴と飴、おチビ達と約束したんだ。

どっかで売ってないかな?」


シュンツ君は、答える。

「水飴ですか、さっきの商店街にあると思いますよ?

ウチの倉庫に戻る前に、寄るほうが速いですね」


俺は、シュンツ君に問う。

「水飴とか飴って、どの位の値段なのかな?」


シュンツ君は、不思議そうに言う。

「そうですね、砂糖よりは求め易いですが、

甘味は高級品・・・。

・・・アルファさんの世界では、甘味、砂糖は、

高級品じゃないんですか?」


今度は俺が、不思議そうに答える。

「砂糖も水飴も高級品じゃないっすよ?

つーか、ライツは農産国っすよね?

砂糖なんか、甜菜育てるだけじゃないっすか?」


シュンツ君は、雷に打たれた様な表情をし、一瞬固まった。


数秒後、立ち止まったシュンツ君から、PTの招待が来る。

俺はPTに入った。


シュンツ君の早口が、頭の中に聞こえる。

「砂糖、甘味が、高級品じゃない?

どう言う事です?

テンサイってなんですか?

水飴も飴も、高級品じゃないって事ですか?

サトウキビを、熱帯意外でも栽培できるんですか?

砂糖や水飴が、甘味シンジケートの専売じゃないって事ですか?

ハチミツみたいな、あまり流通量が多くないものなんですか?

だとしたら、どの位の価格で、どの位の量、流通してるんですか?

砂糖は、アルファさんの世界では、どういうものだったんですか?」


俺は、面食らいながら、落ち着かせるように言った。

「まった、シュンツ君。

ゆっくり、しゃべって」


シュンツ君は、立ち止まったまま、

深呼吸をし、ゆっくりと言った。

「アルファさん・・・儲け話の匂いがしますね」


シュンツ君は、ニヤリと口だけが笑い、

真剣な目で俺を見ていた。


そんな商才イケメン、シュンツ君を見返し、俺は言う。

「シュンツ君・・・怖いよw」


シュンツ君は、何事も無かったかの様に歩き出しながら、

口に出して言う。

「アルファさん、後でゆっくり聞かせて貰いますよ?

さぁ、水飴と飴を買いに行きましょう」



俺とシュンツ君は、商店街で水飴と飴を買い、

ハーネ商会の倉庫に戻った。


ハーネさんの、売り荷の査定は終わって居た。


色々な売り荷、なんもかんも合わせて、

小金貨2枚弱の値を、ハーネさんは付けていた。


シュンツ君は、大盤振る舞いだと笑って、

ハーネさんを説き伏せ、

小金貨2枚ジャストに値を吊り上げた。


200万円相当・・・か?

皮算用の、倍近い高値を付けてくれたもんだ。

その分、後が怖い気もするが・・・。


そこいらの事は、外のドラカンさん達と、

ハーネさんとシュンツ君で相談して貰おう。


イーハンでの用件は、一通り済んだ。


俺は、空になった荷車2台をアイテム収納し、

ハーネさんシュンツ君を連れて、南門の外、

ドラカンさん達の待つ、獣人キャンプに向かう。


恐るべし、商才イケメンシュンツ君・・・。

砂糖、甘味が高級品なのね?この世界・・・。


金の匂いを嗅ぎ付けた時のシュンツ君は、

背筋が凍り付く様な目で、俺を見ていたな。


・・・ゾクッとしたよ。

また、先行投資とか言って、

売り荷を高く買い取ってくれると言うし。


獣人差別をする貴族化したライツ教徒より、

シュンツ君を警戒したほうが良いのかも知れないと、

割と本気で思うわ。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw


出来るだけ毎日更新してるんだけど、

何の反応も無いなぁ・・・。

張り合いが無いっす。


久々に登場w

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