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第六十四話。聖女の両手盾~石盾作りとレベル上げ目的のダンジョン潜入

俺は、自室でおチビ達の騒ぐ声に起された。


もう日常だなw

おチビをだっこし、キッチンに向かい、

朝の仕度をする女性陣に朝の挨拶し、

水をアイテム収納しがてら顔を洗い、トイレに向かう。


いや、今日からは新しい日常だ。

ダンジョンで、俺達のレベル上げをする日常が始まる。


ポーション作りに、薬草は十分だ。

リリーの魔力、聖水が足りない。


今日からは1~5階殲滅をやめ、6階から殲滅とする。


それなら、リリーの魔力を温存し聖水作りに回せるし、

直にHPポーションだって手に入る訳だし、

レベル上げ効率も上がり、加工用薬草もまぁまぁ手に入る。


防御壁戦法の体験、毒虫鑑定を言い訳に、

元冒険者のお目付けが付いて来る間に、

出来るだけ経験値を稼ぐのがいいだろう。


言い訳が無くなれば、

リリー達は、若手5人PTでの行動を望むだろうからな。


季節が過ぎれば、取れなくなるかも知れない虫毒草も、

毎日採って貯めておきたい所だ。


6階から殲滅の方が、時間が掛からないだろう。

10階ボスまで行く気は無いんだし、いい所で切り上げるつもりだ。


虫毒で虫系のアリとイモムシは一撃だし、カエルは居ないも同然。

コボルトとキノコを倒せばいい訳だから、

1~5階より手数が少なく済む算段だ。


俺は、おチビ達と犬を連れ、集落の外の広場に向かう。


まだ早朝、夜明けからそう時は経って居ない。

6時過ぎと言った感じだ。


オーラスさんと、ドラカンさんが、

毎度のごとく長椅子で寝転んでいた。


入り口脇の、川原から持って来た石の山を見て、

朝飯前にダンザの石盾を、量産しなければならない事を思い出す。


おチビ達は、朝ごはんまで、広場で仲良く遊んでおれ。

アルファ兄ちゃんは石削りだ。


しかし、昨日のダンザは凄かったな。

近場の的には、百発百中。


土山の的を何度盛り直した事か、攻撃力も高そうだ。

高そうだって所が何ともアレなんだが・・・。


俺の特殊鑑定でも、盾の攻撃力は鑑定出来ない。

盾を鑑定しても、そんな項目が無いのだ。


まぁ項目が無くても、実際ダンザの投げたこの石版が当たれば、

俺は死ぬ自信があるし、魔物だって無事に済む訳が無いw


アレかもな・・・ダンザが石盾で魔物に攻撃するのを見れば、

俺の鑑定ウインドウに、盾の攻撃力の項目も出来るかも知れない。


ドラカンさん達が、

虫毒草や虫毒の鑑定が出来なかったのと、同じ事なのかも。


神の目とは別、体験や知識、意識の問題だ。


魔力を10使い、30枚ほどダンザ注文の石盾を作り終えた。


俺の魔力の残りは、50ちょいあるし、

ダンジョンで魔力探知するだけなら足りるだろ。

石盾は、昨日作った分と合わせて、40枚はある。


土山の的では案外割れないし、

魔物相手でもたぶん数は足りるハズだ。


重さ2,5kg、

サイズは直径30センチ弱、円形、結構な厚みがある。


感覚的にはフリスビーってより、

やっぱりコンクリ製の排水溝の蓋だなw・・・。


投石・・・ってレベルのでかさじゃないw

ダンザだけに出来る、盾形大投石w


マメダに昨日の晩飯後、防御壁の投げ斧棚を、

投げ盾棚に作り変えて貰ったから、準備も万全だ。


黒曜石の穂先はいいや、まだ投げ槍80本はあるし、

俺の魔力が、ダンジョンで足りなくなっても困る。


そうこうしていると、

リリーが広場に朝餉の準備が出来たと呼びに来た。


おチビと犬を先に中にいれ、

俺とドラカンさんオーラスさんで戸締りをし、

詰め所で寝ていた、ニックさんとダンザを連れて広間に向かう。


広間では、食事の準備が進められていた。


俺は小上がりの席に付き、隣のダンザに石盾を出して言う。

「ホラ、作ってやったぜ?

昨日の分と合わせて、40枚ちょっとだ」


ダンザは、眠そうに目を擦り、石盾を受け取って言った。

「んん、出来ただーか。

うん、いい感じだーな」


食事を祭壇に運ぶリリーが、それを見て俺達に言った。

「兄さんの石盾、今日から試すのね?」


小上がりで、おチビ達の世話をするマメダも言う。

「石盾ねぇ・・・当たれば良いけど」


テーブル席から、オーラスさんが言う。

「昨日の感じなら当たるさ、十分な戦力だ」


続けてドラカンさんが言う。

「ダンザ、部屋に飛び込んだら、いきなり投げればいいだー。

まぁ、魔物の位置で、挑発か投げるかは、判断すればいいだが」


俺が、答える。

「20m以内なら先に位置が判ってるし、

ダンザの判断に任せるっす」


ダンザは、石盾を弄りながら答えた。

「今までの感じなら、初手に一発投げられるだーな」


そんな事を話していると、テーブル上に食事の準備が整った。


リリーが祭壇脇に立ち、全員で祭壇に祈りを捧げる。

食事が始まった。


今日、ダンジョンにお目付け役で来てくれるのは、

ニックさんに決まった。


俺の立ち位置を譲り、弓を撃って貰おうかと思ったが、

俺が前衛の位置に付くのは、ダメだと言われた。


ニックさんは、半弓と投げ槍両方使うとの事。


試しに投げたいんだなw黒曜石の槍を。

どっちを使うかは、元冒険者、

LV20越えのニックさんの判断に任せよう。


俺は、今日からは、6階まで最短で行って、そこから殲滅。

リリーの笠5~6回分程度を目安に、

レベル上げをしたいと告げる。


それなら、聖水製造に、リリーの魔力を半分程度回せるから、

とも付け加えた。


PTメンバーから、異論は出なかった。

ドラカンさん、オーラスさんも、

ニックも居る事だしと、おkを出してくれた。


ニックさんが居る事が、俺には援軍となった。

お目付け役が居なければ、駆け出しの若手だけでは、

許可が下りなかったかも知れない。


レンダさん、カブールさんの予定は、陶芸の作業。

明日は、レンダさんがお目付け役の順番だから、

そのつもりで、陶芸の作業の切りを今日付ける算段をしていた。


そんなこんなで、大体今日の予定が決まり、朝食を食べ終えた。


俺達ダンジョン組みは、倉庫で準備をし、

またも忘れそうになった水と昼飯を、

トンバーさんから受け取り、

ゲンコツ山に向かった。


早朝、まだ8時前と言ったところか。


40分ほどでゲンコツダンジョン前に着き、

小休憩とする。


ニックさんに、防御壁のポジション取りを教え、

トイレ含めw

リリーのライト、シガラキの笠、魔力探知と魔法を掛け、

戦闘準備は整った。


魔物の居ない入り口の部屋で、

防御壁戦法の予行練習をし奥に進む。


通らねばならぬ部屋に魔物が居る場合や、

徘徊する魔物との戦闘だけをこなし、

6階に続く階段まで、一気に潜るつもりだ。


一階を半分ほど進んだところで、

魔物の気配があると、マメダが言う。


俺は、扉に到着した先頭のダンザのすぐ後ろに立ち、

部屋の中の魔力探知と鑑定結果を報告する。

「居るっす。

左8mにネズミ1、右15mにナメクジ2、中央左奥にキノコ1。

探知外に居る可能性もあるっす」


ダンザが言う。

「アルファ、石盾一つ出すだな」


俺は、石盾を一つ出し、

ダンザに渡しながら言った。

「ナメクジキノコは、距離がありますから、

ネズミからっす」


黒曜石の投げ槍を持った、ニックさんが問う。

「ネズミの後は?」


俺は答えた。

「近いのからやるっす」


ニックさんは頷いた。


俺は、全員に確認するように言った。

「防御壁出したら、ダンザが飛び込むっす、

それに続きます。

入り口の部屋でやったのと同じっす。

ダンザ、初手盾投げるだろ?」


ダンザは、左手に中盾、右手に石盾を持ち、

扉に手を掛けたまま答えた。

「ああ、ネズミだーな」


「では、いいっすね?防御壁出すっす。

3,2,1」

ゼロで俺は、防御壁を扉の先、部屋の中に出した。


ズズン。


小さな地響きを合図に、

ダンザは扉を押し開け、中に飛び込む。


開いた扉の間から、

リリーのライトの光が、部屋の中に差し込んだ。

前衛とそれに続き後衛も、部屋の中になだれ込む。


ダンザは、への字の防御壁中央、一番前まで駆け込み、

その勢いのまま、

声を上げて左前方のネズミに、石盾を投げ付けた。


いきなりの目潰しにあって動けずに居るネズミに、

石盾が当たる。


ゴボキッ!


視界のネズミのHPバーが、一瞬で減り無くなる。


一撃か!


俺は、防御壁の右後方の定位置に、飛び乗りながら言う。

「ナメクジ、手前から」


次々と、槍と矢が飛び、手前のナメクジに3本突き刺さる。


俺が槍を投げようとした時には、

手前のナメクジのHPは0であった。


とっさに目標を変え、奥のナメクジに槍を投げる。


刺さった!


俺の槍が刺さったナメクジに、

ダンザの石盾がめり込む。


2匹目のナメクジのHPもゼロ。


と思う間も無く、奥のキノコに矢と槍が突き刺さる。


部屋には4匹だけだ。


3本目の槍が刺さった時、

キノコのHPも0となったのが、

視界のバーで確認出来た。



俺は、リリーに指示を出す。

「リリー、扉閉めて。

4匹だったっすね」


ハチムの興奮した声が上がった。

「当たりましたね!石盾!!

一撃でしたよ!」


ダンザが振り向いて答える。

「当たっただーな」


マメダが、笑顔で答える。

「やるじゃないのよ」


ニックさんが、少し呆然として呟く。

「これが防御壁・・・。

聖女と神の使いの戦い方か」


リリーが、少し笑いながら言う。

「私は何もしてないわw」


ダンザも軽く笑いながら言う。

「これまで、一撃も入れてないだーなw」


俺もハチムもマメダも笑って居た。

「目潰ししてるわよw」


「笠も掛けてるっすw」


「ポーション準備もしてるじゃないですか」


ニックさんが、頭を振りながら言う。

「なるほどな、想像してはいたが」


ハチムが、得意げに言う。

「この戦い方なら、6階まで行ってもほぼ無傷なんですよ」


リリーが、続ける。

「防御壁と投げ槍のお陰ね」


俺は、防御壁に武器を補充しながら言った。

「さて、先に行くっすよ?

リリーの笠が勿体無いっす。

手持ちの投げ槍はいいっすか?」


ダンザは頷き、部屋を抜ける扉のほうに歩き出した。

ニックさんとハチムは、投げ槍を一本防御壁から抜いた。


マメダが、言う。

「アンタ、ドロップと武器、回収してないじゃないのよ」


俺は、防御壁を回収しながら言った。

「時間短縮w

通り道じゃん。

この部屋出るまでに回収するよ」


アルファ達は、

1階層で1、2回の避けられぬ戦闘だけをこなし、

6階に向け先を急ぐのであった。


まだ朝と言える時刻である。


ダンザの盾形投石は、

素晴らしい成果をもたらしていた。


ダメージの大きさは勿論、

骨折の追加効果もあったのである。


明るく照らされたダンジョンの中を、

躊躇する事無くアルファ達は進む。


防御魔法シガラキの笠を2度掛け直し、

魔物に一度も攻撃の機会を与える事無く、

6階に続く階段の前に到着したのである。


ダンジョン突入より、一時間掛からなかった。

戦闘が無ければ、30分程度の道程である。


ニックは、移動スピードと、

防御壁中距離戦法に、舌を巻いていた。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw


おりゃー!ゴボキ!!

気持ちいいねぇ。

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