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第五十六話。新石器時代~シガラキ様の導きと特殊鑑定による装備品強化

ハチムに先導され、アルファ達は黙々と森の中の獣道を進む。

とうに人の道は無く、山の中の曲がりくねった獣道に入っていた。


いくつかの峠を登っては下り、小川を渡り、

2時間ほど歩き続けている。


小高く視界の取れる場所に一行が差し掛かった時、

ハチムが口を開いたのであった。


ハチムは、前方を指刺し、後ろに続く皆に言う。

「あそこです。

あの向かいの山、中腹辺り。

少し崖みたいな、山肌が削れてる黒いところ、あそこです」


俺達は、ハチムに並び、前方の山を見ながら言う。

「あそこだーか、後10分と言ったトコだーな」


「んー・・・まだ遠くて、人や動物の気配は何も感じられないわ」


「何があるのかしら?」


「誰か居るのかも?・・・横に50メートルくらいの崖?

高さは2~3メートルだね・・・」


ダンザが、斧をアイテム収納から出して言う。

「まぁいいだーな。

ここからは、俺が先頭でいいだな?」


マメダが、弓と矢筒を装備しながら答える。

「そうね、何か魔物でもいるかも知れないし。

アンタ、あそこに近づいたら魔力探知して頂戴」


俺は、中盾を出し、ダンザに渡しながら言った。

「念の為ね、了解。

ハチム、投槍要る?」


ハチムが、本装備の細ヤリを軽く振りながら答える。

「僕、一本投槍アイテム収納してますから、大丈夫です」


リリーが、杖を装備し、

薬瓶に入った魔石を首に提げて言う。

「ライトの魔石は、外では意味が無いかしら?

シガラキ様の笠、今掛けちゃいましょうか?」


俺は、答えた。

「ライトも、笠も、今はいいね。

マメダや俺が、敵を見付けたら、両方掛ければいいよ」


ダンザが、全員を見て言う。

「じゃ、まっすぐ行くだーな」


ダンザは、森の中の獣道を外れ、

斧で下草や小枝を払いながら、

目的地に向かってまっすぐ下り始めた。


ダンザは、森の中をズンズンと一直線に進む。


向かいの山に登り初めた頃、

マメダの声が脳内に響いた。

「今のところ気配は無いわ」


俺は、答えた。

「了解・・・魔力探知始めるっすわ」

俺達は、ダンザに続き山を登って行く。


・・・。


何の気配も無く、何も魔力探知に引っかかる事も無く、

俺達は、山の中腹、山肌の削れた場所、

ハチムの夢に見た地点に到着した。


みんな、周りを見渡し、誰か居ないか?

何か無いか探していたが、特に何も無い・・・。


ハチムが、口を開いた。

「何も居ないですね」


マメダが、受ける。

「何の気配も無いわ」


ダンザが言う。

「岩がむき出しの崖だーな」


俺も言った。

「魔力探知にも、反応無いっすわ」


ダンザが、山肌が削れ、

少し平地となっている場所に腰を下ろし言う。

「なんだーな?何も居ないし、

お宝も見当たらないだーな」


リリーも、ダンザの横の黒い岩に腰を下ろし言った。

「ここで待てば、何か起こるのかしら?」


俺は、皆に水入りの瓶を配りながら言う。

「うーん、なんだろうね?

シガラキ様達に聞いてみようかな?」


ダンザが、水を受け取りながら言う。

「おう、それがいいだーな」


俺は、水を配り終わると、

片膝を着いて手を組んで祈った。


・・・シガラキ様、中間管理神様・・・。

ハチムが夢に見た場所に着きました。


「・・・・・・」


シガラキ様?中間管理神様?

・・・着きましたけど?


「・・・・・・」


えーと・・・夢のお告げじゃなかったって事っすかね?


「・・・・・・」


無視かい・・・。

俺に祈らな過ぎるとか、言ってましたよね?

祈れば無視かい!


見てるんすよね?

俺と神職リリーは、常時見てるんすよね?


・・・中間管理神様は、

リリー見て無いか、俺だけか。


とにかく、二神様は、見てるんすよね?

聞こえてますよね?


まったく・・・神の使いとして、

みんなの前で無視されるのは辛いっす。


無視されましたって報告するのが、なんちゅうか、威厳ちゅうの?

信頼度?なんかそう言うのが揺らぐってか、

薄まるってか、なんちゅうんすかね・・・。


長い祈りから意を決し、俺は目を開いた。

「えーっと・・・無視です」


マメダが、バカにした様に言う。

「アンタ・・・

朝も無視されたって言ってなかった?」


ハチムが、バツが悪そうにとりなす。

「あ、いや、ただの夢だったのかも?

いやー、恥かしいなぁ・・・」


リリーが、笑いながら言う。

「シガラキ様もアルファの神様も、

何かお忙しいのよきっと」


俺は、笑いながら答えた。

「あー、多分そうじゃないっす。

お忙しいとか神に無いっす。

リリー、その言い回しはヤバいかもっすよ。

シガラキ様のお力を過小評価するような言い回しは。

俺、それでシガラキ様に、注意ってか、

舐めるなってか、そんな感じで怒られるっす」


ダンザが、笑いながら言う。

「なんだーな、お前。

シガラキ様に怒られてるだーかw」


ハチムは、ギョッとした表情で言う。

「え?

アルファさん、大丈夫なんですか?」


マメダが、俺を蔑む様な表情で言う。

「アンタ、

まさかそれで、無視されてるんじゃないでしょうね?」


リリーも、少し焦った様子で言う。

「私、シガラキ様に、失礼な事言ってしまったかしら・・・」


俺は、少し笑いながら、

リリーに向かって、鑑定ウインドウを出し答えた。

「いや、大丈夫しょ。

そんな事で、シガラキ様は本気で怒らんっしょ。

ほら、リリーは聖女のままだし、俺、魔力探知使えてるし」


・・・ん?

鑑定・・・?


俺は、気が付いた。

・・・魔力探知には、何も引っかからないが、

俺がここに来るべき理由。


俺にしか出来ない事・・・特殊鑑定・・・。

ここにしか無い物・・・黒い岩・・・。


俺は、リリーの座っている岩を鑑定し、要約して読んだ。

「黒曜石・・・溶岩が急激に固まったもの・・・

天然ガラス・・・」


ハチムが、俺の鑑定ウインドウを覗きこみ言った。

「コクヨウセキ?

・・・読めないけど、何ですか?それ」


皆、俺の後ろに回りこんで、鑑定ウインドウを見ながら言う。

「何よ?」


「なんだーな?」


リリーは、自分が座っていた岩を鑑定して言う。

「黒曜石?

私の鑑定では何も判らないわ?」


俺は、ニヤリとして呟いた。

「これか・・・、

鉄って訳じゃないけど、ただの石よりは・・・ね」


ダンザが、少しイラついて言う。

「なんだーな、判るように説明するだーな」


俺は、崖に振り向き、

崖から顔を出している黒曜石を加工しながら言った。

「コレさ」


俺の手には、

黒曜石を削って作った槍先があった。


俺の手から黒曜石の槍先を取り、ダンザが言う。

「ガラスの槍?だーか」


みんな、ダンザの持つ槍先を見ていた。


俺は、魔力1で出来る限りの槍先を作った。

「鋭いだろ?それ。

ガラス質だもんな・・・そこらの石とは違う鋭さ・・・。

たぶんそれ、ナイフみたいに肉切れるぜ?」


ただの石器じゃない・・・

黒曜石、天然ガラス製だ。


ハチムが、俺から穂先を受け取り、

槍先を触りながら言う。

「鋭いですね・・・先だけじゃなく刃も切れそうです」


リリーも、穂先を受け取りながら言う。

「ガラスの槍先」


マメダが、少し考えながら言う。

「ガラス・・・ね、すぐ壊れそうだわ」


ダンザも言う。

「うむ・・・脆いだか」


俺は、口元に笑いを浮かべながら、一気に言った。

「俺、ガラス瓶の加工は多分出来ないと思う。

でも、黒曜石、石なら出来ちゃったっす。

たぶん、同じものなのにねw

俺が、石と思えば出来ちゃうんす、たぶん。


脆くても、壊れてもいいじゃないっすか。

いくらでも作れるんだから、ただの石器よりマシ。

いや、数段上、鉄に劣らないかも知れないっすよ、それ」


ダンザが、槍先をイジりながら言う。

「耐久度は無い・・・が、いくらでも作れるだか」


マメダが、崖を見ながら言う。

「鉄がいくらでも・・・黒曜石があれば」


ハチムが、嬉しそうに言う。

「投槍の先が、

黒曜石の鋭さになれば、攻撃力が上がりますね」


リリーも、嬉しそうに言う。

「これが、シガラキ様のお導きなのね?」


俺は、笑顔で答えた。

「俺が鉄の槍先欲しがってるの、シガラキ様は見てたんす。

鉄って訳じゃないけど、黒曜石。

ガラスの槍先ならって事だったんでしょう、たぶん」


ハチムが、穂先をイジりながら言う。

「これなら、アルファさんでも、魔物に刺さりますよ」


マメダが言う。

「すぐ壊れそうだけどね」


ダンザが、案外真剣な顔で言った。

「これ・・・刺さって肉の中で壊れるほうが、

嫌だーな・・・」


ダンザ、攻撃される側目線かいw

・・・壊れるほうが嫌?

・・・そうかも・・・そうかもな?


俺達は、リリーの座っていた岩は勿論、

崖から黒曜石を掘り出し、アイテム収納を始めた。


2tチョットの俺のアイテム収納は、

10分足らずで満タンとなった。


崖からむき出しの黒曜石は、横に地層となっており、

その奥にも20メートルは黒曜石の層があるのが、

俺の魔力探知で確認出来る。


何トンあるのか判らないが、

運び切れない、使い切れない程の量が確認できた。


黒曜石の槍先は、魔力1で3つ作れた。

もうちょっと加工の熟練度が上がれば、

4ついけそうだと思う。


石つぶてが一発MP3だから・・・

9つの穂先が作れる。

一回で壊れるにしても9回の攻撃が出来るのか・・・。


消耗品だ、

俺がいくらでも運ぶから、いくら壊れたって構わない。


案外壊れないかも?とも思うし、

俺とハチムで使う訳だし、

戦闘時の手数は倍になってるんだ。


石つぶてで攻撃するのにMP使うより、

悪くないはずだ。


お高い鉄の槍先が大量に買えるまで、

黒曜石でいいだろう。


ダンザが、石斧の先も黒曜石にしろと言うが、

それこそ一発でぶっ壊れそうなので、

そこらの石でいいだろ?


お前の投げ斧は、刺さるとか切れるとかじゃないじゃん。

鈍器じゃんw

投げ鈍器w

聞いた事無いわw投げ鈍器ww


俺は、『ドンドンドン、鈍器~、鈍器~なんちゃら~♪』

と、頭の中で永遠と繰り返し歌いながら、

お宝を満載してドラカン集落へと戻った。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw


石と思えば石、ガラスと思えばガラス?

いや、あれは石としか思えないな。

ガラス質だとは思うけど。

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