表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

55/186

第五十四話。ハチムの夢~神の使いと聖女の立場と神の言葉を信徒に伝える

部屋の外で騒ぐおチビ達に起された・・・。

もう、慣れたw

朝か、ふふ・・・まったく朝感の無い部屋だなw


俺は、おチビ達に居るよー起きたよーと返事をし、

小上がりから降り扉を開け、

一番のおチビを抱っこし、キッチンに向かう。


キッチンでは、女性陣が朝の仕度をしていた。


トンバーさんが、バツが悪そうに話しかけて来た。

「昨日は悪かったねぇ・・・」


俺は、おチビを下ろしながら、笑顔で答えた。

「俺のほうこそ・・・でも、吹っ切れたっす。

その話は、朝飯食いながらでも」


俺の気分は、シガラキ様、中間管理神様との対話により、

随分と楽になっていた。


俺は、他の女性陣達にも朝の挨拶をしながら、

湧き水へと向かう。


朝の日課だ。

俺の仕事、便所のタンクへの水汲み当番だ。

便所掃除当番じゃないぜ?w


湧き水で水を汲み、個室の桶にアイテム収納から水を出し、

朝の日課をこなした。


個室のトイレで、ついでに用足しを済ませながら思う。


・・・朝餉の仕度をするリリーは、

今日も神々しかったなぁ。


聖女・・・リリーには、

俺以上にみんなの期待が掛かるかも知れないな・・・。


俺みたいなおっさんでさえ、

プレッシャーに負け、逃げ出したんだ。

予期不安ってヤツかな?


何も悪い事は起きてない、

それどころか先に明るい展望があっても、

先を思って不安になる。


マリッジブルーとかも、

予期不安にあたるんだったな・・・。

俺みたいなおっさんがマリッジブルーかw


リリー・・・お前は俺が守る・・・

プレッシャーは俺が引き受けるぜ・・・。


俺は、トイレでの用を済まし、

おチビ達と犬を引き攣れ外に向かう。

キッチンを過ぎ、途中、広間を通ると明るかった。


広間では、シガラキ様の祭壇の上に、暴力的に光を放つ、

燦然と輝くリリーの魔石が灯されていた。

魔石が置かれた皿より上の、天井と壁を照らしている。


子供達が、祭壇に走り、おもちゃを手に遊び出した。


おまえら・・・おもちゃ置き場じゃないんだからな?

まぁ別に、シガラキ様は怒らないとは思うけどさ。


そう言えば、祭壇に何を供えるのが良いのか、

聞けば良かったか?

いや、今聞けばいいのかw


シガラキ様、中間管理神様・・・。

祭壇を作って見たっすけど、何がいいんすかね?


「・・・・・・」


なんつーんすか?

えーと・・・貢物?お供え?


「・・・・・・」


・・・無視・・・かい・・・。

まぁ、どうでもいいって事かな?


こんな調子で、何でもかんでも、

二神様に伺い立ててもしょうが無いか。


なんか、人に神の都合をあんまり喋れないってか、

細かく支持は出せない?

出さない?みたいだし。


なんとなく子供達に釣られ、

俺も祭壇に向かって居た。


祭壇・・・。


信楽焼きのタヌキの絵が張られた、

壁の下に置かれた、質素な机の上には、

ドラカンさんの捧げた高級酒が、

昨日と同じ所に置いてあった。


みんな、飲まなかったのか・・・のんべぇ達が?

・・・シガラキ様に、捧げたかったのかも・・・な。


確かに、この集落でシガラキ様に捧げるに、

最も相応しい物かも知れないな。


のんべぇなとっつあん達の心が、

一番こもってる捧げ物かw


おチビと犬を引き連れ外に出ると、

ニックさんに習ってマメダが弓の練習を。


ハチムがダンザに細ヤリの石突で突き掛かり、

ダンザはそれを盾で防御する稽古をしていた。


ドラカンさん、オーラスさん、カブールさんは、

洞窟入り口にある長椅子で寝転がっている。


俺は、広場の皆に朝の挨拶をした。

長椅子組みは、寝転んだまま俺におはようと言う。


俺は、ニヤニヤしていた。


そうだな、この位のがいい。

神の使いなんて言って、特別扱い?

俺に礼儀正しくなんてされちゃ、

また逃げ出したくなっちゃうぜ。


広場での練習組みは、俺に片手を挙げて挨拶を返し、

練習を続けようとしていた。


が、

おチビ達に危ないからここでやるなと叱られ、

弓とヤリと盾を仕舞い、

おチビ達を丸太の遊具で遊ばせる事となった。


俺もおチビに、手を引かれ参加する。


適当に分かれた2チームが、

端から丸太に跨り、中央に向かって進む。

ぶつかった所であっち向いてホイ。


負けた方が丸太を降り、勝った方は一歩進む。

降りた子は、一番後ろに回り、

また丸太の端から中央を目指す。


大体、中央付近で一進一退だ。

こんなの勝負が付くかい!


でも、楽しいw

おチビ達も、俺達若手も、長椅子組みも、

みな笑って居た。


暫くすると、リリーが朝の仕度が出来たと、

ダンジョン跡から外に出て、俺達を呼びに来た。


子供達は我先に洞窟に戻り、

魔石にライトを掛け、中に走りこんで行く。

犬も俺達もそれに続き、ダンジョン跡に入った。


長椅子組みのおっさん達が、

全員中に入ったのを見届け、

扉を閉めて最後尾をついて来る。


広間のテーブル席、小上がりの上のテーブルにも、

朝御飯が既に準備されていた。


皆が席に付くとトンバーさんが、

祭壇脇のリリーに向かって冗談めかして言った。

「聖女様、朝のお祈りの準備が整いまして御座います」


リリーが、笑顔で答える。

「やーねぇ」


広間に少し笑いが起こった。


リリーが、小上がりの子供達に向かって言う。

「私達は、今日からゲンコツ山でレベル上げをするの。

私とアルファ兄ちゃんとダンザ兄ちゃん、

ハチム兄ちゃんマメダ姉ちゃんの無事を、

シガラキ様とアルファの神様に祈って頂戴ね?」


おチビ達は、ちょっとざわついていた。


小上がりのハチムが手を挙げて、

リリーの話を遮って言う。

「あ、その事なんだけど・・・。

いいか、お祈りの後で」


テーブル席のドラカンさんが問う。

「なんだーな?ハチム」


ハチムが答える。

「いや、お祈りの後でいいよ」


リリーが、不思議そうな顔をしながらも続ける。

「では、シガラキ様とアルファの神様に、

お祈りをしましょう」


全員、祭壇に向かって祈りを捧げ、

食事が始まった。


おチビ達は、小上がりの俺達に、

ゲンコツ山は危ないから気を付けてと口々に言う。


判ってるよぅ、ダンジョンで魔物と戦うんだからな。

気を付けるよぅw可愛いヤツラめ。


リリーが、小上がりの席に付き、

おチビ達に、シガラキ様に守って頂くから大丈夫だと、

言い聞かせていた。


オーラスさんが、ハチムに向かって言う。

「で、何だい?ハチム」


ハチムは、少し自信の無い様な、

困った様な顔をして言う。

「うーん・・・僕は、

もしかしたら、

シガラキ様から夢を見せられたのかも?です」


ダンザとマメダが言う。

「なんかそうらしいだーな」


「ただの夢なんじゃないの?」


ドラカンさんが、言う。

「どんな夢だー?ハチム」


ハチムは、小上がりに座ったまま、

キッチンの方を指差して言う。

「僕も行った事無い所なんだけど、

僕とアルファさんがそこに居るんだ・・・。

あっちなんだけど」


『あっち』ったってドコさw


俺はハチムに聞いた。

「俺とハチムで、どこかに居る夢?」


ハチムが答える。

「うん、ここから、2時間?3時間は掛からないと思う。

あっちなんだけど、

僕も行った事無いところなんですよね・・・。

とにかく、僕がアルファさんをそこに連れて行く夢・・・」


2、3時間歩いた先?

外かい。


オーラスさんが、考えながら言う。

「行った事無い場所、知らない場所を、

ハチムは知っているのかい?」


ドラカンさんも言う。

「ふむ・・・シガラキ様のお告げ『かも』だーか・・・」


リリーが、ハチムに向かって言う。

「私も夢のお告げを授かった時、

知らないアルファの姿を、なんとなく知っていたの・・・」


俺は、みんなに向かって言った。

「その前に、俺、昨日寝る前に、

シガラキ様と中間管理神様と話をしたっす」


広間に、『おぉ』と言うどよめきが広がる。


「二神様との話を要約すると・・・

細かくは導けないが、時が来れば導くとの事っした。


それまでは、俺に出来る事、

いや俺達に出来る事、日々努力してれば良いと。


あとは、えーと・・・。

俺やリリーの目を通じて、常にみんなを見守っていると。


あ!シガラキ教神職の枠は、今は4~5人。

信者が増えれば、それに応じて枠が増えるっす。


リリーのレベルが上がれば、

神職に就ける事が出来るようになるとも言ってたっす」


俺は、色々聞きたそうな顔をしているみんなを、

手のジャスチャーで押さえ続けた。


「あー・・・ここらはライツの神様が、

ライツから邪気を集めて捨てる場所らしいっす。

ライツを安全にする為に。


そんで、この集落のみんなを守るために、

シガラキ様はゲンコツ山に、

その邪気をまた集めて捨ててたみたいっす。


それでダンジョンが、予定外に育った?

深くなったのかな?


で、ダンジョンは成長の限界に達し、

外、地上に魔物を生み出す段階に、

後数年でなると言ってたっす。


そんで、えーと・・・今は得に危なくは無いみたいっす。

俺、ダンジョン潰せばいいかと思ったんすけど、

邪気を消費させるか、潰すかはどっちでも良いと言ってたっす。


えー・・・俺の体、二神様の合作だそうで・・・、

祈れば二神様と、

いつでも連絡取れるとの事だったんすけど、

さっき祈ったら無視されました」


俺は、一気に二神様との交信で知れた事を語った。


俺は、テーブル席から、

対話内容や二神様に付いて質問攻めに会い、

俺にも判らぬ事だらけではあったが、出来る限り答えた。


ダンジョンの成長段階、コアの分裂については、

諸説あるそうだ。


ハチムの夢に付いて、二神様にお伺いを立てたが・・・

またも無視された。

ハズかしい・・・。


それでも、朝の食事をしながらの、

今日の予定の相談は、

ハチムの夢を信じてみようと言う事となった。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw


ドーン、ジャンケンポン。

この遊びに名前はあるんかね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ