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第二十八話。戦車でバンバンと電車でゴー再び

アルファは、自室に戻り小上がりに寝転がって、

ダンジョンでの戦闘に付いて考えて居た。

時刻は夕方前、夕食まで小一時間といったところである。


深い階層では、ダンザでさえ前衛が勤まらないかも知れない事。

僧による魔法回復や支援無し、ポーション頼りである事。

死んだら終り、復活、蘇生なんか無い事。

問題は山積みであった。


俺のやってきたゲーム知識では、低層ならどうにかなると思う。

大体のゲームじゃ、毒消しだの薬草だので、序盤はイケる。


この世界のダンジョン、魔物、一階層を見ただけじゃ判らないが・・・、

ポーション頼りの縛りプレイでも、中盤くらいまではイケるはずだ。


タヌキ族だけでは、あまり深くは行けない様だが、

実際、ポーション縛りで、どうにか低層で食ってるのが、

クランに誘われない、戦闘向きじゃない、この世界の下層冒険者だ。


俺達だって、今のままでもドラカンさん達くらいまで、

レベル20超えは行けるハズなんだ。


それより先となると、回復や支援もそうだが、

今の問題はやはり・・・前衛か?

くそう・・・どうしたもんだか。


俺の世界ならどうしてたろうな・・・。


魔物と戦うのは、軍隊か?

ミサイルやら戦闘機やら軍艦やら戦車やら・・・。

戦争とは違うか。


そんな兵器作れやしないし、

ダンジョンで使うもんでも無いだろうな。

大体、俺の世界の軍隊じゃ、

ダンジョンごとぶっ潰しそうだw


ダンジョンでの戦闘・・・歩兵・・・。

少人数の特殊部隊の感じかな。

機関銃やら手榴弾と言った感じかも?


・・・機関銃はおろか、手榴弾、

簡単な爆弾や拳銃さえ作れそうも無いな。


いや、爆弾程度ならいけるか?


危ないわ、こっちが危ないw

ダンジョンで爆弾って、こっちもろともぶっ飛びそうだ。

たぶん、崩れる、生き埋めだわ・・・。


つーか、俺の世界の兵隊さんは、

メットや防弾チョッキくらいのもんで、

大して前衛向きじゃないな・・・肉弾戦を想定してないっぽいな。

魔物相手に肉弾戦したら、兵隊さんって案外大した事無いのかも?


なんだっけか・・・戦争の流れってか、進化?歴史?


んー・・・機関銃的なもんが出来て、

一遍に撃たれちゃ話にならないんで、

野原に横に並んで行進するような野戦?肉弾戦?


そういうのが出来なくなって・・・、

双方が前線に隠れる穴掘って、

有刺鉄線とか、地雷原とか。


とにかく、

穴に隠れて機関銃とか撃ちあう塹壕戦?

つーのかな?


んで・・・。

機関銃も穴も有刺鉄線も関係無いぜー、

突っ込めー、大砲ドーンってな、

戦車って流れだったっけか。


ダンジョンで穴掘るって・・・、

基地とか前線で、

魔物を待ち構えるんじゃないんだから・・・。


こっちが進攻して行くのがダンジョンだ。

どっちかっちゃ、あっちが基地だ。


魔物が、陣地で待ち構える側だな。

ダンジョンに誘い込んで・・・

生み出した魔物で、入ったものを狩る。


そこに攻め込むとなると・・・戦車?

鉄砲も作れないのに、戦車ってなぁw

自動車とか大砲とか・・・

とにかく鉄の防御板で固めた車か・・・。


動く陣地だな。

安全な戦車の中から、機関銃でも、

魔物にバババババーっと・・・。


戦車って訳には行かないか・・・

機関銃って訳にも行かないなぁ・・・。


戦車・・・いや・・・いけるか?

前衛だよな?

問題は前衛だ。


前衛が耐えられれば、

俺たちでも深く潜れるかも知れないんだよな?


機関銃のような武器は作れなくても、

鉄の防御板は無くても・・・安全な陣地があれば・・・。

安全な陣地・・・。


魔物の攻撃から身を隠す事が出来る壁、

攻撃を受けるでかい盾・・・。


町や村を囲む壁だ!

防御壁だ!!


戦車みたいに動かないが、壁なら運べる!

陣地を運べるぜ!!

俺!!!

2t!!!!


防御壁をアイテム収納して、戦闘になったら出せばいい。

いや、戦闘前、部屋に入る前、扉を開ける前なら先に出せる!!

扉を超えて、部屋の中に出しておく事だって出来るはずだ!!


石じゃ2tは、大した事無い量だが、木で作れば。

木の防御壁なら、2tで結構なデカさのもんが出来るはずだ。


イケるか?

イケるはずだ!!

2tアイテム収納で、防御壁を持ち運ぶ!

ダンジョン内に陣地を作れる!!



アルファは、飛び起き、外に向かって走り出した。


外まで一気に走り、

広場でまったりしているドラカン達に、いきなり言った。

「壁!!

壁運ぶのどうっすか?!」


長椅子に寝転び、赤ん坊と犬と昼寝をしているドラカンとオーラスは、

一体何を?と言った顔をした。

「なんだーな?

何をそんなに焦ってるだー?」

「壁運ぶ?何の話だい?」


広場で子供達を遊ばせているダンザとリリーも、

何事かと言う顔で寄って来た。


アルファは、早口で続ける。

「ダンジョンでの戦闘っす!!

俺、俺、防御壁運ぶのどうっすか?!

陣地っす!

安全地帯を持ち運ぶんす!!」


近寄ってきたダンザが、アルファを落ち着かすように、

水入りの瓶を差し出しながら言う。

「アルファ、落ち着くだな。

ダンジョンでの戦闘に安全地帯・・・?」


アルファは、頷きながら差し出された水を一口飲み、息を吐いた。

少し落ち着き、ダンザを見つめながら言う。

「タヌキ族の問題は、前衛だろ?

深く潜るには、前衛としての資質に欠けるんだろ?」


ダンザは、答える。

「ああ、俺達ではそう深くは潜れないだな。

問題は、回復や火力等もあるだが、

根本的には前衛が耐えられないだ。


ポーションを湯水の様に使えば、可能かも知れないだが赤字だーな。

それに、命を賭けるにも程度ってもんがあるだな。

PT崩壊、全滅の危険が高いだな」


アルファは、ダンザの腕を掴み、早口で言った。

「村や町での防御ならどうだ?

陣地の中から、安全地帯から、

防御壁に守られていれば、深くの魔物に勝てるか?」


ドラカンが、長椅子に座り直し、

はげ頭をゆっくり撫で、考えながら答える。

「陣地からなら、遠距離で一方的に攻撃できるだ・・・。

タヌキ族も何も無いだ・・・」


オーラスは、赤子を抱いたまま、長椅子から立ち上がり、

ドラカンの言葉を引き継ぐように、アルファに向かって言った。

「ダンジョンに防御壁を持ち込む・・・

悪くないかもしれん・・・」


ダンザが、眉をひそめながら言う。

「防御壁・・・2tの壁をダンジョンに・・・」


リリーが、ダンザの背中に手を当て、明るい調子で言う。

「良いじゃないの。防御壁。

安全に一方的に攻撃出来るんでしょう?」


ドラカンが、少し考えてから言う。

「・・・攻撃は遠距離・・・いや、

防御壁に魔物が取り付けば、剣やヤリでもいけるだか・・・」


アルファは、まだ興奮冷めやらぬ状態である。

「投石なら、いくらでも運べるっす!

いや、投げ斧、トマホークでも、

投げやりでも、何でも運ぶっす!!」


オーラスが、少し下を向き、考えながら言う。

「いいかも知れん・・・いや、いいぞ・・・。

防御壁・・・こちらが攻撃出来るように柵?

・・・魔物が近づけない障害物・・・」


アルファも、少し考えながら言う。

「柵・・・障害物・・・?

壁よりもその方がいい・・・っすか・・・」


ドラカンも、考えながら言う。

「壁もあった方がいいだー・・・

身を隠せる程度の・・・」


泥だらけの子供達が、アルファ達に寄って来て口々に言う。

「壁?」「壁なーに?」「柵?」「壁運ぶの?」「なんでー?」


男達は、新たな戦闘方法を考えるのに必死で、

全員固まって居た。


リリーが、考え込む全員に向かって言った。

「とにかく、アルファが壁を持ち込めば、

私達でも、深く安全に潜れるかも知れないのね?」


ダンザが、我に返り、少し笑いながら答える。

「ああ、山神様の使いが居れば、

俺でも深く潜れるかも知れないだな」


ドラカンもオーラスも、口元に笑いを浮かべて、子供達に言った。

「山神様の使いが居れば、だー」

「ふふっ山神様の使いのお力でな」


子供達が、不思議そうに問う。

「山神様の使い?」「お力ー?」「アルファ兄ちゃんだよねー?」

「アルファ兄ちゃん壁運ぶの?」「なんでー?」「どこにー?」


リリーが、笑みを浮かべながら、子供達に言った。

「お前達が、朝起しに行くから、

アルファ兄ちゃんの部屋に、扉を付けるのよー」


子供達が、口々に言う。

「なんだー」「もうつけちゃったんだよねー」

「アルファ兄ちゃんの部屋」「つけなくていいのにねー」「扉ねー」


リリーが、子供達を泥遊びにうながし、広場中央に連れて行った。


俺は、ドラカンさん、オーラスさん、ダンザと、

防御壁と戦闘方法の相談をしていた。


しばらくすると、湖畔からニックさんとハチム、

マメダが犬を連れて帰って来た。


3人も、どんな防御壁が良いのか、

どう戦うのが良いのかの議論に加わり、大体の案が出来上がった。


今日はもう遅い、そろそろ日も暮れる。

作るのは明日だ。


広場で子供達を遊ばせているリリーが、

ダンジョン跡入り口で話し合う俺たちに言う。

「レンダさんとカブールさんを迎えに行きましょう?」


泥だらけのおチビ達が騒ぎ出した。

「作業場行くー」「電車で行くでしょ?」

「電車で行くー」「電車ー」「しゅっぱつしんこー」


ドラカンさんとオーラスさんが立ち上がり、

みんなに向けて言った。

「電車で行くだか?」

「ああ、電車で行くか」


ニックさんが、長椅子に座りながら言う。

「俺はもういい。

ここの守りだw」


マメダも椅子に座り言う。

「そうね、ここの守りも大事な仕事よ」


俺達は、ニックさんとマメダを残し、

ドラカンさんとオーラスさんを先頭にした電車2本で、

作業場に向かった。


泥だらけのおチビ達が口々に叫ぶ。

「しゅっぱつしんこー」

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw



晩飯まだかなー

って話が動くのを待ってるんだよ!


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