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第二十三話。遭遇戦と荷車と心強さと



アルファ、ドラカン、オーラス、ダンザ、マメダの5人PTは、

集落近くにあるゲンコツダンジョンに来ている。


アルファに、魔物とダンジョンを経験させる為であった。


一階層、脇道の先にある2部屋目にて、魔物と初遭遇。

アルファ以外の四人で、4匹の魔物を倒したのであった。


アルファは、倒された魔物がどうなるか、

アイテムドロップについて、

魔法には触媒が要る事、

HPは命の値である事を学んだ。


一階層殲滅を目指し、

ダンザを先頭に脇道を戻り、広間に向かう一行。


ダンザが、広間に入る寸前立ち止まった。

「ん?・・・マメダ、居るだか?」


問われたマメダが、耳を澄ます。

「居るわ・・・広間より先、通路・・・ネズミね。

一匹だと思うわ」


俺には全然判らん・・・ホントに耳がいいなタヌキ族。


ドラカンさんが、俺に向けて言う。

「扉の無い部屋で生み出された魔物が、徘徊してるだー」


オーラスさんが補足する。

「一階層に居る魔物で危ないのは、

気配察知し難く、中距離で攻撃してくるキノコ、ナメクジだ。

部屋に入った時、近くに居たり、

通路の角の先で待ち伏せされると厄介だ。


ネズミは、待ち伏せはしない。

突っ込んで来る音でこちらが察知できる分、安全とも言える」


「不意打ちを食らう事があるんすね、キノコとナメクジには」


俺の言葉に頷きながら、ドラカンさんが指示を出す。

「広間に、キノコはまだ居ないだーな。

ナメクジが移動する時間はあっただで、

居ると思って進むだ、ダンザ」


俺は、魔力探知の結果を報告する。

「20メートル以内、魔力探知に引っかかる物無いっす」


ダンザは頷き、ライトの瓶を広間に放った。


前方の確認をし広間に入る。

その後を、ドラカンさん、オーラスさん、マメダ、俺の順で進む。


投げ入れたライトの魔石を、回収しながらダンザが言う。

「広間には居ないだな。

ネズミは本道の先だな?」


マメダが答える。

「ええ、本道の結構先よ。

向かって来る感じじゃないわ」


ドラカンさんが、指示を出す。

「なら3つ目の脇道を先にやるだー」


ダンザが、広間から続く、

3つ目の脇道に向かいながら言った。

「この先は、2部屋が隣接してる上に、部屋の間に扉が無いだな。

アルファ、2部屋分、魔物が居る可能性があるだよ」


「壁で仕切られた、

倍魔物が生み出される、大きな部屋って事っすね」


オーラスさんが言う。

「ああ、それでいい。

両方の部屋に、魔物が居る想定で向かうぞ」


3つ目の脇道は短かった。

すぐ先に扉が見える。


ダンザが、扉の前に立ち止まり、俺を振り返った。


俺は、最後尾から、全員を追い越し扉の前まで進み、

魔力探知の結果を伝えた。

「20メートル以内、何も探知できないっす」


ドラカンさんが、答える。

「ダンザ、奥には居るかもしれんだー。

慎重に入るだぞ?」


ダンザは頷き、扉を少し開け、

ライトの瓶を下手投げで放り入れ言った。

「手前の部屋には見えないが、奥に気配がある」


ドラカンさんが、指示をする。

「ダンザ、手前の部屋に入って、隣部屋を警戒するだ」


ダンザを先頭に、俺たちは手前の部屋に入った。


教室ほどの小部屋より大きい・・・中部屋といったところか?


俺にも、30メートルほど先の壁に、

扉の無い隣部屋と繋がる、壁の切れ目が見える。


マメダの声が響く。

「来るわ」


隣部屋から、Gラットが2匹突っ込んで来るのが見えた。


マメダの矢が、手前のネズミに刺さった。

それでもネズミは、ひるむ事無く突っ込んでくる。


矢の刺さったネズミが、燃え上がった。

オーラスさんのファイヤーボールだ。


矢の刺さったネズミは、動かなくなった。


もう一匹のネズミが、

牙を剥き、ダンザの腰辺りに飛び掛かる。


ダンザは半身で腰を落とし、

左手の盾で、突進して来たネズミの噛み付きを受け止め、

ネズミが着地する所を狙って、

右手に持つ斧を、下からなぐ様に振るった。


一連の動きだった。


ネズミは、地に着く前に斧に打たれ、

1メートルほど後ろに飛ばされ、転がる。


地に転がったネズミに、マメダの矢が突き刺さった。


・・・2匹目のネズミも、もう動かなかった。


俺が鑑定する間も無い、数秒の出来事だ。


ドラカンさんの指示が飛ぶ。

「奥にまだ居るかも知れ無いだ。

アルファ、扉を閉めろ。

ダンザ、気を付けて進むだー」


俺は、後ろの扉を閉め、ダンザ達に続いた。


隣部屋に続く、壁の切れ目寸前でダンザは立ち止まり、

俺に手招きした。


俺は、壁沿いにダンザの所まで行く途中、

魔力探知に引っかかりを感じた。


ダンザの真後ろまで行って報告をする。

「隣に一匹、この壁の裏側、近くに居るっす。

この感じはナメクジ。

20メートルを超えるので、奥までは判らないっす」


ナメクジを鑑定すると、

視界のPTウインドウに、GスラッグのHPとMPが表示された。


ドラカンさんが指示を出す。

「隣部屋、入ってすぐ左側だーな。

別のキノコかナメクジが、奥にまだ居るかも知れないだ。

ダンザ、気を付けて入るだぞ」


ダンザは頷き、

隣部屋にライトの魔石を放り、中を少し窺がった後、

盾を構え隣部屋に入った。


俺たちも続く。


ダンザは、隣部屋に入ると左に向き、

俺たちが入るのを一瞬待ってから、

ナメクジに向かって走った。


ナメクジは首を反らし、喉を膨らませようとしていたが、

消化液を吐く前に、ダンザの斧が喉に突き刺さる。


7割強ナメクジのHPが減ったのが、

視界にある棒グラフで確認できた。


斧を突き立てたまま、ダンザが右に半歩ずれる。


射線を得たマメダの矢が、

ナメクジに刺さり、ナメクジのHPは0になった。


部屋に入って、右前方を注意していた、ドラカンさんが言った。

「一匹だっただな」


オーラスさんが答える。

「ああ、2部屋で3匹。

魔物が生み出されたのは、片方の部屋だけだったようだ」


ダンザが、気の抜けたナメクジの死骸を見ながら言った。

「消化液を吐かれそうだっただな。

他に居なそうだったから、前に出てしまっただーな」


ドラカンさんが、穏やかに答える。

「ああ、それでいいだ。

他に魔物が居たら、後衛を晒すのはイカンだが、

一匹ならあれでいいだー」


マメダは、一部屋目に戻り、矢とドロップ品を回収するようだ。


俺はまたも、狩りの手際に驚くばかりだ。

こんなんで俺、やってけるのかな、この世界で・・・。


俺は疑問を口にした。

「狩る順は、近いのからっすか?」


オーラスさんが答える。

「うむ、ここでは大体ネズミからだ。

長距離攻撃や回復をしてくる魔物が居れば、

攻撃順位はまた変わってくるがな」


ダンザが、矢とドロップ品を回収しながら言う。

「ナメクジとキノコは、距離があれば何の問題も無いだな。

鈍いし柔らかい、曳きながら矢や魔法で一方的に倒せる。


突っ込んでくるネズミを倒すのが先だーな。

って・・・また粘液だ・・・アルファ持って帰るだか?」


ナメクジの死骸があった所に、

魔石と粘液入りの瓶がドロップしていた。

「う・・・ん、まぁ持って帰るっすよ。

荷物になる訳じゃないし」


ドラカンさんが、少し笑いながら言う。

「まぁいいだ、持って帰れば。

しかし、荷車無しでダンジョンに潜るのは、楽でいいだーな」


マメダが、隣部屋から言う。

「荷車なんて、そう深く潜るんでも無いんだから、

要らないでしょう?」


オーラスさんが答える。

「まぁそうだが、

10階を越えるようだと、荷車が無いとやはりな」


荷車をダンジョンに?

俺は、考えても居なかった・・・。

「荷車を曳いて、ダンジョンに潜るのが普通っすか?」


ドラカンさんが言う。

「そうだー。

お前さんが居れば、アイテム収納が多く出来るだから要らんだが、

普通は4~5kg。

いくらレベルが上がっても20kgも行かないだーよ」


「そうなのか、一人4~5kg・・・」


ダンザが、俺に粘液入りの瓶を渡しながら言う。

「身の回りのもの、装備品、予備、

なんやかんやで4~5kgなんて埋まってしまうだな」


マメダが、隣の部屋から、こちらの部屋に入りながら言う。

「考えたら、深く潜らなくても、

ダンジョンの行き帰りに、荷車や荷物が無いのは楽でいいわね。

・・・こっちのネズミは、前歯一個よ・・・」


ドロップ・・・魔石は必ず出る。

プラスのドロップは、有るか無いか半々、

その半々でネズミは前歯か薬草か。


ネズミ4匹で平均1薬草か・・・。

回復足りるもんなのか?僧侶無しで・・・。


それはそうと・・・俺、経験値入ってるわ。


「俺、経験値入ってるっす。

何もしてないけど・・・」


オーラスさんが答える。

「ふむ。まぁ噂だが、

ライツ僧侶のLv上げだと、本当に何もしないらしいぞ」


ドラカンさんが、また少し笑いながら答える。

「ふふっ、アルファ。

お前さんは魔力探知と鑑定をしているし、

何もという事でも無いだー。

それにリリーは、ホントに何もせずにLvが上がってるだーw」


マメダも、少し笑いながら言う。

「アタシより先に、ダンジョンに入るようになったとは言え、

まだアタシよりLv高いのよw」


「リリーもダンジョンに入るっすか?」


ドラカンさんが、ニコリとして答える。

「うむ、まぁ役に立ちたいのだろう、あの子も。

やるのは、魔力探知無し、鑑定無しで、

今日のアルファの役回りだー」


「ポーション準備して、最後尾を付いて来るんすね?」


オーラスさんも、にこやかに言う。

「ああ、でもな、アルファ。

居ると居ないでは大違いなんだ。

ポーションを持って、後ろに居てくれる。

心強い、それだけでありがたい事さ」


ドラカンさんが、指示を出す。

「さて、行くだか。

広間に戻り、本道だーな」


「本道は、何か違うっすか?」


ダンザが答える。

「同じだな。

先に続くから本道、行き止まりだから脇道だーな。

本道に入り、脇道の先の部屋を潰し、

本道に戻り、階段に向かうだな」


オーラスさんが、補足する。

「ああ、5階層までほぼ同じだ。

階層が変われば、生み出された魔物の数とLvが上がるが、同じだ。

6階層目から魔物の種類が変わる。

低階層の魔物も、いくらか混ざって生み出されるが」


ドラカン、オーラス、ダンザ、マメダ、アルファのPTは、

ゲンコツダンジョン一階層殲滅をするべく、脇道を戻り広間に向かう。


これまでに遭遇した魔物は、

Gマッシュ1匹、Gスラッグ3匹、Gラット3匹である。

ドロップは、薬草1、粘液2、魔石7であった。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw


手ぶらっていいよね。


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