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第二十話。祈りと用足しとダンジョン初潜入。

ドラカン一行は、湖畔から左の山、ゲンコツ山に登る道に入る。


「ここから先、東の大山が見えなくなるだ。

挨拶をして行くだー」


道を行く足を止める、

ドラカン、オーラス、ダンザ、マメダ、アルファ。


膝を付く者、手を組む者、頭を下げる者、

各々が山神に祈りを捧げる。


祈りを終えたドラカンが、一行を促す。

「さぁ、向かうだか・・・。

深くには行かないだが、あまり気を抜くな」


オーラスが、答える。

「ああ、そうだな、一階層目を殲滅するぐらいか?」


ダンザが、真剣な表情で言う。

「一階層目の殲滅・・・そのくらいだな」


マメダも、真剣に言う。

「そうね、一階層殲滅、

アルファの見学だし、そのくらいがいいと思うわ」


皆、真剣な表情だ・・・スイッチが入った感じか。

俺は・・・迷惑を掛けないようにせねば・・・。


ダンジョン・・・魔物・・・

生き返りはしない世界・・・ゲームじゃないんだ・・・。


俺に出来る事と言えば、荷物運び、

回復アイテムの準備、魔力探知くらいのもんだ。


「そろそろ魔力探知切れそうっすけど、

重ね掛け出来るっすか?」


オーラスさんが、答える。

「いや、重ね掛けは出来るはずだが、まだ良い。

ダンジョンに入る寸前に、掛け直せば良いだろう」


「了解っす」


山道を三分も登ると、広場が見えた。

広場の奥に崖があり、洞窟がポッカリと口を開けて居た。


これもドラカンダンジョン跡と同じだ。


この世界のダンジョンと言うものが、大体こんな物なのか、

似た環境、兄弟のようなダンジョンだから、

これほどに似ているのか。


先頭のドラカンさんが、広場の口で立ち止まり、

オーラスさん、ダンザ、俺を先に広場に通しながら、

まだ山道に居るマメダに言う。

「マメダ、水は持ってるだか?」


「あるわ」


「そうか、じゃ少し先に行くだ」


俺は、何だか判らないが、

広場の中心ぐらいまで、オーラスさんダンザと進んだ。


俺たちとマメダを残した森の中間で、

ドラカンさんは立ち止まり、俺たちの方を見ていた。


ダンザが俺に近寄り、声に出して耳元でささやいた。

「用足しだ」


「え?

・・・あ・・・あぁ」


ト イ レ か い !

アホらしい・・・。


しばらく待つと、マメダが広場に入って来た。

ドラカンさんが指示を出す。

「アルファ、渡した荷を出してくれるだか?

ここで少し休憩してから入るだ」


「はいっす」


広場の中心あたりに、俺は荷を出した。


ダンザとドラカンさんの盾、

木製の中盾と小盾だ。


中盾は、縦長の長方形で、

地面からみぞおちくらいの長さ。


小盾は、正方形に近い長方形、

地面から膝上程度の長さだ。


後は、水入りの瓶。

以上。


各々、水を飲みながら、広場の草の上に座り、

装備品のチェックをしている。


ドラカンさんは、小盾と小剣。

ダンザは、腰ほどの長さの柄が付いた斧と中盾。

オーラスさんは、胸ほどの長さの杖と、何か小袋を腰に付けている。


マメダは、半弓と矢筒を2つ。

矢筒の1つは右腰に下げ、

もう1つは背中に斜めに、

右肩の後ろから、矢を引き抜く様に紐で装着していた。


矢筒1つに、矢は10本と言った所か?

元々装備していた、両腰の後ろの双剣も、そのまま付けて行く様だ。


ダンザが、今度は脳内で言う。

「俺もションベンしとくだな。

ダンジョン側の崖でいいだーな」


戦闘前に、休憩しトイレを済まし・・・。

当たり前、ったら当たり前かw


ダンザは、ダンジョン入り口より、

5メートルくらい外れた崖に向かう。


俺も続こう。

ドラカンさんも、オーラスさんも、後ろに続いて来た。


男四人並んで、立ちションベンだ。


広場に一人座り、

弓をいじっているマメダのつぶやきが、脳内に響く。

「『も』って何よ『も』って」


ドラカンさんは、天辺ハゲを撫で、

ニヤニヤしながら俺達に目配せをした。


オーラスさんは、ちょっと首をすくめ、

ダンザは、口をへの字にしながら鼻で笑った。


さっきの緊張感は何だったんだ・・・まったく。


俺たちは用足しを済まし、ダンジョン入り口に向かう。

マメダも広場中央から、こちらに向かって来た。


ドラカンさんが、全員に魔石の入った瓶を配る。


「ライトの魔石は、首から提げるだ。

隊列は、ダンザ、俺、オーラス、マメダ、アルファの順で行くだぞ?

アルファ、魔力探知はいいだか?」


俺は、魔力探知を使った。

杖の効果か、少し距離と時間が延びている。

「おkっす。

魔力探知使いました。

持続時間は33分ちょい」


「じゃ、いくだか・・・」


ダンザが、自然洞窟に入っていく。

続いて、ドラカンさん、オーラスさん、マメダ。


各々が少し、前の人より、一人分ぐらい左右に開いた縦列だ。

射線を取る為か?


俺は、左手に杖、右手にポーションを握り締め、

最後尾、道の中央で皆に続いた。


幅、高さ5メートル程度の自然洞窟を15メートルも行くと、

奥にはレンガの壁と木の扉・・・ダンジョン跡とそっくりだ。


扉は開いていた。


扉の奥を照らし、先に入ったダンザが、案外のんびりと言う。

「入り口の部屋には、やはり居ないだな」


オーラスさんが、言う。

「ああ、気配は無かったし、居る事は、ほぼ無いからな」


いきなり居る事は少ないのか・・・。

扉開いてたし、魔物が居れば、

こっちが先に気が付くわな。


俺も詰め所のような部屋に入った・・・。

これも集落と同じか。


マメダが、俺に言う。

「集落は左だけど、ゲンコツは右よ」


ドラカンさんが、カラオケポーズを右手で取り、補足してくれた。

「先に続く道だー。

・・・大山側、手首に向かう方角という事だー」


ああ、そういう事か・・・

湖から、ゲンコツ山中腹のダンジョンに入り、

入り口の小部屋で、右に直角に曲がり、手首のほうへ向かうと。


入り口の部屋の、右の扉は閉まっていた。


ドラカンさんが、俺を前に呼び寄せながら言う。

「通路にも大抵何も居ないだが、アルファ、

扉の向こうが探知できるだか?」


俺は、全員を追い越し、扉の前に立った。

「通路には、何も反応無いっす・・・」


ダンザが、扉と俺の間に入り、

俺に後ろに戻れと、親指でジャスチャーしながら言う。

「そうだか・・・じゃ開けるだな」


ダンザが扉を開け、ライトの魔石で通路を照らした。


ドラカンさんが、指示を出す。

「通路には何も居ないだ。

奥に気配も無いだが、ダンザ、

スラッグやマッシュが居るものと思って進むだーぞ?」


ダンザが、前を照らしながら通路を進み、

扉の無い、次の間の数歩前で止まった。


集落に始めて入った時は、

チビ達に照らされ先導されていたからか、何も感じ無かったが、

暗闇のダンジョンに入るのは、ビビるな・・・。


オーラスさんが、俺に向かって言う。

「外なら、俺たちが狩る側だが、中では俺たちが狩られる方だ。

なんせ、暗闇に明かりを持って進むんだからな・・・」


集落じゃ、ライトの魔石が方々の壁に点けてあったが、

ダンジョンは暗闇か・・・。


ナメクジやキノコの待ち伏せに遭うのが普通。

先制攻撃は、ほぼ無理か。


ダンザが、通路に止まったまま言う。

「アルファ、何か奥に居るか?」


「20m以内は、何も魔力のあるものを感じないっす」


ダンザが前を照らし、近場を確認した。


首に掛けているのとは別の、

ライトの魔石入りの瓶を、部屋に滑らす様に放り入れ、

中をうかがってから、ダンザは部屋に入った。


俺たちも続く。


部屋の中を確認したドラカンさんが、俺に言う。

「何も居なかっただな。

一階層は20部屋程だが、各部屋、大体半々で居るだ」


オーラスさんが、補足をする。

「扉の付いている部屋が半分、

付いていない部屋に生まれた魔物は、

通路をうろついている可能性がある」


マメダが、さらに言う。

「今日は、一階層の殲滅。

脇道の先を、全て潰しながら階段に向かうのよ」


ダンザも、付け加える。

「各部屋の群れは、

一階層だから3~4匹と思って置けばいいだな」


ドラカンさんが、〆た。

「まぁそう事だーな。

殲滅は、挟み撃ちに遭う可能性が減らせるだ。

この広間からは、3つの脇道、1つの本道だー。

この部屋で、通路に何も居ない事を確認してから、脇道に進むだぞ?」


ダンザが、投げ入れたライトの魔石を拾い、

通路を照らす為、部屋を右壁沿いに回る。


俺達はダンザに続いた。


部屋の中から、4本の通路の安全確認が済むと、

一番初めに確認した通路に、ダンザは向かった。


「脇道一本目、奥には1部屋、

小部屋があるだけだーな、行くだよ?」


「了解っす」


ダンザは、脇道を進む・・・俺達は続いた。


道の先に見えるのは、扉の付いていない部屋の様だ。


ダンザは、部屋の前に立ち止まり、盾を構えて言った。

「アルファ、中に何か居るだか?」


「いや、何も感じないな」


ダンザは、またライトの瓶を部屋に放り、

中の確認をし、苦笑いをしながら言った。

「また居ないだな、

運が良いのか悪いのかw」


「居たらどうなってたっすか?」


ドラカンさんが、答える。

「ネズミなら、通路の途中で部屋から突っ込んで来ただな。


ナメクジなら、突っ込んで来るだが、足が歩くより遅いだ。

7~8メートル先まで来たら、ツバを飛ばして来るだ。


キノコは、ほぼ動かんと思って良いだー。

10メートルほど先から、毒の胞子玉を飛ばして来るだよ」


運が良いのか悪いのか・・・。

とにかく、俺の初戦が始まった。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星5やらw頂きたいっす。


反応無いと、便所の落書きだものねw


準備万端


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